アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

街の中を…まるで、のぞき見 SVの話です

2011年08月19日 | Weblog
 SVを、よく利用しています。おもしろいから。
 「なんだそれ?」って?
 サウジアラビア…それって、おもしろいか?
 シリコンバレー…どうやって、利用するんじゃ?
 スーパーバリュー…そこは、たまに利用するが、おもしろいわけではない。
 スーパーバイザー…逆に利用されてしまいます。
 私が利用するSVは、グーグルアースのストリートビューです。

 息子の新住所…入力して検索すると、俯瞰図が。SVにして、人を通りに立たせると、新住所のアパートを観ることが出来る。歩いている人、停まっている車までも。便利ですよ。現地へ行かなくても、どんなところに住んでいるかが分かる。
 ナスカ高原。昨年、飛行機で地上絵を見たのですが、グーグルアースで確認することが出来ます。マチュピチュなど、グーグルがやたら張り切って、詳しいガイド写真まで見られるようになっている。

 「家がはっきり見えて、車まで見えるということは、のぞきじゃないのか?」って?」…表札の文字は判読出来ないようにしていますし、車のナンバーもボカシていますから…のぞきにはならないでしょう…。

 福岡県の女性が、SVに自分の洗濯物が写っていたとして、グーグル相手に賠償請求訴訟を起こしました。「ベランダに干した下着の画像が公開され、精神的苦痛を受けた」のだと。

 女性(側)は…
 1 撮影場所が特定できて、誰もが繰り返し洗濯物を閲覧できる。(そんな奴いるかっ?)
 2 プライバシー権が大きく制約される。(だったら、外に干すな!)
 3 社会的有用性は小さく違法だ。(有用性は、大きいってば!)

 グーグル側は…
 1 画像で個人を特定することはできない。(そうだそうだ!)
 2 (女性が)公衆の目に触れる場所に干した。(SVは公衆の目で~す)
 3 東日本大震災では被災地の状況を記録し、防災教育や研究に活用された。社会的意義がある。(あるある!大いにある)

 私としましては、グーグルに頑張っていただきたい。SVが見られなくなると、茶の間に居ながらにしての世界旅行が出来なくなってしまいます。非常に困ります。この裁判の様子…SVで観られると良いのですが…。

髪の毛が原料の醤油

2011年08月18日 | Weblog
 およそ50年前、高校の学校祭での生物部の出し物に、「髪の毛から醤油を作る」というものがありました。理屈は分かります。髪の毛はアミノ酸ですから醤油の原料と同じ。「爪から醤油をつくる」というものもありました。爪も、髪と同じでアミノ酸ですから醤油が出来るわけ。

 「自分の髪を切ってその場で醤油を作り、生寿司につけて食べる」というものではなく、(完成に24時間がかかるので)醤油の味見は、他人の髪の毛製。
 「誰がそんなモノ味見するか?!」と思ってみていたら、意外にも人気が。私もちょっと…焦げ臭い感じでしたが、確かに醤油でした。爪で作った醤油のほうが味はよかったかも。
 
 塩酸も使うし、苛性ソーダも使うので、今の学校祭では、「髪の醤油」も「爪の醤油」も作れません。50年前は、理科室の戸棚から、塩酸も、苛性ソーダも簡単に持ち出せました。

 30年前に、「ニューヘアー」という雑誌が、「髪の毛から醤油が作られた」という記事を載せたので、生物部関係者以外の日本中の人々も髪の毛醤油の存在を知ることに。
 現在、髪の毛醤油は日本では作られなくなりましたが、中国では依然作られているようです。なにしろ、原料である髪の毛を集める「毛塵屋(けじんや)」さんがおられる。

 薄毛となった私が言うのもなんですが…髪の毛はなんのためにあるか?頭を守るためです。仮に、刃物で頭を切ろうとしても、髪の毛で滑って頭にダメージを与えることは出来ません。だから、ハゲの皆さんは頭を守るために、「カツラ」をつけるのかって?そ、そ、それは…単なるイイフリコキだと思います。頭を守りたいなら、ヘルメットを装着すればいい話でですから。

 アカウミガメの産卵地として知られる愛知県の海岸(豊橋市の表浜海岸)に、33キログラムもの髪の毛を捨てた人が逮捕されました。美容室経営会社と、従業員。美容室から出た髪の毛を海岸に捨てた。ま、不法投棄ですね。
 美容院、理容院からの髪の毛は、専門の業者が適切に処理するのだそうで…。髪の毛を集める専門業者?ということは、現代日本にも毛塵屋がいるんだぁ!

 逮捕された人たちの間違いは、毛塵屋へ廃棄の依頼をしなかったということではなく、33キログラムもの髪の毛を醤油にせずに捨てたというところですね。リサイクルの時代だというのに。

パラグアイに挑戦したそうじゃ

2011年08月17日 | Weblog
 岡山県総社(そうじゃ)市が、世界最長ホットドッグに挑戦したそうじゃ。
 日本昔話を捨てたのか?合併で総社市となっていますが、元々は、「桃太郎の里」。桃太郎のふるさとは岡山市だって?私ども県外者から見ると、総社も岡山も同じ。「だって、岡山駅前には、桃太郎の銅像があり、お土産物なんかも桃太郎グッズがたくさん売られている。総社の出る幕はない」…そんなことを言っているから、桃太郎はこちらが本家という県が台頭してくる。香川県などは、「さぬきの桃太郎」を売り出していますよ。もっとも、どこが本家かというのではなく、総社市が桃太郎を捨てて。「ホットドック」へ移ったというのが、私としましては「なんだかなー?」っと。

 総社市は、「吉備の国」の中心だったと記憶しております。「吉備」と言えば「きびだんご」。そうです。桃太郎が、鬼ヶ島へ鬼退治へ出かけるときにもっていった食料です。総社の特産品は、現在も、「もも」です。その桃から、桃太郎が生まれた。そして、きびだんご(吉備だんご)をもって鬼退治へ。
 この昔話にこだわってほしかったですね。世界最長ホットドッグに挑戦するのではなく、「世界最大きびだんご」に挑戦してほしかった。

 「総社の人は負けず嫌いだなあ」と、感心させられました。どこが負けず嫌いだって?
 世界最長のホットドッグを作るイベント…当初、137メートルを目指した。しかしBUT!7月に、パラグアイで、「203.8メートル」の世界新記録が樹立された。ならばと急遽、「237メートル」に目標を変更…! 
 あ、あのね…。急に100メートルも延ばすなよ!延ばせる能力があったのなら、はじめから237メートルでよかったんじゃないのか?
 で、結果はどうだったか?「ソーセージが163.1メートルで切れてしまったんですよ…」だって。
 きびだんごなら切れなかったのに。それにしても、パラグアイに対抗した意気込みは評価できます。ホットドックを食べ過ぎて、「パラグアイ(腹具合)」を悪くしないように…。

耐乏生活を経験すると長生きできる

2011年08月16日 | Weblog
 老化を遅らせ、寿命を延ばす遺伝子が見つかった。
 そういういい話に、私が該当するためしがない。「私には寿命を延ばす遺伝子はないだろうなあ」と、思いながら、欣ちゃんの説明を聴いていました(NHKで萩本欽一さんが説明していました)。
 な、な、なんと、と!寿命を延ばす遺伝子(サーチュイン遺伝子)は、特別な人でなくても、誰もが持っているんだと!これは希望が湧いて来ますよ。その遺伝子を、うまく働かせられれば、平均寿命は100歳を超える!NHKがいい加減な放送をしないでしょう。

 NHKを観なかった人向けに、少々説明を加えますと…と、言っても、NHKの放送の受け売りですが…。
 サーチュイン遺伝子は最初に酵母で見つかり、その後、ハエ、ネズミ、サル、ヒト、と、地球上のほとんどの生物が持っていることが分かった。
 動物実験では、サーチュイン遺伝子の働きを強めることによって、寿命が20~30%延びることが確認された。
 「ミトコンドリアが出す活性酸素」「免疫細胞の暴走」など、老化をもたらす具体的な要因が最新の研究で分かって来ている。サーチュイン遺伝子がONになると、指揮者のように働いて、100近くの老化要因を抑える。その結果、肌、血管、脳など様々な器官が若く保たれ、寿命が延びるのだと考えられている。

 MITだったか、ウイスコンシン大学だったかのサルの実験では、サーチュイン遺伝子がONになったサルは、同年齢のサル(70歳を過ぎたサル)より、はるかに若かった。ちょっと気になったのは、体格も若かったこと。つまり、小さかった。

 さて、普段は眠っていているサーチュイン遺伝子を、どうやって働かせるか?
 パンパカパーーン!
 「必要量の75%~80%にカロリーを減らすと、数週間でサーチュイン遺伝子が活性化し、老化物質の掃除を始める」
 つまり、一食、600カロリーにして、8年の歳月を経ている私などは、サーチュイン遺伝子が活性している…!これで100歳まで生きることが保証されました。(と、書きたいところですが、実は、一食600カロリーを守ったことがない…。理由?意志が弱いのでついつい食べるし…「一杯だけ」と、飲みはじめると、「もう一杯」が重なってしまう…)
 たらふく、飲食している人は、折角持っているサーチュイン遺伝子を寝かせたまま短い生涯を終えるということ。私も、その部類です。

 この話、実は思い当たるフシがあるのです。
 老人のガンは、進行が遅いです。「80歳を過ぎたら、殆どの人にガンの一つや二つ見つかります。手術しない方が長生きするかも知れません。進行が遅いから」この医師のセリフ、多くの人が耳にしているでしょう。これって、進行が遅いのではなくサーチュイン遺伝子のなせる業ではありませんか?
 「火事場の馬鹿力」ということばがあります。追い込まれたときに、眠っている能力がびっくり箱のように起き上がる。母親が、子供を助けるために倒れたアップライトピアノを持ち上げた(母親は、重量挙げの選手ではない。普通の主婦)。この類の話は、実に沢山あります。
 同じく母親が、マンションの5階から落ちる我が子を、8m離れた地点から走り出して受け止めた。話題になり、大学生を使った実験(大学生が5階から落ちるのではなく、落としたのは人形で、大学生は母親役)も行われました。大学生でも、挑戦者の100%が不成功!長生きとは違う話ですが、これらもサーチュイン遺伝子のなせる業なのではないでしょうか!平時ではあり得ない話ですから。
 植物の、サーチュイン遺伝子ONの実態を述べるには事欠きません。なぜなら、毎日の畑仕事で観察しているから。
 水を断たれた植物は、どんな行動に出るか?ものすごい速さで花を咲かせ種を作ります。植物がなぜ生きているか?それは、種を作るためです。
 朝顔など感心させられます。まず、他の花が咲かない時間帯(早朝)に咲いて、虫を集める。朝顔の皆さんは、一斉に咲きます。「個体の自由だべ」などというバカはいない。受粉しなければならないから。で、実験した経験がある人も少なくないかとは思いますが、ツボミを糸で縛って開かなくする。開花できないから、受粉できないはず。し、しかし、ここで朝顔のサーチュイン遺伝子はONとなり、な、なんと、ツボミ内で受粉して種を作ります。凄い奴らです。

 窮地に陥ると、体が何とか生きようとする。長生きしたいヒトは…まあ、とりあえず、カロリーを制限することですね。
 現在日本には90歳を越える人がどんどん増えています。医学の発達?それも、ありますが、サーチュイン遺伝子をONにした人たちといえるのではないか?第二次世界大戦を経験している。つまり、戦時の食糧難を生き抜いてきているわけですから、サーチュイン遺伝子がONになっている。

世界一まずいラーメンとエル・ブジのアホ・ブランコ

2011年08月15日 | Weblog
「エル・ブジ」が休業すると聞いて、忌々しい思い出がよみがえってきました。
 今年前半最大の事件でもありました。それは、「世界一まずいラーメンをお金を出して食べてしまった」ことです。
 ラーメン専門店は、どこもそこそこの味です。大衆食堂のラーメンは、「ハズレ」のことがありますが、それでも、「世界一まずい」というほどではありません。

 世界一まずいラーメン屋は、ラーメン専門店でした。店の前の幟には、「うまっ!」と染め抜かれていた。性善説女の家人は、その幟を見ただけで、「ここっ!ここで食べる!」と、固い決心。「うまっ!と掲げておいて、まずいはずがない」というわけ。さすが性善説。私は、しぶしぶ入りました。なぜなら、店の建物が、物置小屋並の粗末なものだったから。ハードウエアが悪くて、ソフトウエアが「うまっ!」は、ないだろうと考えたから。

 案の定、まずいもまずいも、世界一まずかった。「エル・ブジ」の料理とは比べるべくもないが…その味の文章表現を試みますと…
 エル・ブジの、アホ・ブランコ。これは絶品でしょう。アホ・ブランコは、冷製スープ。アーモンドとニンニクのピュレを使ったもの。ニンニク風味のオリーヴオイルを敷いた皿に、生のアーモンドがちりばめられ、その上にはアーモンドのアイスクリームが!
 この、アホ・ブランコを、丼へ入れ、お湯で溶いてしまったらどうなりますか?そうです。世界一まずいラーメンのスープがこれ。味がしない。ダシもコクも無い。いわば、お湯に色がついているだけ。麺も、いつ茹でたのか?伸びきった麺やら、まだ固い麺やら…もうめちゃくちゃ。
 あとから入ってきた客が、「この店、何ラーメンが旨いの?」と尋ねたら、75歳前後のウエートレスが、「全部、旨いですよー!」と。私は、吹き出しそうになりましたよ。麺が鼻腔に逆流して…鼻の穴からちぢれ麺が出てきました。その話、二度目だって?それほど強烈な「まずさ」だったのです。(エル・ブジが閉店しなければ、二度目は書かなかったんですけどね)

 「世界一予約の取りにくいレストラン」として知られていた、「エル・ブジ(スペイン・カタルーニャ地方)。私の老後計画の一つに、「エル・ブジで、ムニュ・デギュスタシオン(コース料理)を食べる」があったのですが、食べる前に閉店してしまいました。残念です。ムニュ・デギュスタシオンは、「ウエルカム・カクテル」「6種ほどのつまみ」「20皿に及ぶ料理とデセール」「(最後に)6種ほどのプティ・フール」…。12万円は高くない。是非食べたかった。

 世界一まずいラーメン屋の新しい名前を思いつきました。「アホ・ブランコ」をもじって、「アホ・ラーメン」。これ、いいでしょう!
 「うまっ!」は、ない。詐欺だ!

人心を乱して…at last…子ども手当て廃止…

2011年08月14日 | Weblog
 鳩山前首相が母親から、毎月1500万円もらっていた。あれは、「子ども手当」。「児童手当」ではありません。児童とは小学生のこと。鳩山さんは、還暦を過ぎていますので、どう頑張っても児童手当はもらえなかったのです。
 来年度から、「子ども手当」が廃止され、「児童手当」が復活するという。

 困る人が多いですよ…。
 独身なのに、なぜか8人の子がいる母親は、「子ども手当で暮らせます」と、喜んでいた。来年からどうやって生きていくのでしょうか。
 9人の子の母親は、「主人の収入より、子ども手当てが多いですぅ」と、喜んでいたのに。
 振り回されます。国民は、「それほど言うなら、一度政権をとらせて、お手並み拝見といきますか」という軽い気持ちで民主党に政権をとらせたのですが…「出来ない」と、解っても、しぶとく居座るものだから困ってしまっているわけで…。

「子ども手当廃止」「児童手当復活」は、野党が「よりきり」で勝った印象ですが、特例公債法案が成立しますから、「完勝」とは言えません。それに、児童手当も所得制限対象世帯に減収を防ぐ税制措置をすることになりましたから…。
「減収を防ぐ税制措置」ってのは、正直、目に見えない。目に見えるのは現金ですけどね。
 国民の暮らしの混乱を防ぐより、与野党お互いのメンツ優先ということ。それにしても、振り上げた拳をコソコソ降ろすなよなーっ。振り上げる前に考えろーってとこです。誰に言ってるんだって?与野党双方へです。

 「子どもだ、児童だ」も、暮らしに直結する問題でそれなりに重要なのですが、放射能問題、円高、被災地復興…「メンツの守り合戦」をやっている場合じゃない。「政権をとらせてくだされば、財源はいくらでも!」確かに言ってました。「無駄をなくせば財源がザクザク」とも。かくして、その結果が財政難。

 とうとうAT LAST, 孫の快くんと対面してきました。なにしろ、源氏の血を引く子ですから。え?家系図をフリマで買ったんじゃないかって?菩提寺(長谷寺)に本物がありますから、(多分)間違いない。源氏の末裔だから、宝くじに当たるということはありませんから、はっきり申しまして、何のメリットもないのですがね。ただ、「義経と同じ血が数%でも流れている(かもしれない)」などという話って、夢とロマンがあるじゃないですか!
 おっと、閑話休題。快くんは、子ども手当てを10か月いただける。10か月分でも、いただかないよりはよい。

平泉町への提言 ~義経も芭蕉も聴いている中学生の暗唱~

2011年08月13日 | Weblog
 三代の栄耀一睡の中にして、大門の跡は一里こなたに有。
 秀衡が跡は田野に成て、金鶏山のみ形を残す。(中略)
 「国破れて山河あり、城春にして草青みたり」と、笠打敷て、時のうつるまで泪を落し侍りぬ。
 夏草や兵どもが夢の跡(後略)

 懐かしいでしょう!
 松尾芭蕉の「奥の細道」の一節です。国語の教科書に出ていましたから、「知らない?」と言う人は、授業中居眠り…?

 第35回ユネスコ世界遺産委員会(パリ 6月19~29日)で、平泉が世界遺産に登録されました!小笠原諸島の陰に隠れていたので、登録決定の時は正直驚きました。前回落選していたので、本当によかったです。

 平泉、中尊寺、毛越寺…義経も、弁慶も暮らした地。その地に、現在の我々も立つことが出来るというところが感慨深いです。彼らが見た風景と、同じ風景を見ることが出来るわけで…。私の興味は、義経もさることながら、松尾芭蕉です。
 「五月雨の降りのこしてや光堂」
 感服させられるのは、「降りのこしてや」です。天才だったのですね。「光堂」と、固有名詞で止めた。それなら、「五月雨の降りのこしてや中尊寺」でもいいんじゃないかという評論もあるかとは思いますが、中尊寺でも、テレビ塔でも、スカイツリーでもダメです。五月雨が降りのこすのは、光堂だけです。

 平泉は、世界遺産登録で沸いているわけですが、平泉が表彰しなければならない中学校があります。是非表彰していただきたい。
 その中学校が何をしてきたか?
 中学3年生の国語の授業で、冒頭の、「三代の栄耀一睡の中にして…」の文章を全員が暗記する。そして、東北への修学旅行へ出発。中尊寺の月見坂山頂(月見坂を登り切ったところ(梓川をはじめ平泉の町が臨める)で、「三代の栄耀一睡の中にして…」を、全員で朗々と!素晴らしいですよ。私も何度も聴きました。
 義経も、弁慶も、松尾芭蕉も、きっと聴いているだろうなあと思います。それほど、魂を揺すぶられるものです。ユネスコがそのような中学校の存在を知っていたら、前回登録させたでしょうけどね。平泉町も、この中学校の存在を知らないんじゃないでしょうか?この機会に大いに讃えていただきたい。

 観光客も大勢いる中で、暗記した文章を朗々と披露する。立派な生徒たちです。その前に、一生懸命暗記したことが立派。その前に、生徒にそのような指導が出来る国語教師おられるということが素晴らしい。

 平泉町が表彰しなければどうするって?その時は、平泉町役場に、五月雨を降らせてやりますよ。「五月雨」は、「万物を腐らせる雨」ですから。さすがの五月雨も金色堂(光堂)には歯が立たなかったようですけどね。
 どうしてそんなに表彰させたがるのかって?丸谷才一さんの「輝く日の宮」によると、松尾芭蕉が奥の細道へ出かけた理由は、「源義経の五百年忌を祭りたかったから」だと。私としては、世界遺産登録を記念して、「奥の細道ー平泉」を暗唱してくれる中学生を表彰してこそ、平泉が言うところの、「いにしえの心、明日をテラス光」かなと。

新旧「白鳥警部事件」が現代に重なっている

2011年08月12日 | Weblog
 白鳥警部が事件を起こした…!
 「そんな古い話を持ち出すなよ!」と、おっしゃる方もおられる。
 また、「最近のニュースだねぇ。立場を悪用して金儲けする悪い警察もいるんだよなあ」と、憤りを新たにする人もおられる。
 どういうことか?白鳥警部事件は、60年前と先月の2度あったのです。

 古い白鳥警部事件は…
 札幌市警察(当時)の白鳥一雄警部が帰宅途中射殺された。白鳥警部は、非合法活動をしていた日本共産党対策に従事していた。共産党は、「党との関係は何とも言えない。愛国者の英雄的行為」と関与を匂わせる声明を発表。共産党員が「見よ、天誅遂に下る!」というビラを配った。犯人として、共産党員が逮捕されたが…物証があるとやらないとやら、実行犯は中国へ逃げたとやら…。スッキリしないまま。

 新しい白鳥警部事件は…
 警視庁の白鳥陽一警部が、医療事故の捜査対象になっていた品川美容外科に捜査情報を漏らしていた。

 2つの白鳥事件…60年もの隔たりがあると思えない。
 白鳥陽一のほうですが、業務上過失事件を担当する特殊犯捜査係に所属していた。特に医療ミス事件の捜査ではエキスパートとして有名だったとか。
 病院関係者としては、白鳥陽一に媚びていれば医療ミスなど屁のカッパ。白鳥が紹介する警視庁退職者の雇用は、願ってもないこと。給料は、沢山払いますよー!
 白鳥本人も、「事件捜査で関わった複数の大学病院から、いつでも来てくださいと言われている。再就職は、どこの病院にでも行ける」と。
 こういう体質、60年前と同じですよ。人間の「欲」については、時代が変わっても変わらないのですね。
 話が逸れますが、らっきょうを万引きして捕まった千葉県警の警部補、サイフには11万円入っていたんだと!万引きの理由は、「お金を使いたくなかった」。つまり、「お金に対する欲」。らっきょうで人生を狂わせた…。捜査情報を漏らして人生を狂わせた…どっちもどっちですね。

 閑話休題。白鳥一雄さんのほうは、どこが60年後の今と同じなのか?現代は、教員住宅に銃弾が撃ち込まれる時代(8月1日、松戸市)。60年前、銃を使った殺人事件など皆無に近いほど珍しいものでした。そんなわけで、「銃が使われた」ことに、時間の隔たりが感じられない…です。

サボリ人員の確保が「備え」

2011年08月11日 | Weblog
 長谷川英祐氏さん(進化生物学)の本に、「巣の中のアリの2割が、ほとんど働かない働きアリ」だと。
 これには、ポンと膝を叩きました。世の中、こうでなくてはなりません。
 「アリにもサボル奴がいるということが膝ポンか」って?いえいえ、働かない働きアリのみなさんは、「緊急時の出動要員」です。備えがあるということは、一見何もしない人(アリ等も)が必要ということ。これが、膝ポン。
 「変なオヤジが巣を破壊したぞーっ!直ちに修復だーっ!」…この時、通常の職務を遂行しているアリが出動したのでは、巣全体の存在が脅かされる。休憩中の2割のアリの出動となる。

 大震災の時の自衛隊の皆さんのことを思い起こしました。もっとも、自衛隊の皆さんは、日頃サボッているわけではありませんので、念のため。

 学生時代のことも思い出しました。
 日頃、マージャン荘などでサボッていた連中が、急遽、「全共闘」として、マージャンパイを角材(いわゆるゲバ棒)に持ち代えた。働かない働きアリの出番だったというわけですね。
 もう一つ。日頃ダンスパーティーに精出していた、「民○青年同盟」の皆さんも、ダンスパーティーをオヤスミして、角材を持って全共闘等を襲撃した。「民○青年同盟」は、大所帯でしたから、強いの何のって!ダンスをすると強くなるのでしょうか?私など、必死で逃げて、気がついたら裸足でした。まだ、新しい靴だったのに。ズボンは両膝が破れて、結構な出血。夢中で走る場合、転んでも、立ち上がる時間が惜しいので、膝で走るのです。捕まったら殺されかねないですから。あのときは、100m、9秒台でしたよ。
 「民○青年同盟」の皆さんも、働かない働きアリだったというわけですね。

 我々の暮らしに、「働かない働きアリが必要」です。日本に跋扈している、「働けるのに働かない輩」を弁護しているわけではありません。「働かない奴は、食うな」という考えに変わりありません。
 「働かない働きアリが必要」というのは、「先の見通しと備え」のことです。
 
 今の日本、先が見えないので、備えようがないって?
 しばらくは、「健康維持と節約」が、「働かない働きアリ」に該当しますかねえ…。

目には…目には硫酸を…?! タリオは怖いです

2011年08月10日 | Weblog
 中学生の時、成績劣等だった(自分で言うなってか?)私は、理科の先生に、「理科室の薬品整理を手伝うように」と、命じられました。一クラスに50人以上がひしめいていた時代です。そんな中から一人だけ指名された。むしろ、名誉なことかもしれませんでしたが、「日曜日に出てこい」ということで、嬉しくもあり、悲しくもあり。
 その時、「希硫酸」を右手の甲にこぼしてしまいました。その時は大変な薬品とも知らず、左手で拭いて…そのうち、ヒリヒリしだしたので水で冷やしたりしましたが…。希硫酸のヤケドの跡は50年経った今も、はっきりと残っています。

 硫酸を90%以上薄めたものが希硫酸です。と、いうことは…硫酸がいかに恐ろしいか!「水を加えるな」「蒸気を吸うな」「皮膚に付けるな」「有機物と接触させるな」「わけが分からないものと混合するな」「硫化水素等との混合で、有毒ガスが発生するぞ」…大変な代物です。

 イランで、プロポーズを断られた男が腹いせに、相手女性の顔に硫酸をかけた。女性は失明…。顔はケロイドで大変なことに。映像も流れましたので、御覧になられ、心をいためた方も多いかと。テヘランの刑事裁判所は、「同害報復法」を適用、「女性が男の目に硫酸をたらして失明させる判決」を、言い渡していました。

 「同害報復法」…そのまんま、被害者が受けたのと同じ害を加害者側に加える制裁。「タリオ」と呼ばれているもの。
 私も子供の頃は、一発叩かれたら、一発返しました。タリオです。隣の子のクレヨンを1mm使ったら、あとで1mm使わせる。…これはタリオとは違うかな。
 素行のよくない男が、乗用車のドアにピップアタックしてへこませた。車の持ち主たち数人が、その男へ暴行を加えた。翌日、持ち主たちが男を呼び出し、「車の修理代を払え」と、言った。男は、「おう、払うぜ。その前に、昨日オレを殴ったり蹴ったりしたぶんをお返しさせてもらう」。持ち主たちは、一目散に逃げ帰った。こういうこともありました。なぜ知っているかって?実は、その事件が起こる1時間ほど前に、(焼き肉店で)その男と私とでトラブルがあり、乱闘になりそうだったのです。ヒップアタック事件については、数日後焼き肉屋のオヤジに教えてもらいました。

 つまり、タリオは、日本にもあった。
 今も、地球上で「タリオ」が行われている国は結構あるんじゃないでしょうか。ラゴスの駐在員だった人が、「運転手を雇っている。恐ろしくて自分で運転する気になれない」と。飛び出してきた子を撥ねたりすると、自分の子を引きずり出されて、同様に車で撥ねられる…。そりゃあおそろしい!

 さて、女性が男の目に硫酸をたらして失明させることになったのですが…
 刑の執行をめぐって、アムネスティをはじめ、国際社会の非難が高まった。そして、女性が出した結論は、「イランの名誉のために、男の罪を許す」。男を許しても、女性は一生光を見ることが出来ないのに…。硫酸をかけて失明させたのは、偶発的な事故ではない。計画的です。いくらイランでも、日常的に硫酸を携行しませんから。やる気でやったのですから、女性も判決通りにやってやればよかったのに。
 刑の執行は無かったわけですが、執行されたとして、どのようにしたのでしょうか?男を仰向けに寝せて動けないように固定する。そして、二階から、女性が男の目に硫酸を垂らす…。
 それなら、「二階から目薬だろう」って?イメージとして、二階から目薬なんですよねーっ。硫酸も怖いがタリオも怖い。