アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

裁判長へのお願い

2010年05月18日 | Weblog
 おもしろがりの私があきれた…。裁判中に、裁判長が傍聴席に対して、「居眠りしているのが多いんだよなー」と、休廷したというのです…!

 傍聴人が居眠りしてはダメなのか?統一された厳格な決まりはないようですが…
 傍聴席への出入りは自由…あまり頻繁に出入りしないほうがいいけど。ドレスコードも特にはない。禁止されていることは、せいぜい次のようなこと…
1 幟(のぼり)、ハチマキ、タスキ…これは入り口で注意される。野球やサッカーの応援じゃないんだから!
2 水着での傍聴…法廷はプールではないので、ダメ。
3 携帯電話…電源を切るべき。
4 飲食…あのね、裁判を傍聴しながら南部センベイを食べるか?
5 写真撮影…カメラは持ち込めない。TVのニュースでも法廷内の様子は、「スケッチ」。見たことあるでしょう。
6 録音…禁止です。

 傍聴人が居眠りしてはダメという決まりはないですね。騒げば退廷させられたりするが…居眠りは…進行を妨げるような、「大きなイビキ」をかいていなければいいんじゃないか?この件については、「居眠り裁判」を起こして、はっきりさせたほうがいい。

 それにしても…裁判を傍聴に行って居眠り…これはどういうことですか?「法廷は静かそうだから、寝に行く」なんてことではないとは思いますが。

 多数の居眠り傍聴人が出た裁判は…
 「幼い娘3人の点滴に水を混入して死傷させた母親の裁判(傷害致死と傷害の罪)」人間ってそのようなことが出来るのか?…犬畜生にも劣る。
 裁判では、点滴に水を混入させたということで、難解な医学用語が多用された。
 「β-Dグルカンは、いわばカビの残がい」・・・ベータと聞くとVHSを連想する世代ですから…。グルカン?アルミカンとかスチールカンなら分かるが。カビはよく分かる。我が家のあちこちに生えているから。カビの残がい…カビに残がいがあるのか?こりゃあホントに難しいワ。
 「直接の死因は両側性多発性肺動脈内血栓塞栓症」・・・これじゃあ、ボケようがない。ツッコミどころもなし。こんな言葉を30分以上聴かされては、傍聴人ならずとも居眠りをはじめてしまう。そんな中裁判員の6人は、誰も居眠りしなかったという。よく頑張った。

 さて、裁判長は、(開廷から、40分ほど経ったところで)「10分間休廷します。あちこち居眠りしている」と、声を荒げた…。この裁判長の大きな間違いは、「傍聴人は裁判には関係ない」ということをうっかり失念してしまっていたというところ。裁判長は、先生じゃないし、傍聴人は生徒じゃない。大イビキさえかかなければ、法定内が静かで裁判に集中できる。ですから、「傍聴人が居眠りしている。オラ怒ったぞ!休廷だ!」というのはおかしい。
 
 再開後、地裁職員が傍聴人が居眠りしないように監視体制を敷いた。うーん!あくまで寝せないつもりだな!
 結局どっちの味方なんだって?居眠り傍聴人、裁判長のどちらも支持できません。事件が子殺しですよ。しかも点滴に水を混入させたということは、自分の罪は免れたいという考えであったことは疑いの余地がない。この重大事件の裁判で、傍聴人は寝る、それが気に入らない裁判長がキレル。そういう場合か?あきれてしまって…。

 この一件から洗い出された問題は、「傍聴席での居眠りをどうする?」ということですね。禁止するなら禁止するで法制化すればよい。そうすれば、裁判長も心おきなく注意できる。
 もう一つの心配は、私が傍聴席にいるとき、裁判長がこんなことを言うんじゃないか…「傍聴人の中に、薄毛でおかしなツラの奴がいる。みすぼらしい。休廷だ!」
 裁判長へお願いします。傍聴人のルックスに気を配らなくてもいいから!