アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

大相撲、逸材を逃す

2008年10月07日 | Weblog
  大相撲、逸材を逃す

 来春のセンバツ高校野球大会に向けて、地方大会たけなわです。10数年前の高校野球は、雪深い北国の高校はお得意さん、出ると負け。抽選会で北海道のチームと対戦することになったチームは、拍手と歓声。住民も、「やあー!これで甲子園1勝いただき」と大喜びしたものでした。駒大苫小牧の出現で、北海道も沖縄もヘチマもなくなった。

 北海道に凄いチームが出現しました。鵡川(むかわ)高校。クリーンナップ3人の体重が、公称で276kg。実際は、まだある。平均すると(そんなの平均するなよってか?丁度3で割り切れたので)1人92kg。凄い迫力です。

 北海道予選、の成績…
 鵡川  9-1 帯広大谷
 鵡川  7-0 北海高校(今夏甲子園出場)
 鵡川  5-3 旭川実業
<準決勝>
 鵡川 14-6 駒大岩見沢(今夏の甲子園で3回戦まで進出)
   ※ 276kgトリオが3人ともホームランを放った。
<決勝>
 鵡川  3-1 北海学園札幌

 北海道大会で優勝。5試合で、38点をたたき出した。もちろん、276kgトリオが大活躍。
 鵡川高校野球部が、センバツ甲子園への切符をほぼ手中にしたことが、なぜ、大相撲が逸材を逃したことになるか?
 それは、鵡川高校の佐藤茂富監督さんが、「センバツへ行けなかったら、276kgトリオは、大相撲へ送り込む!」と宣言していたからです。センバツキップをほぼ手中にしたことにより、276kgトリオの大相撲入りは御破算になってしまいました。

 高校野球の選手ですから、「筋力がある」「走力がある」「機敏」「根性がある」「礼儀正しい」「言葉遣いが正しい」こういう人材を大相撲へ送り込まなければ、大相撲界再興はかないません。

 鵡川高校野球部は、「ガッツポーズ禁止」これが良いです。日本人は元々ガッツポーズはしませんでした。「欧米化」で、ガッツポーズが浸透し始め、大相撲にまで波及してしまった。
 なぜ、ガッツポーズが悪いか?敗者は、その「負けた」という結果だけで、うちひしがれています。武士の尊厳も何もありません。戦場での負けは死を意味します。ガッツポーズは、その敗者のガバリと開いた傷口に、粗塩を放り込んでゴシゴシとこすりつける行為です。武士がすることではありません。敗者への思い遣りがあってこそ武士です。
 八百長相撲で法廷に立った朝青龍の相撲で、すでに勝負がついているのにさらにダメを押す思草(しぐさ:江戸思草に習って、この漢字を使いました)を見て気分がいい人はいないでしょう。武士の恥です。

 相手が人間ではない競技は、いくらガッツポーズをしても良いです。

 北海道鵡川町は、「ししゃも」が特産物。漢字で「柳葉魚」と書きます。漢字の通り、柳の葉に似た、体調20cmほどの魚。抱卵しているものは、「子持ちししゃも」と呼ばれ、ぽっこりと腹が出ています。世界中でも北海道南部の太平洋沿岸の一部でしか獲れません。これ!世界一ってことです。漁期はわずか1か月。一夜干し、糠漬け、刺身や寿司ネタとして食べられています。まさに今が最盛期。
 鵡川町の「町魚」に指定されていることもあり、鵡川高校打線は、「ししゃも打線」と呼ばれています。276kgトリオがいるのに、小さな魚の「ししゃも打線」とは…いかにも非力そう。呼称を変更したいが、特産物をPR出来なくなる。ジレンマですね。

 鵡川高校は、首尾良くセンバツに出場するでしょう。そのとき、276kgトリオに人気が集中しそう。国民の皆様、お楽しみに!また、相撲部屋の親方衆は、モンゴル、ロシアへばかり目を向けず、高校野球へ目を向けた方がよいです。