アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

犬は、おだてられたら薬を飲むのか?

2021年05月19日 | Weblog
 初対面の猫が、「ニャーニャー」と、足元にまとわりついてくる…驚きました。猫は、「人間の御機嫌伺いをしない」と、思い込んでおり、これまでの人生で猫に愛想をしても無視され続けでしたから。
 猫の方から近づいてくる。と、見ると仲間の猫も、ニャーニャーと足元へ来て、身体をこすりつけてくる。
 「どこの猫だ!」だって?私が、野菜の苗を買いに行った農園の猫です。たくさんいるが、皆、人なつっこい。そのことが裏目に出て、最近2匹が車に轢かれて死んだのだそう。
 飼い主に愛想をする猫は、珍しくないかも知れないが、「知らない人にもフレンドリーな猫」は珍しいでしょう!どうして、このような猫が出来たのでしょうか。

 農園は、老夫婦と息子夫婦の4人で経営している。デパートへメロンを卸して安定した収入になり、息子夫婦を脱サラさせて後継者にした。息子は、パソコンに精通しており、インターネットでの販売を取り入れたり、都市部へ産直野菜として売りに行ったりという積極戦略を展開。東京のデパートとも、販売の契約を結んでいる。

 このような、「息子が大活躍」の話は、老夫婦が語ってくれたものです。
 嫁自慢も続きます。都会暮らしで、農業は全く初めてなのに、良くやってくれる。さらに、孫の自慢も。2人の高校生の孫がいるが、2人とも学年でトップを争う成績なのだそうです。

 老夫婦の話には、「ネガティブ」がないのです。聞き手としましては、全くストレスがない。いいお話の連続です。悪いことがあっても、その中の1%のいいことに焦点を当て、「いいこと」にしてしまうのだと思います。
 息子の自慢は、トラクターの整備中の息子の耳に入っています。両親からの厚い信頼に、ますます頑張るでしょう。
 嫁さんの自慢も、ハウスの草取りのお嫁さんの耳に入っています。都市部のデパートの化粧品売り場から、「土」と格闘する仕事への転身。堆肥も作ります。それでも音を上げないのは、「褒めらる」からでしょう。…私は聞き上手(自分で褒めるなってか!)なので、老夫婦の家族自慢、栽培野菜の自慢、家畜自慢を煽ります。自慢話は燃え上がります。居合わせたみんなが「いい顔」です。それによって、苗の値段が無料になるということはなかったですが。 

 「犬もおだてりゃ薬飲む」とか、「豚もおだてりゃ木に登る」…おっと、犬が薬を飲むのは確かですが、豚は木には登りませんね。インフルエンザには罹ったようですが。この農園の家族は、お互いを尊重し、褒め合って気持ちよく暮らしていることは間違いありません。野菜や、家畜に対しても。

 猫に戻りますが、この農園の猫たちは、「ポジティブしかない飼い主」の影響で、全く人を怖れることがない猫に進化してきたと考えます。新たに生まれてきた猫も、外から迷い込んできた猫も、「人なつっこい先輩猫」を見習って、人なつっこくなった。科学的な根拠だあ?そんなもんありませんが、この考え自信があります。猫だって、悪口を言われたり、叩かれたり、蹴られたりしたら人間のそばへなど行きませんよ。
 もう一つ、ひとなつっこい猫が誕生した理由としては、「放し飼い」でしょうか。猫たちは、広い農園中どこへでもいける。もちろん農園から脱出もできる。行動の制約が皆無。

 「犬はおだてたら薬を飲むのか」って?犬に薬を飲ませる方法は…
「薬を、食物に混入する混入法」
「薬を粉にして、バターに混ぜて鼻の頭に塗る鼻塗布法」
「注射器に薬を入れて口の奥へ注入する強行法」などがあります。どの方法を採用するにしても、「薬を飲んで偉いぞ!ラッシーやリンチンチンより偉い!名犬だ」と褒めることが大切。

 この農園…ニワトリも私に寄ってくる。一瞬呼吸を止めましたよ。鳥インフルエンザが脳裏をよぎって。牛も10数頭おり、これがまた人なつっこい。
 飼い主が、いつも笑顔で、人の悪口など一切言わない。口から出るのは、褒め言葉、讃え言葉…このような状況下においては、「家畜も畜柄が良くなる(人柄ではなく、畜柄)」。

 苗を買って帰るとき、猫たちが車の所まで見送りに来てくれました。車の下へ入る猫も。注意しないと轢いてしまいますよホント。