
これはモルモットを正面から撮った写真です。モルモットというのはいろんな色の子がいますが、だいたいは野生動物の色合いですから、黒、白、茶、チャコールグレーなどの斑になっています。単色の子もいます。
最近動物園や類似施設に行くと、人に危害を加えない優しい動物たちに直接触れるコーナーがあったりして、親子連れや高齢の方などを中心に、それぞれ楽しんで触れ合いが体験できます。
ある日、そんな施設で通りがかりに眺めていると、ヒョイと手渡されたのがこの子でした。「ちょっと珍しい模様ですね」などと言いながら思ったのですが、モルモットが鏡で自分の顔立ちを見ているなんてあり得ないですよね。
だいたい、人間以外で鏡を意識して、つまり他者の目に自分がどのように映るかを意識している生物は、いないのではないかと。このモルちゃんも、まさか顔の中心部分が別の色になっているなど、考えたこともないでしょう。
人間は幸か不幸か鏡に映すことを知っています。しかし鏡はあくまで二次元の世界。三次元に生きている実際のわたしたちの真の姿は、二次元に縮小しては見られないのでは。
近い将来、サイバー空間で三次元の鏡が可能になっても、体温もかもし出す雰囲気も肌の詳細もすべてが再現されるということはあり得ないのでは。そういう意味では、人間も、自分の本当の顔や容姿は百パーセント把握できないということなのでしょうね。