【平成30酒造年度全国新酒鑑評会 金賞銘柄一覧(仙台国税局)】
〈宮城〉 阿部勘/阿部勘酒造
阿部勘酒造について
私ども阿部勘酒造は、古くより塩竈神社のふもとに門を構え、商店を営んでおりました。
藩政期の塩竈は仙台藩主伊達氏の崇敬篤い塩竈神社の門前町として、また仙台の海の玄関口として諸税免除等の恩恵を受けながら大いに発展し、訪れる多くの旅人のために旅篭や歓楽街が神社の門前近くに軒を連ね、活況を呈していたといいます。
そして、享保元年(1716年)に伊達藩の命により酒造株を譲り受け、塩竈神社への御神酒御用酒屋として酒造りをはじめたのが創業と伝えられております。
現在も、酒造の安全祈願をし、塩竈神社、志波彦神社の御神酒を醸し、無事酒造時期が終わると新酒を奉納いたしております。
平成6年には道路拡幅事業に伴い蔵の一部が道路用地となり現在の新工場を新築するに至りました。仕込みの規模も小さく量産の出来ない蔵であるため高品質少量生産を念頭にかかげ酒造りに励んでおります。蔵の景観や設備が変わっても、酒造りに対する思いは創業当時より脈々と受け継がれております。
製造商品については代々、清酒製造業を主とし酒質の向上、品質管理の徹底に努めております。
現在製造しております清酒は、全量自社銘柄での販売を行っております。
宮城県産米を中心に原料米にこだわり、手間暇を掛けて丁寧な酒造りを心がけています。酒質は米の旨みがありながら後切れが良い、食べ物を食べながら飲み続けられる食中酒を目標とし、港町塩竈の食材を引き立たせることができるようなお酒でありたいと思っております。
仕込みの規模は小さいですが、うまい酒を造るのに蔵の大小は関係なく、小規模であるからこそ製造(仕込み)から製品出荷、そして販売後のお客様の反応まできめ細やかな管理と対応ができるものと考えております。
また、平成15酒造年度より新たな試みとして、焼酎乙類製造免許を取得し、本格焼酎の製造販売を開始いたしました。清酒製造の副産物である酒粕を原料とし、近年開発されました真空マイク口波加熱蒸留による手法を採用いたしております。
今までにない蒸留酒として今後の成長が期待される商品です。
お酒は楽しく飲むことが一番です。大切な方、気のおけない仲間とともに、または四季折々の肴で一杯も格別です。
ぜひ楽しいお酒ライフを過ごされますよう願っております。
*https://sakesyou.hamazo.tv/e6922332.html より
阿部勘酒造株式会社 宮城県塩竈市西町3-9
ブランド一覧
「阿部勘」純米辛口・純米吟醸 さざんか・純米吟醸 金魚・吟のいろは 純米吟醸-酒造好適米「吟のいろは」使用・純米大吟醸 白鶴錦 など
「四季の松島」吟醸・純米
「於茂多加 男山」大吟醸 社・本醸造 など
宮城 酒造好適米「吟のいろは」
「吟のいろは」は,寒さに強く多収で耐倒伏に優れる醸造用品種を育成することを目標に,古川農業試験場と産業技術総合センターが共同で育成した新しい酒造好適米です。
「東北189号」(のちの「げんきまる」)を母,「出羽の里」を父として2007年に人工交配を行い,約12年の歳月をかけて育成され,2020年2月に「吟のいろは」として出願公表されました。熟期は中生で,「蔵の華」より寒さに強く,穂発芽しにくく,収量性は「蔵の華」並です。玄米は「蔵の華」よりやや大きく,中~大きめの心白を高頻度で発生します(写真)。製成酒の特長は,「蔵の華」は淡麗ですっきりした味わいになるのに対し,「吟のいろは」は味わいにふくらみがありやわらかな酒質になります。
「吟のいろは」は,「吟味,吟醸」と「いろは(基本)」や伊達政宗公の娘「五郎八(いろは)姫」をイメージしたものです。酒質がやわらかな印象であることからも,ものごしのやわらかなお姫様を連想できます。今後は「蔵の華」とともに,宮城のお酒の美味しさを発信していきます。
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