アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

「HX(ハウスエクスチェンジ)制度」作りませんか

2010年05月13日 | Weblog
 寒冷地に住む人にとって、温暖な地は魅力的。逆に、温暖な地に暮らす人は、寒冷地での暮らしに興味がある…と、まあこう決めつけます。
 私の場合、北国に62年間暮らしておるわけで…定年退職を機に、タイかマレーシアへ移住しようと計画しておりました。すでに、先輩移住者がおりまして情報も入手しやすく、着々と計画が進みました。しかし、例のわけが分からない病気(原因不明、治療法も確立されていない。ステロイド剤に頼っている状態)に罹ってしまい、海外移住は断念しました。

 病気とのつきあいに馴れると…また、温暖な地への思いがむくむくと台頭して来まして…。
 このようなことが出来たらなあ…という案は…
 北国の私と、南国に住んで定年退職している南野さん(仮名)がハウスエクスチェンジをする。12月になると、我が家は、南野さんの家へ移り住む。家財道具は全てあるでしょうから、着いたその日から散歩したり、スーパーで買い物したり「普通の暮らし」が出来る。電気製品、耐火金庫、自家用車も南野さんのを使わせていただく。釣り道具もあればいいなあ。
 一方、南野さん家族は、12月になると北国の我が家に移り住む。スキー、スケート、スノーボードやり放題。車も我が家の高級車(自分で言うなってか?)を使う。南野さん一家は、冬期間、ユーティリティの最小費用だけで北国の暮らしを満喫できる。

 そして、3月下旬、我が家と南野家は入れ替わる。
 どうですか!けだし名案だと思っております。最初のうちは、トラブルがあると思います。壁に穴を開けてしまったとか、ジュータンにコーヒーをこぼして大きなシミを作ってしまったとか…しかし、人が暮らすわけですからトラブルは文字通りリスクですから大事にならずに解決できるはずです。

 さて、一番の問題は、このようにハウスエクスチェンジをしたい人をどうやってリストアップし、仲介するかです。地方公共団体にやっていただくのがいいのですが、「町おこし」とか「過疎化対策」とは意味が違うので無理でしょう。「南北XーNPO」を立ち上げなければなりませんね。「南北X」ってどういう意味かって?「南に住む人と、北に住む人のエクスチェンジ」ということです。

 ハウスエクスチェンジは、すぐには実現できませんが…空き家なら随分あるようです。
 総務省の調査では、「住宅全体の13%を占める756万戸が空き家で、この5年間で、15%増えている」…これは、耳寄りな情報です。
 「空き家率は、田舎で高く、20%を超す県もある」…いい話ですよ!

 もちろんハウスエクスチェンジの方が、一切の家財道具が揃っているわけで大変よいのですが、この際、空き家でもしょうがない。
 空き家を、多少の家賃を徴収して貸し出せばよい。高知の空き家、宮崎の空き家、沖縄の空き家…冬期間入りたいです。宇和島市では「家財道具付きの空き家貸しますよ」という取り組みをしています。しかし、車がない。宇和島市で、「車も貸します」となれば次の冬は宇和島で過ごせるのですがね。

 なお、多くの空き家をかかえる地方公共団体に注意しておきます。「人口減に歯止めをかけるための空き家活用」・・・これは無理ですから!「もう住んでいられないから出て行った」あるいは、「自然減」。限界集落状態です。
 改修費を350万円まで村が負担する(岡山県西粟倉村)から来てくれとか、住んでくれたら、200万円やるから(北海道喜茂別町)とか、お金で釣ってもダメです。成功しません。それに似た試みは結構多いですが、いずれも頓挫しております。
 知れる範囲の最もひどい例は…「新築住宅を与えますから、我が村に住んでください。9世帯限定です」という募集をした。100人を越える応募があった。書類選考、第一次面接、第二次面接…そして9人が選ばれた。ここまではよかったが…な、な、なんと!9人全員が様々な理由をつけて移住拒否…。初めからイイカゲンな気持ちで応募したのでしょう。そんなもんですよ。
 真剣に移住を考える人は、皆無に近いと思って間違いありません。

 地方苦境団体…ではなく地方公共団体へは、「移住奨励で人口を増やそう」などという絵に描いた餅など切り捨て、私の案を推進することをお勧めします。人口増加にはなりませんが、「人が動くから風が起こる」。地域に活気が出ますから。その風が、「追い風」になるかもしれないのです。(う~ん!今日は格調高くしめくくったなあ)