近年まで「夜燈(やと)講」が残っていた彼方(おちかた)と五軒家の太神宮灯籠についてご紹介します。
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彼方は地区内に地蔵祠が7カ所、道標が地蔵道標3基を含めて6基、西国三十三度供養塔1基(かつては3基、2基は滝谷不動へ)など、古い石造物が残ります。地蔵祠に一緒に入れられている一石五輪塔の年号はなんと天文八年(1539)!この時織田信長は5歳。
天文八年の一石五輪塔のある地蔵祠。敷石に賽の神の丸石が敷き詰められ、地蔵は道標地蔵です。
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五軒家の町中に太神宮灯籠と金毘羅灯籠がならんで建っています。どちらも後の時代に「さずかり信仰」の「盃状穴」だ穿かれました。
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どちらも太神宮灯籠(=伊勢灯籠)に夜間ろうそくが灯されました。
江戸時代から続く「夜燈講」が月毎の当番制で灯籠に灯りを灯し、それに関わる年行事を行っていました。
彼方の夜燈講
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富田林市域の大字図 旧村の場所はこちらを参照してください。
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幕末頃の富田林市域の領主と石高はこちらをごらんください。
富田林市には民衆信仰の石灯籠が34基あります。そのうち「太神宮灯籠(伊勢灯籠)」が25基(74%)と非常に多く、次に「金毘羅灯籠」が5基(15%)と続きます。そのほか、愛宕山灯籠や大峯山上常夜燈、秋葉大権現灯籠、弘法大師夜燈が各1基あります。
*この記事は「とんだばやし灯籠めぐり」(2018.3.7 「富田林百景+」の仲間たち)より引用したものです。
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2024年1月15日 (HN:アブラコウモリH )
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