徒然雑感 by おとぼけの父上

R中学のソフトテニスコーチ、エスパルスの応援、その他何でも、日々の雑感を記録していきます。

女子テニス界の低迷

2015-02-19 05:28:01 | テニス
今、日本テニス界で最も注目されている錦織選手。
もちろんそれは大変喜ばしいことであるし、
嬉しいことであるが、
だからこそ、
女子プレーヤーの低迷が目立ってしまう。
かつては、沢松選手。
その姪っ子の沢松選手。
日経のアン清村選手。
伊達選手。
杉山選手。
4大大会でも上位に進出。
ダブルスでの優勝。
間違いなく日本テニス界を支えてきた選手達。
シングルスよりはダブルスの方が好きな私には、
至福の時だったが・・・・・
しかし、今、日本女子の活躍は正直期待できない状況。
ここまで極端な状況は何故起こってしまったのか?
早く期待の新星が登場し、
この状況を打開して欲しいのだが。頑張れ女子テニス選手!


錦織フィーバーの一方で沈む女子テニスの現状――日本テニス界に起きている男高女低現象

2015年2月17日(火)15時13分配信 @niftyニュース

 先週、女子テニスの国別対抗戦であるフェドカップで、日本はアジア・オセアニアゾーンのグループ1部の8カ国でトップに立ち、ワールドグループ2部への復帰をかけたプレーオフ進出を決めた。だが、このことはよほどのテニス通でなければ知らないだろう。

 1部と2部を合わせて16カ国あるワールドグループから転落した上、話題性の高いクルム伊達公子も一昨年にフェド杯とは訣別している状況では無理もない。日本のテニス界はすっかり錦織一色になり、それとともに女子テニス全体への興味も失われてしまったかのようだ。

 先の全豪オープンでも、本戦に出場したのは奈良くるみと伊達の2人だけで、どちらも1回戦で姿を消した。過去2年はグランドスラム全てに出場した土居美咲がランキングを落として本戦に入れず、予選ではその土居を含めて8人全員が敗退。錦織圭の活躍には、多くの若い女子選手も「刺激になる」「上昇ムードに乗りたい」などと意気込んではきたが、何らかの現象を起こすまでにはいたっていない。

 かつて若きエースだった森田あゆみも腰の故障で昨年7月以降戦列を離脱し、復帰の目処はまだ立たず。今やトップ100には44位(2月9日付)の奈良しかいない。奈良の昨年の躍進には驚かされたが、155.5cmという小柄な体格とプレースタイルを考えれば、ここからが厳しい戦いになるだろう。

 伊達はもう44歳……44歳である。全豪オープン中に「体がついてこないし、気力も沸かない。先が見えない」と涙を流した元世界4位が、今なお国内のトップ3、ダブルスではトップという現実、まさにそれこそが「先が見えない」日本女子の姿なのかもしれない。

 世間の目も随分変わった。〈錦織以前〉は、ウィリアムズだのヒンギスだのシャラポワだのと女子テニス選手の名前は一般的にも知られていたが、男子となるとすでに世界1位になっていたフェデラーでさえあやしいものだった。それが今ではどうだろう。テニスの話などしたこともなかった女性が、突然バブリンカが好きなどと言い出すから驚く。一方で、女子は3位のシモナ・ハレプも皆知らない。

 今は錦織を通して世界の男子選手に対する関心が高まっている。それは事実だ。では今まで女子で、錦織のような存在の選手がいたかというと、少なくとも女子テニスがロシアをはじめとした東欧諸国や中国にも広がりを見せた21世紀になってからは、いない。やはり伊達公子の時代まで遡らなくてはならないのだ。

 伊達を筆頭に11人もグランドスラムに女子選手を送り出したのはちょうど20年前、95年の全豪オープンのことだった。日本女子旋風を牽引した伊達が引退した96年以降も、常にグランドスラム常連組はいたが、04年のウィンブルドンで杉山愛がベスト8、同年の全米オープンで浅越しのぶが同じくベスト8入りしたのが最高成績。この10年間は、杉山が06年のウィンブルドンで4回戦に進んだ以外、誰も3回戦を突破したことがない。

 日本で女子テニスの人気がわりと高かったのは、かつての名残に加えて、世界で戦える男子がいない状況で、美女とか天才少女とか強烈な個性の黒人姉妹といった、単純に食いつきやすい話題が比較的多かったからだろう。

 そしてその間、日本はひたすら錦織の成長を待っていたといっても過言ではない。彼が15歳くらいのときはもう、それまで幾度となく現れては消えていった「期待のジュニア」とは「モノが違う」という評判だった。

 一方で「男子は楽しみだけど、女子はこの先厳しいねえ」という言葉は、テニス協会の役員からも幾度となく聞いた。それでも効果的な策は何も講じられず、次第に新興国が伸してきて、競争率はより高まって今にいたる。2010年にはリオデジャネイロ五輪で金メダルを獲得することを目指した『Gプロジェクト』を立ち上げたが、予算や人事などの問題でフェードアウトしたという事情もある。

 だいたい、女が強くて男が弱いと問題視されるが、逆ならそれほどでもないという傾向があるのではないだろうか。

 昔、日本の女子はよく外国の記者に「なぜ日本の男子は女子のように活躍できないのか」と聞かれていたし、私たち記者も聞かれた。今なら中国の女子が同じことをしょっちゅう聞かれている。だが、錦織が「日本からはなぜ最近あなたのような女子選手が出てこないのか」などと聞かれたことは記憶にない。知らないだけで、多分尋ねられたことはあるだろうが、かつて伊達が同じことを質問された回数よりは圧倒的に少ないはずだ。

 男子さえ強ければ、いや錦織さえいれば全て潤う日本のテニス界。来月にはデビスカップが控えており、ミロシュ・ラオニッチ擁するカナダとの注目の1回戦を敵地で戦う。だがその次は女の戦いだ。フェドカップのプレーオフ。開催地は日本、相手は元世界1位だったビクトリア・アザレンカを擁するベラルーシである。会場選び、サーフェス選び、集客努力……この強豪に勝つために、選手たちの責任の及ばないところで日本はどれだけの本気度を見せるのか。
 微かでも、そこに日本女子テニスの光を見たいと思っている。
(文責・山口奈緒美/テニスライター)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする