かっ飛ばせ借金 打ち勝て倒産

 
 ‐オグチ経営研究所‐

 ☆★自分でできる経営の再生と整理★☆

  

保証人は認知症

2009-04-25 | 事例
信金はKの建物を、借地の土地と一緒に競売をしたい考えです。
先に借地にローンで家を建て、後に地主が一般借入の保証をして居ます。
地主が借入の弁済をしない場合は、信金は競売を出来る筈です。

地主の従姉妹は今は75歳、身寄りと言えばKしか居りません。
今は施設に入っておりますが、もう認知症の気が出て彼の顔すら
漸く解かるみたいです。

当時は、賃貸借できちんと決めた賃料も、身寄りを全て失った従姉妹が
施設に入ったとき、生涯面倒を見ると言うことでいつしか使用貸借が、
変わっています。

信金はKから従兄弟の様子を聞いて、この土地の他には取るべきものが
無いと判断をしたみたいです。
「建物と一緒に売却したいと従兄弟に話したい。」
信金は従兄弟と会わせてくれとKに頼みます。

垣間見ただけで信金は従兄弟を説得するのを諦めました。
「でも 保証人で請求を受けている ことは知って居るでしょう?」
知って居るはずがありません。
今、従兄弟の住所はKと同じです。
Kは、郵便物は全て受け取り、封も切らずに預かって居ます。
本人は請求を受けている身とは全然知りません。

しかしこの不動産は間もなく土地も建物も競売になって居ます。

支払いの訴状が来た時、従兄弟は認知症と争えば、あるいは違う結果に
なっていたかも知れません。Kの家庭は冷たいもの。
Kは直接関係ないことは全て放って置きます。
妻は家出をし、長男も帰ってきません。ただ心の便りどころは、
隣町に嫁に行った娘だけです。半分自棄の生活、関係ない郵便物など
見向きもしません。債務名義をとられ、やがて競売になりました。

Kは執行官が物件調査に来て、初めて競売開始決定なるものを
知ったのです。それでも債務者と保証人だから仕方無いと思って
居ました。従兄弟は訴状も判決も何も知らない、競売のことも知らない。
それでも止むをえないと思って居ました。

幸い物件は嫁に行った娘の肝いりで870万で土地諸共買戻しをしました。
「競売は認知症より強し」
そんな格言でも出来そうです。

認知症の為に本人の意思確認が出来なく、計画通りできず、
悲喜こもごもを方々で生み出しています。

息子と母は賃貸業です。
不動産の名義は母になって居り、銀行借入も母が債務者ですが、
事業を纏めてきたのは息子です。
二人の妹は嫁に行っています。

母は遺産として全体の60%以上収益を上げるアパートを息子に、
後の2棟を娘達に残すつもちでした。
「私が死んだ後揉めないように遺言を書いて置きますからね。」
良くそんな事を言っていた母が、気が付いた時は、物も書けない
認知症になっていたのです。妹達は兄が母を丸め込んで上手いことを
して居ると思っていたでしょうか。急に見舞いが多くなりだしました。
嫂をそっちにおいて付き添いに指示して居ます。

こんな状態二なってしまった時、成人後見人を立てて話し合いを
しようとしたり、あるいは他界した場合、家庭裁判所の判定を
求めても息子に妥当な配分は望めなくなってくるでしょう。
悩んでいる夫婦が居りました。

次のようなことも何処にも転がっています。
健康で有れば、「親は必ず保証してくれる、場合によっては
不動産の一つを担保提供してくれる。」と思っていても、認知症に
なってしまえば上手く行きません。保証人承諾書も銀行は、其の前で
本人が署名するのを見ています。
抵当権設定登記も司法書士は本人確認をしない限りしません。

人には言えない成人後見人を立てられない理由もあります。
遺産争い以外では、相続人のうちの一人が成人後見人杜なる事が
出来れば、相続人伝鯛の利益は随分違うのにと思うことが良くあります。

それにしても認知症はどうしたら防げるでしょうか。





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