“しなやかに、清々しく”

日常の出来事等を気ままに発信したい。

首都圏佐渡連合会主催 文化講演会が開催される。

2011-06-19 17:23:20 | Weblog
 6月18日(土曜日)午後3時から新潟館ネスパスに於いて、首都圏佐渡連合会 文化・芸能部会主催の 第4回文化講演会が開催された。出席者数は会場満杯の90名余。キャンセル待ちが出るほど盛況であった。
 摩尼首都圏佐渡連合会会長による講師中川先生並びに今日の演題の人物、佐渡高校の前身である佐渡中学第一期生(明治34年3月卒)である「北 一輝」について簡単に紹介したのち、早速主題に入った。

 摩尼会長の挨拶

 講師は、中川芳郎先生。先生は佐渡市畑野出身で、東京大学フランス文学科卒、医学書院に在籍しつつ文筆に努め、1969年「埋葬」で新人賞準賞、1972年群像4月号に「島の光」を発表して同年芥川賞候補、その後いくつかの小説を書いており、2003年に同社を定年退職。創作に専念、小説「悪霊・北一輝異聞」を山本修巳先生主宰「佐渡郷土文化」に連載中である。近々、これを集約した小説が発刊の予定とか。
 演題は、「新しい北一輝像・・・国賊ではなかった・・・」。
 内容は、先ず一般に知れ渡っている北一輝像を話され、次いで北一輝が23歳の時に発表刊行され一週間後に発禁となった「国体論及び純正社会主義」とはどういうものであったかについて詳細に解説、また、法華経「一念三千」の世界に入って自分を悟り、大正12年には、「日本改造法案大綱」を出版、北氏の考えの基本を示すこととなるまでについてわかり易く説明。
時々笑わせる話術に皆ひきつけられる。

中川先生の講演1

中川先生の講演2

 講演内容については、詳細を省くこととするが、講演を聞き終えて感じたことを述べると、
 ① 23才の若さで軍部を震撼させるほどの「国体論・・・」がどこから出てきたのだろう。
 ② 彼は、先の見える策略家であったと思われること。 
 ③ 日本改造法案大綱に書かれているもののおよそ7割が現憲法に網羅されていると言われていることなどから考えて、その後の彼の行動(軍部の戦争へと突き進む国家の方針との戦いに)との結びつきについてもう一度書籍をあさってみたくなったこと。

 講演終了後、中川先生を囲んで定員いっぱいの70名が懇親会に出席。今日の講演が佐渡の生んだ先輩「北一輝」という身近な存在のものであったことから、大変良かったとの感想を述べるものがほとんどであった。 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする