2021年4月15日 10:02 富田林市中野町2丁目7 中野竹林
きれいに手入れされた真竹の竹林で、散策路も整備されています。ここは楠木正成の楠木城塞群包囲網のひとつ、中野城(砦)と云われています。
中野城(砦)をはじめ喜志城、毛人谷城、上山城とともに鎌倉末期から南北朝時代にかけて、楠木城塞群包囲網の北部のかなめになっていたところです。
まっすぐに高く伸びた竹林。
倒れたり黄色みを帯びた古い竹を間伐し、チッパーでおがくず状にして敷いています。肥料代わりになり、土を掘るとカブトムシの幼虫がたくさん出てきます。
2021年4月22日 11:09「富田林の自然を守る会」のご協力で、富田林百景のメンバーが自然探勝をさせていただきました。
田淵会長より、1636坪もある竹林の説明を受けています。守る会が地権者の方の依頼を受けて整備・管理されてもう12年になります。
竹林に生えたウラシマソウ。強い日差しと乾燥を嫌うので、竹藪にはぴったりの環境です。
これも会長より説明を受けましたが、名前を忘れました。「キ○○○○」とかやったですが、思い出せません。教えがいのない生徒です。
この竹林、ほとんどが真竹ですが、北側の一部に孟宗竹が侵入しています。
全体の2割くらいですが、孟宗竹は今がタケノコのピーク。
竹かんむりに旬と書いて、筍(タケノコ)。ニョキニョキと出てきています。
竹かんむりの漢字はこんなにあるそうです。
笑 第 笛 符 筋 策 答 等 筒 筆 節 箇 管 算 箋 箱 箸 範 築 篤 簡 簿 籍 籠 竺 竿 笈 笹 笙 笥 笠 筈 筐 筍 筑 筏 筵 箕 箏 箔 箴 篆 篇 篩 簀 篠 簾 籃 籤
日ごとに延びる今年のタケノコ。
太い孟宗竹のタケノコは今が旬ですが、細い真竹のタケノコは5月の中旬に生えてきます。
4月14日に出始めた散策路のタケノコ。
散策路のタケノコは間伐するする必要があるので、間伐体験として、掘らせていただきました。
慣れると簡単ですが、初めての方はどこをどれだけ掘っていいかむつかしい。
途中でチョン切れたりして、残念。
土は腐葉土で柔らかいのですが、地下茎が張っていて掘りにくいのもあります。
崖の下が石川の氾濫原。今は人工の堤防ができて、周りは企業団地になっています。崖の上が河岸段丘面、中世おそらく鎌倉末期に南に延びる突端部分が削平され、木々や竹林が伐採され、周りの支城群との狼煙による連絡、兵の移動が行われていたと思われます。
現在は密度の濃い美しい竹林になっています。
私の子供の頃は、喜志から中野、新堂、富田林と続く河岸段丘崖の竹藪がたくさん連続してありましたが、今はほとんど伐採されて、昔の面影がありません。
そういう意味では、中野竹林は貴重な環境と言えます。
東側の井路から見た竹林
崖面の保全のために意図的に竹を植え、その産物として竹製品、すだれや竹細工を生産してきました。
富田林の自然を守る会のほうで、河岸段丘面の真竹の保全については間伐度の高い竹林と...
間伐度の低い、竹の密集した状態の竹林を意図的に残しています。
これは、大阪府の準絶滅危惧種の貴重な昆虫の生態系を変えないようにする配慮からです。
竹林を維持するにすごく手間は掛かりますが、こんなきれいな竹林を散策するとほっとします。
「富田林の自然を守る会」のご尽力で、荒れた竹藪が蘇り、貴重な昆虫が生存しています。
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写真撮影:2021年4月15日、22日
2021年4月23日(HN:アブラコウモリH )