富田林百景+ 「とんだばやし」とその周辺の魅力を発信!「ええとこ富田林」

大阪の東南部に位置する人口10万ちょっとのごく普通の町、富田林。その魅力を、市民の手で発見していきます。

堺市美原区、みはら歴史博物館周辺史跡巡り 2023.10

2023年10月25日 | 館外活動

みんなで撮った記念写真。みなさん朗らかですね、なんででしょ?

 

2023年10月24日 参加者は南海高野線初芝駅10時前に集合し、堺市指定有形文化財(法雲禅寺)まではバスを利用して「堺市美原区、みはら歴史資料館周辺史跡巡り」をスタートした。当日は秋晴れだったが、歩くだけで汗ばむ真夏日程の暑さであった、全コ-スは約5㎞の史跡巡りの一部を紹介します。2023.10.24 撮影

10/27 写真と文章を追加しました。アブラコウモリH

 

参加者は南海初芝駅前からバス停に向かう。

 

2020年5月4日 つつじ満開時の法雲禅寺 堺市美原区今井192

法雲禅寺のつつじ2023 2023.5.1

南海バス「今井南」下車。法雲禅寺

黄檗(おうばく)宗の禅寺です。黄檗宗は日本の三禅宗のうち、一番後の江戸時代に始まった宗派。江戸時代初期に来日した隠元禅師(1592 - 1673年)を開祖とします。 明からの帰化僧 隠元禅師は1654年に日本にインゲン豆を持ち帰ったと云われています。本山は、隠元の開いた宇治市の黄檗山万福寺。

三禅宗とは曹洞宗(道元禅師)、臨済宗(栄西禅師)、黄檗宗の三宗派。

 

開山 慧極(えごく)道明禅師の塔

法雲禅寺は黄檗山万福寺の開祖の隠元隆琦の弟子である慧極道明禅師(黄檗三傑のひとり)により、寛文十二年(1672)に開山されました。

 

北条公墓所。(狭山藩主)

狭山藩第11代藩主北條氏燕(うじよし)の墓があります。

 

つつじ満開時は目の覚めるような鮮やかさです。

もともとこの地には空海開基といわれるの神福山長安寺という真言宗の大寺院でがありましたが、元和6年(1620)に、狭山池の堤防が決壊し、その下流の付近を流れる西除川の洪水により、お寺が流失したそうです。

 

約10mの黄金に輝く厄除け観音。

 

 使用されてすり減った木魚。木魚の原形らしい?

 

境内に七福神を祭っています。

 

南門。本山の宇治萬福寺と同じく、中国的な感じの建物が多いです。

 

山門。

山門の脇にある、「不許葷酒入山門(くんしゅさんもんにいるをゆるさず)」の石碑。

 「強い香りの野菜(にんにく、にらなど)と酒は禅僧の修行の心を乱すもとになるから、寺の境内に持ちこんではならぬ。」

 

このあたりの西除川は以前は蛇行しており、旧河川跡に「西除川緑道」があります。

 

鍋宮大明神跡 堺市美原区大保(だいほ)

かつて大保地区には、鍋宮大明神(烏丸大明神)が建立され、河内鋳物師の始祖とされる石凝姥命、天児屋根命、猿田彦命を祭っていました。現在、鍋宮大明神は広国神社に合祀されていますが、旧地には鍋宮大明神を記念する碑が建てられています。

 

「大保千軒」の碑

平安時代末期から室町時代にかけて、大保を中心とするエリアは、鋳物師が集まり住んでいたところです。「大保千軒」と呼ばれるほど多くの技術者が住んで賑わいを見せたと云われています。

 

「そっちじゃないよ...こっちこっち。」

 

鍋宮大明神跡から309号線信号待ち、廣国神社へ。

 

広国神社に到着。

廣国押武金日命(安閑天皇)を祀る。鋳物の生産に関わるとされる古社。

 

最近立て替えられました。現在は、美原町太井、今井、大保の氏神です。

 

広国神社の境内にある「鍋宮大明神」。

鍋宮大明神は広国神社に合祀されています。

 

奉納された直径140㎝の鋳物製大鍋。

 

なぜか手水鉢が2つ。さずかり信仰の盃状穴が見られます。

 

美原町の堺への合併で「政令指定都市」移行記念のマンホール。

全国で20番目の政令指定都市。平成8年(2006)に指定。もう17年にもなるのですね。

 

大保地区にある不動明王堂。

 

「あっ、ここにも盃状穴。しかもボコボコ。」この辺は民衆信仰の盃状穴文化圏なのですね。

 

大保の町中にあるお地蔵さまの祠。

 

木製も含めて7体もおられます。

 

ふるさとのみち沿線の古民家。立派な大和棟です。

 

堺市立みはら歴史博物館に到着。

黒姫山古墳や中世の技術者集団「河内鋳物師」など美原の歴史を紹介する施設です。

 

平成の梵鐘

河内鋳物師の足跡を記念して鋳造されました。ところが2007年に盗難に遭いました。長い間鐘楼だけの時期が続きましたが、2012年NPO法人河内鋳物師顕彰会が寄付金を集め、同型の新たな梵鐘を同敷地内に設置しています。

 

400kg近くもある梵鐘です。

 

館内のビデオに見入る参加者。

河内鋳物師は大保地区を一拠点に全国各地に赴くなどし、東大寺大仏の再建や鎌倉大仏の鋳造に関わった技術集団です。

 

「河内鋳物師」が鋳造した全国の梵鐘が紹介されています。

 

となりの公園(美原ふる里公園)にて昼食。

 

暑さをしのぐため2、3にグループに分かれています。

 

遅れてきた人は日に当たりながらになります。

 

みはら歴史博物館を後に黒姫山古墳に向かう。まだまだ元気が残っています。

 

周庭帯の遊歩道や案内板もあちこちにあります。

 

黒姫山古墳の前方部。5世紀中頃の前方後円墳です。

 

全長114メートル、二段築成の前方後円墳で、世界遺産 百舌鳥古墳群と古市古墳群の中間に位置します。しかし、百舌鳥古墳群にも古市古墳群にも指定されていません。なんでだろ?
前方部中央から竪穴式石室が発見され、石室の中からは日本最多の24領の甲冑をはじめ、大量の鉄製武具や武器が出土しました。残念なことに、古墳の被葬者が埋葬されたとみられる後円部墳頂は既に盗掘されており、埋葬施設は確認されませんでした。
 これらの調査より、黒姫山古墳は古墳時代中期(5世紀中頃)に、この地域で勢力を誇っていた丹比(たじひ)氏によって築造されたと考えられています。また、津堂城山古墳や河内大塚山古墳、安閑陵と同じく、中世には城として転用されていたことも分かっています。

 

濠の周り、周堤帯の部分を歩く。でも残念ながら草に覆われて、濠と墳丘がよく見えません。

 

なんとか後円部の濠が見えました。

 

ガイダンス施設では、前方部の竪穴式石室と墳丘上段をめぐる埴輪列にの一部を実物大で復元しています。

 

丹比神社 堺市美原区多治井157

丹比神社はこの地を本拠地とした丹比連の祖と伝えられる「火明命」を祀っています。

美原区に3つある延喜式内社のひとつ。

 

境内にある太神宮灯籠。よく見ると「於(お)かげ」と横に記銘されています。

〈リバイバル・アーカイブス〉おかげ灯籠 2016.7.13

 

伊勢参りの大流行した年は、

☆慶安三年(1650)・・・前年が式年遷宮、江戸より流行 1~5月

☆宝永二年(1705)・・・京都で流行、年間350万人 本格的なお陰参りの始まり。

☆明和八年(1771)・・・明和六年が式年遷宮、山城宇治から流行、沿道は物価高騰。年間200万人

☆文政13年(1830)・・・前年が式年遷宮 阿波より流行、ひしゃくをもって施行を受ける。(ひしゃくを持つのは施行を受けますよの印) 最大のお陰参り 年間428万人 富田林市東板持では、同年6月22日、25日、26日にお伊勢さんのお札が降ってきたとの記録。御師がまいたか?(御師:この前のブラタモリでも紹介されていましたが、伊勢参りの案内・接待・旅館の紹介などすべての旅行代理店的なセールスを行う人達)

☆慶応三年(1867):「ええじゃないか」の流行。厳密には「お蔭参り」には入らないようです。

☆明治23年(1890):前年が式年遷宮 「お蔭参りの面影もなし」 明治政府の御師の禁止により下火になりました。

 

拝殿

氏子地区は、(堺市) 多治井・多治井西・東多治井・真福寺・真福寺ニュータウン・丹上、(羽曳野市) 野・河原城・郡戸と広範囲です。

 

樹齢1000年を超えると言われるクスノキ。

 

注連縄が張られ古い形の鳥居になっています。

 

夜泣き石と呼ばれる石。

 

後ろから見ると凝灰岩の五輪塔のようにも見えます。

 

そろそろ疲れが見えて、バラバラになってきました。

 

下黒山地区にある聖福寺

聖福寺は黒山廃寺跡に建つ真言宗の寺院で本尊は薬師如来坐像。「下黒山の薬師さん」とも呼ばれているようです。

このあたりが「黒山廃寺」と呼ばれる白鳳時代の寺院のあったところと推定されています。

 

すぐ隣に菅原神社。榎の巨木が歴史を感じさせます。

 

全行程約5㎞を終えて美原区役所方面に向かう。途中「ららぽーと堺」に立ち寄りました。暑い中お疲れ様でした。

長文最後まで見ていただきありがとうございました。  2023.10.25、27 kusu&アブラコウモリH

 


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1 コメント

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Unknown (kusu)
2023-10-29 08:12:41
コメントや写真の追加ありがとうございます、
やはりブログの内容が充実しました。
ありがとうございました。
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