
肌を刺すような寒風をついて、朝から一日中トラクターを使い田起しをした。本来は寒の内に数回やるので寒起しともいうが、今年はひと足早く年の瀬にとりかかり仕事納めとした。
いつものことながら耕耘作業を待ちかねたようにいろんな小鳥たちが群がってくる。土の中の虫を求めてハトやカラスまでもくるが、なかでもカラスが王者のようだ。
わが田圃は道路や駐車場に面しているためゴミや空き缶の投げ捨てには閉口する。ゴミをみつける度にトラクターの手をとめてビニール袋に集めたり、子供?が遊びで投げ込んだ駐車場の小石も拾わなければならず、どうしてもロスタイムが生じる。全く以って公徳心の低さを嘆く。
東日本大震災被災地の農家は甚大な被害を被ったが、復興・再生に向けて作業は進んでいるのだろうか。放射能汚染の心配もあるし、海水に浸かった塩害のこともある。同じ農業に従事する者として心が痛む。
それに比べて、こうして当り前のように農作業を続けられる恵まれ過ぎた環境に思いを致すと感謝の気持ちでいっぱいだ。