かっ飛ばせ借金 打ち勝て倒産

 
 ‐オグチ経営研究所‐

 ☆★自分でできる経営の再生と整理★☆

  

新銀行の融資

2008-03-16 | 事例
「今度出来た新銀行東京は、全く弱い者の味方で、我々のように
銀行から見捨てられた企業にも融資をしてくれるそうだ。」
永代信組が破綻してから2年半。たちまちこの噂は永代仲間に
伝わりました。

殆どがRCCに譲渡された者達です。
Eも其の一人です。
担保の競売は未だですが、都の入札など廼対応の為に、
早くから作ってある第2会社に営業を全て譲渡して居ます。

もう借金は返済して居ないとは云え、稼ぎが無いから非常に苦しいです。
永代からの借入金、つまりRCCには返済はして居りませんが、
一般の仕入債権債権が未だ5軒残っています。入金を切らすと
たちまち出荷停止で、工事の注文が取れても着工も出来ません。

Eは申し込みました、
駄目で元々でしたが、此れが借りれたのです。
しかし直接融資では有りません。窓口銀行から借りて
新銀行は其の8掛けを保証する仕組みです。

永代が破綻して、今後の銀行取引の為に、苦しい中を
毎月5万円づつ、地元の信金に積立を始めて居たのが幸いしました。
其の信金から新銀行の保証で600万ですが借りれたのです。
石原都知事に改めて感謝です。

Eの借入は設備資金でも運転資金でもありません。
さりとて借金の返済に回すものでもありません。
実体は赤字補填融資とも云うべきでしょう。計画書を
信じてか詳しい内容は、聞いても来ませんでした。

こんな借入がまともに返済できる筈が有りません。
借りて1年もたたないうちにリスケの交渉です。
しかし間に立った信金はEと新銀銀行とが直接交渉するのを嫌がり、
全て中に立って動きました。

あれほどあっさり保証をしてくれた新銀行はリスケとなると
非常に嫌がった様子です。信金はなかなかEにOKの
サインを出しませんでした。しかし、仮にNOであっても
返済は出来ません。不良債権になると其れこそ返済の目処は無く、
漸く1年間元金だけのリスケが認められたのです。
平成19年の5月の初めでした。

20年の3月上旬Eは信金に呼ばれました。
「5月までのリスケの件、払えるようになればよいが、
もう1年リスケが必要ならば今年は直接新銀行と話し合ってくれ。
当行はどっちにしろ、それで決まった方にしますから。」
と云うことです。
はっきりは言いませんが、どうやら新銀行と組んで
いろいろする事は辞めた方針らしいです。仮に話が決裂して
Eが返済を全て止めても、もう積み立ては200万少しあります。
信金は損をしません。

一方マスコミは毎日、新銀行のことで囃子立てています。
Eは永代信組を思い出します。
「あの時も毎日囃されたっけ。そして数多くの中小企業の
仲間がRCC送りとなって結局は競売で破綻さ。
今回もそんな事があれば怖い。むしろどんな無理を
しても全額返済すべきかな。」
新銀行に話に行く前から何かビビッて来ます。
どんな方針で臨めばよいか自分の姿勢も決まりません。

「Eさん。無理して全部返す必要は全く無いよ。
出来るかどうか解からないけれど逆にリスケの
延長をお願いしましょう。」
親しいコンサルの言葉です。
「リスケをしていても、其れが話し合いで決まったものならば、
その間は、何処に債権が移っても、変な真似はされません。又、
返済が出来なければ債権者が何処であっても此方はそれなりきの
態度で臨めばよいですよ。」

Eさんは知っています。
新銀行の利用者は永代から回った人も多かった。
しかも其の殆どの人が目先の赤字資金補填が主だった。
殆どの人が返済が出来るまで復活しては居ない。
400億の導入資金が、この人たちの追い貸しならば
先ず新銀行は永代の2の舞になるだろう。

Eさんの心は決まりました。
一括返済など、自分が考えただけで、何と云っても
返済が出来ないのです。其の為には又嘘も言わないと
なりませんが、其れが当分生きて行く糧です。


相手がどう騒がれている銀行だろうが、
来週中にもリスケの再延長をお願いに行きます。
そして結果がどうであっても払えません。





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