アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

消えた日本人事件から…人間って素晴らしい

2014年01月10日 | Weblog
 箱根駅伝を5区の蒲鉾屋(小田原市風祭)の前で応援し、日体大の服部くん、東洋大の設楽兄を間近で見たことはすでに書きました。
 で、今年の金栗四三杯は、東洋大学の大津顕杜くんでした。その大津くんは、「これは通過点の一つ。東京五輪でメダルを取るのが最大の目標」と、言っていました。だからなんなんだって?実は、箱根駅伝からは、五輪のメダリストが生まれていないのです。大津くんでも、服部くんでも、設楽兄弟でも、窪田くん(駒澤大学)でも、大迫くん(早稲田大学)でもいいから、東京五輪でなんとかメダルを獲っていただきたいもの。

 金栗四三杯は、2004年から、最優秀選手に対して贈呈されることになったもの。金栗四三さんは、知る人ぞ知るマラソンの名選手でした。第1回東京箱根間往復大学駅伝競走(略して箱根駅伝 1920年)の開催に尽力された方。で、次の話を読んでください。

 1912年(明治45年 102年前!)、五輪の第5回ストックホルム大会が行われました。マラソンに、金栗四三さんが出場しました。折からの猛暑で、出場68人の選手のうち34人がリタイアするという五輪史上まれにみる過酷なレースとなりました。金栗四三さんも熱中症になってしまい、26.7km地点で意識もうろうとなり、倒れてしまったぁ…。102年前のストックホルムですから、沿道に係りの人がいるはずもなく、民家で介抱していただいた。
 で、金栗さんったら、そのまま棄権届けを出さずに帰国。これが皆さん御存知かもしれない、「消えた日本人選手」の話。国際的に有名な話です。

 金栗さんにとって、初めての五輪ストックホルム大会での途中棄権は、悔いても悔やみきれないものだった。
 そして、1967年(昭和42年)、75歳になった金栗さんへ一通の招待状が!?
 スウェーデンオリンピック委員会からの、五輪記念行事への招待状でした。
 
 スウェーデンオリンピック委員会は、金栗さんに、マラソンを完走するチャンスをあたえてくれたのです。そして、二度目のチャレンジで、金栗さんはついにゴールイン!消えたに日本人選手が現れて、ゴールインしたのです。その時の場内アナウンスは…

 「日本の金栗、只今ゴールイン。タイム、54年と8ケ月6日5時間32分20秒3。これをもって第5回ストックホルムオリンピック大会の全日程を終了する」

 この場内アナウンス…私は、何度も読んでいますが、その都度涙がじわぁっと出てきます。金栗さん…万感の想いが胸中をよぎったことでしょう。
 私は、テレビでですが、ゴールインの映像を観ました。75歳だけに、失礼ながらゆっくりした足取りでした。しかし、しっかり両手を上げてゴールインしておりました。
 スウェーデンオリンピック委員会、粋な計らいですねえ!あまりにもカッコいいです。人間って、このようなことができるのです。報酬を求めることもなく!素晴らしいぞ、人間!

 金栗四三さんの言葉に、「体力、気力、努力」があります。奇をてらわない、箱根駅伝にふさわしい言葉です。

日本の学力…北欧を越えたが油断せずに

2014年01月09日 | Weblog
 PISAの読解力の国別順位(平均得点)の推移は・・・
 順位の順番は、2003年-2006年-2009年-2012年の順です。
 フィンランド 1位-2位-3位-6位(524点)…アララ!
 スウェーデン 8位-10位-19位-36位(483点)…ドッヒャー!
 日    本 14位-15位-8位-4位(538点)…いいんじゃないの!

 フィンランドが落ちてきています。スウェーデンは、8位だったのが落ちて落ちて36位。点数も、OECDの平均点以下でした。どうしちゃったの?
 一方日本は、2003年に、14位という屈辱的な順位。2006年には、さらに下がって15位。ここから何かが起きて上昇に転じ、2012年には4位。

 なぜ北欧勢が凋落傾向にあるのか?特に教育先進国と讃えられていたスウェーデンで何が起こったのか?また、日本では2007年以降何が起こったのか?

 まず、北欧諸国は、国家の教育予算を削減しています。どんな削減の仕方をしているかというと、「教育の地方分権化」と「フリースクール改革」という方法です。
 「教育の地方分権化」は、教育への国家の関与を薄め、地域と学校の裁量権を拡大する。「教育は、地域と学校でやりなさい。このことこそが個性重視の国家でしょ!その代わり予算はあまり付けられないから、そこんとこよろしく」。
 「フリースクール改革」というのは、民間も参入しての学校選択制(フリースクール)を積極的に導入した。こうすると、国家予算を教育にまわすのを抑えられます。

 で、その結果…裕福な自治体もあれば、貧乏自治体もある。自治体によって予算も政策も異なるため、学力の地域間格差や学校間格差が急速に拡大した。この、教育環境の悪化は、早期に対処しなければならないのに、「お金」が回らないからどうすることもできなかった。…当然、学力は下がる一方…。

 あと、仇になったのが、「移民政策」。「ゆりかごから墓場まで」高福祉国家のスウェーデンは、高齢化による労働力不足を補うため、積極的に移民を受け入れてきました。現在、スウェーデンに住む外国生まれの人の割合は、15%前後を占めるという。当然スウェーデン語を話せない。親が話せないから、子どもも話せない。学校内にスウェーデン語が話せない児童生徒が増加。こ、これじゃあ、「読解力」の調査の点数が上がるはずがない。10年前に8位だったのが36位に落ちるのは当然ということになります。
 結論としまして、スウェーデンの学力低下の根底にあるのは、「予算」と「高齢化」ということになります。

 なぜ日本が得点を上げてきたか?
 「学力が急激に低下したため脱ゆとり路線に方針転換した。そうしていなければ、学力低下に歯止めがかからなかっただろう」
 この主張、悔しいが半分は認めなければなりません。なぜ悔しいかって?「学力低下の犯人=ゆとり教育」ではないと思っているものですから。だったら、本当はどうだと思っているかといいますと…
 日本が得点を上げてきたのは、「学校と家庭が、危機感を持ったから」です。「日本の学力は世界一」と、油断していた所へ、14位、15位という氷入りの冷水を風呂桶ごとかけられた。だから、「ゆとり」で学力が落ちたから危機感を持ったんでしょうって?だ・か・らぁ…ゆとりが悪者じゃないって!

 誰かを悪者にしたいんですよ。そうして結束を固める…。「ゆとり」を悪者にすれば、現場の教育関係者に火の粉が降り掛からない。そうして自分たちを安全圏に入れて、学力向上に乗り出した。だから学力が上がったのです。PISAの学力テストがなければ、知らぬが仏のおの大将のままでしたね。もっとも、このOECDのテストの前から本気で一生懸命学力アップに努力していた学校もたくさんあります。
 家庭は、危機感を持って子どもを学習塾に通わせた。当然学力は上がります。今や、赤ちゃんだって「しまじろう」で、お勉強していますから。
 
 10数年前までの日本の学力停滞の真犯人は、「ゆとり」ではありません。「偏差値なんてとんでもない」「競争はおそろしいもの」「頭でっかちの人間をつくるな」…などなどと言って「学力をつけることをおろそかにしてきた一部の教育関係者」こそが、真犯人だったのです。偏差値を、「競争させて勉強させ、いい点をとらせること」という、とんでもない誤解をしている輩。今でもいるんじゃないか?偏差値を上げることは、いじめをなくすこととも密接に繋がっているというのに。

 北欧…民度が高いです。貧相な東洋人をどうやっておもてなししようかと、満面の笑みで迎えてくれます。みんな優しい。ただ…予算不足と高齢化…。

日本人は素晴らしい 敬神崇祖の話なんですが…

2014年01月08日 | Weblog
 それにしましても、日本人の「敬神崇祖の心」には、今さらながらですが感動すら覚えます。靖国神社の初詣で90分待たされた話はすでに書きました。凄いですよ! 翌日、報徳二宮神社(小田原市)へ初詣に行ったのですが、これまた長蛇の列…。何時間待たされるか知れたもんじゃない。そのため列には並ばす本堂に近づき、脇からお参りしました。「割り込みじゃないか!」って?全く違反じゃないと思います。土産物屋の横ですから。二宮尊徳さんは、それくらいで、「お前には御利益半分しかやらない」などとケチなことは言わないでしょう。たきぎを背負って、本を読みながら山道を下った人ですから。

 昨年は、20年に1度の式年遷宮の年だったこともあり、伊勢神宮参拝者は1,300万人を超えたとの報道がありました。と、いうことは、ソロバン6級の私でもすぐに計算できます。「国民の10%がお参りした」計算になる!
 学校の児童生徒らの伊勢神宮参拝者は、4万人超。実は、これは過去の数字と比較するとめっぽう少ない。昭和30年代には、100万人を超えていたのですから。だったら、アンティークマンが数日前に書いていた、「改正教育基本法による宗教教養教育充実の成果」になっていないじゃないかって?いえいえ、平成19年には3万人以下となっていましたから、教育の成果で4万人超になってきたわけで…私の主張が間違っているとは思えませんけどねえ。V字回復ですから。4万人超…事実上、伊勢神宮まで来た児童生徒はまだ多い。どうゆうことかって?参拝しないで、「おかげ横丁で遊んで帰るだけ」の児童生徒もいますから。おかげ横丁は魅力的ですよ。行ったことないけどね。「赤福」を売っているでしょう!
 お参りをせずに、おかげ横丁で遊んで帰る児童生徒がいる…これがまたいいのです。思想信教の自由ですから、参拝を強制してはいけません。

 ある教科書では…「全国のコンビニエンスストア4万5千店に対し、神社は8万1千社、寺院は7万7千寺」と、宗教心豊かな社会であることを数字で示すコラムを載せています。神社と寺院を併せると、コンビニのおよそ4倍です。この数字は、説得力がありますよ。

 ゲーテは言っています…「ゲーテ?敬神崇祖の心の話じゃないのか?ゲーテとは繋がらないだろう」って?いえいえ、太々と繋がります。
 ゲーテは、「最も国際的なものは、最も民族的なもの」と言っています。
 現代は、国際化社会。グローバルな人間育成には、まず自国の文化を学ぶことが欠かせないのです。ゲーテの素晴らしさの一つは、「自国文化の大切さ」を、18世紀に説いていたということですね。

 日本の教科書も、素晴らしい!初詣する児童生徒も素晴らしい!
 日本人は素晴らしい!と、いうことで…日本人である私も素晴らし…い…ってことにしておきましょう。

強く風が吹く箱根駅伝、生応援!

2014年01月07日 | Weblog
 箱根駅伝…私の中では、「日本のお正月の楽しみ=箱根駅伝」。なぜかって?お正月の、飲み放題、食い放題は、「健康に良くない…」という、負い目があります。「運動しなきゃ。でも、朝から飲んでるしぃ…」ストレスです。そんなとき、大学生が箱根路を自分の代わりに走ってくれる。また、箱根駅伝は、大学駅伝の出雲とも、全日本とも違う雰囲気を持っている…簡単に説明することはできませんが…とにかくいいです!
 ハレルヤ氏は、これまであまり箱根駅伝に興味がなかったようですが、三浦しをんの、「風が強く吹いている」を読んで、「テレビ観戦しようかな?」と思ったそうです。おそらく、このお正月から箱根駅伝ファンになられたことでしょう。

 「風が強く吹いている」って、おもしろいのかって?「舟を編む」をおもしろいと感じた人にとっては、小気味よい展開がおもしろいと思います。
 主人公は寛政大学4年生の清瀬灰二くん。大学から徒歩5分で家賃3万円の「竹青荘」の住人。箱根駅伝に出場したくて、竹青荘の住人である寛政大学生10人を無理矢理誘って、箱根駅伝に出場するという…。仙台城西高校出身の、蔵原走(くらはらかける)くんも出るし、双子の兄弟、ジョータとジョージも出る。設楽兄弟(啓太、悠太:日本の大学を代表する長距離選手 双子で二人とも東洋大学)のパクリかって?むしろパロディがかってはいますが、パクリではないでしょう。双子の長距離選手は多いです。

 10人の胸中はさまざまで…「なぜ走るのかを考える者」「走りの先に何があるのかを追い求める者」「タバコへ伸ばした手を戻す者」「一度でいいから何かに全力で取り組む仲間に入ってみたかった者」…。で、10人がそれぞれの思いを胸に、灰二が作った練習メニューを毎日こなしはじめた。
 結果は予選会で落ちただろうって?ま、書評のブログじゃないので、結論は書きません。三浦しをんさんに、「本の売り上げが落ちる」と、叱られても困りますしね。

 小田急線の小田原から箱根登山鉄道に乗り換えて、「風祭」下車。これから山登りという5区で応援しました。「頑張っている人にガンバレと言ってはいけない」という人がおりましたが…。目の前を選手が走ると、「ガンバレーッ!」と、言ってしまいます。選手から、「カンバッテんだから、ガンバレと言わないでよ!」という抗議はありませんでした。目の前を行く、23選手全員に超大声で、「ガンバレー!」と言いました。日体大の服部翔太くん(日体大主将 日本の大学陸上長距離界のエース この日も区間賞)の腕と私のカメラがぶつかりそうになりました。それほど間近で応援できました。山梨学院が2区で棄権したので22選手じゃないかって?記録は「棄権」ですが、3区以降の選手は、走ることができたのです。オープン参加のような形。

 女子大生が、「この区間、お兄ちゃんが走ります」と。家内は、「お兄ちゃんが走るの?そりゃ大変だ。後ろじゃ写真が撮れない。私の場所で応援しなさい」と、場所を譲ろうとしました。女子大生は、「私のお兄ちゃんではなく、設楽兄弟のお兄ちゃんです」と、家内の申し出を固辞。その、設楽兄(啓太くん 東洋大学主将)はトップで我々の前を駆け抜けていきました。

 トップから23位が通過するまで、およそ30分間。その30分間のために、飛行機で東京まで行き、娘夫婦の家から、「京王相模原線→小田急多摩線→小田急小田原線→箱根登山鉄道」と乗り継いで…。
 時間と、お金を使いましたが、私の心に、「風が強く吹いていました」。帰宅した今も、風は吹いていますよ。

敬神崇祖…いいと思います

2014年01月06日 | Weblog
 新年おめでとうございます。
 今年は甲午(きのえうま)、夢に向かい伸びる年ということで…私は、今さら、「夢」とか「伸びる」とかはどうでもいいです。どうか皆さんにおかれましては、夢に向かい伸びてください。何事においても発展していく年、甲午!いいぞ、2014年!

 お正月の靖国神社、一体何百万人が参拝したのでしょうか?明治神宮(三が日で300万人超)には及ばないでしょうが…とにかく、もの凄い人出でした。私は、元旦の午後4時頃行ったのですが、90分待ちでようやく参拝できました。「どうして、靖国神社まで行ったんだぁ?布多天神でも良かったんじゃないか」って?布多天神でも、高幡不動尊でも良かったのですが、首相の参拝に内外から賛否両論がかしましい靖国神社へ行ってみようかと思いましてね。
 えっ?A級戦犯を祀っているんだぞって?それがどうした?そのことと、私人である「私」と、何か関係がありますかねえ?なーんにも関係ない。首相参拝も、ユークリッド幾何学と、非ユークリッド幾何学の違いですよ。意味が分からないって?ユークリッド幾何学では、首相の靖国参拝は、「戦争美化」と、とらえられてもしょうがない。しかし、非ユークリッド幾何学では、問題にされるところは何もない。まだピンと来ないって?うーん…ユークリッド幾何学の「平行」は、交わることがない二本の線です。ですから、等間隔。非ユークリッド幾何学では、等間隔でなくても良いのです。カタカナの「ハ」のような直線でも「平行」です。なぜなら、その「ハ」を何万倍に拡大しても、交わることはない。交わることがない二本の線だから平行。

 靖国神社参拝者は、「若い人が多いなあ」と、感じました。若者たちが連れだっての初詣風景は…日本も捨てたもんじゃないぞと、嬉しくなります。日本人の、「敬神崇祖の心」は、つながっているんですねえ!しかも、瑞々しく!これが嬉しくない日本人は、日本人を失業されたらいい。

 なぜ若者が多いか?改正教育基本法により、宗教教養教育の充実が図られた。この影響もあるかなあと思います。
 現在使用されている中学教科書の中には、明治天皇の「とこしへに民やすかれといのるなるわが世をまもれ伊勢のおほかみ」という御製が記されたものもあるのです。
 また、「日本古来の信仰」「自然崇拝」「祖先崇拝」などが記述されています。古事記の「八百万の神々(やおよろずのかみがみ)」「宮中祭祀(きゅうちゅうさいし)」の詳細を載せている教科書もあります。
 ともあれ、「敬神崇祖の心」は、大切なものです。

 折角、靖国神社まで行ったのですから、大枚100円を叩いて、おみくじを買いました。驚かされたのは、靖国神社でも、私の近所の田舎神社でも、おみくじの価格が同じ!これは有難味が少ない。どうか靖国神社には、おみくじは「1,000円以上」にしていただきたいものです。
 で、私は…「大吉、中吉、小吉、吉、末吉、凶、大凶」のうち、「吉」でした。ちょうど真ん中ですから、良かったです。こればかりは控えめに、「小吉」「吉」ぐらいがいいのです。負け惜しみではなく。

 なお、翌日、小田原の「報徳二宮神社」で引いたおみくじは、「小吉」。二宮尊徳を祀った神社で「小吉」ですから…これ以上頭が良くなったら、どうしよう…!今年も、夢に向かって伸びるぞーっ!