ふむ道,小道,数多く

趣味いろいろ。2014/9に別ブログを合体したので、渾然一体となってしまいました(笑)

The Farthest Shore 読書 (9)

2006-06-23 21:41:05 | ゲド戦記・Le Guin
The Madman
今週はMoMEにかまけていて(笑),こちらがおろそかになってしまいました。そんなに長い話ではないのですが,映画公開まであと1ヶ月,油断は禁物です。

物語は半分を過ぎ,起承転結の転に入った所でしょうか。

この辺りでようやく,何故映画の予告編で,Arrenは心に影を持っているというような事を言っていたのか,わかってきました。(もしかして,鈍い?(^^;)) →いや,映画は一応3巻ベースとなっていますが,ひょっとして1巻~3巻の話が合体されているのでは?とずっと疑っていたんですよ。(それって例のドラマのトラウマかも(^^;)) でもまあ,もちろん,説明が必要な事もあるでしょうから,1巻2巻の話が入ってくるという事は,どっちみちアリなのでしょうが。

前にも書いたでしょうか。物語のゴールという点については,1巻はいろいろ引っ張られはしましたが,とにかくどういう事になりそうかは,早いうちにだいたいわかるし,2巻はかなり判り易いですが,3巻はホントに予想しにくいです。でもここでようやく,方向が少し見えてきたような気がします。

転に入ったという事で,いきなり大事件発生。ところが実は,私はその大事件の発生の瞬間を読み逃してしまいました。気が付くといきなり,「え~~っ?!」な事になっていたので,慌てて2ページも遡ったんですよ。(笑) でっ,読み逃しの発端は,"row"を"low"と取り違えた所,だったんですねー!(爆) (こりゃいつになったらTOEIC900点達成できるのやら(笑))

ところで話は全く代わりますが,ガイジンに「ゲド戦記読んでる?」ってどうやって訊いたらいいもんか,結構難しいんですよ。ポタはまんまHarry Potterだし,指輪は邦題と原題がちょっと違いますがThe Lord of the Ringsで,ナルニアはNarniaで,もちろん通じますが,ゲド戦記は英語でどう言うか? ちなみに「ゲド戦記」という言葉の英語に相当するタイトルはありませんし。で,さらに困った事に,シリーズで統一したタイトルが付いているわけでもありません。本の後ろに"The Earthsea Cycle"と書いてあるので,これが使えそうですが,試しに使ってみたら,その人(アイルランド人)は知らないと言っていましたねぇ(汗)

そう言われてみると,ゲド戦記って果たしてアメリカと日本以外の国で知られているのか?という心配もあります。(もっとも,去年シンガポールで例のドラマのVCDを売っているのを見たので,まあアジア圏には知られている可能性は高いですが‥‥)


たまにはレベルの高い英語を

2006-06-23 01:38:51 | 英語・一般
フランシス・フクヤマは,アメリカの政治学者で,ネオコン政治思想家として知られています。1990年代父ブッシュ政権を支え,「歴史の終わり」というインテリの間では大変有名な本を著した日系三世。基本的に保守派の人ですが,現在は子ブッシュ政権を批判しております。私はアメリカの保守派,とりわけネオコンなどという物には,まったくアレルギー体質なのですが,Podcastで,何故かオーストラリアのABCで,この人の声を聞いた時,美しいアメリカ英語に耳がついてしまい(笑),ちょっと畑は違うけれど,まるでThe Da Vinci Codeの原作のRobert Langdonのイメージにぴったし!,と,思って,思わず公式HPを探し当てました。ビデオを観る事ができます。

どちらかと言うと音声だけにした方がよりぴったりですが。。。。いや容姿の問題ではなくて(^^;),やっぱ日本人に見えてしまいますので。。

ただ,美しく明瞭な発音でありながら,話の方は私にはレベルが高過ぎてほとんどさっぱりわかりません。(汗) う~んこのレベルの英語のスピーチを聞くには,単に英語力だけではどうにもなりませんねぇ。でも聞けるようになりたいです。


HoME8 2-V Faramir (3)

2006-06-23 01:09:11 | Tolkien・HoME
平常心に戻りましょう。(笑) Falbornの話は,最終形と少し違う所があるそうです。
<本文>
「ボートは流れに戻り,夜に消えていった。他にも見ていた者達がいる。ある者は近くから,ある者は遠くから。しかし誰も触ろうとはしなかった。オスギリアスを占領している邪悪な者達でも,妨害する事はなかったであろう。
「これは,凶兆であるが,幻だと思っていた。デネソールと私は他にどんな悪い知らせを聞いても,信じなかった。しかし,角笛については,疑う余地がなかった。今それは2つに割れてデネソールの膝の上にある。遣いの者達が,ボロミアの情報を集めている。」

「何て事でしょう,あなたの話を疑う余地はありません。その黄金のベルトはロスロリアンでガラドリエル様から頂いた物です。今我々が来ている服も奥方様から頂いた物です。このブローチは同じ職人の手によるものです。」彼(フロド)は(エナメルの?)首に付いている葉っぱに触って見せます。Falbornは「確かに,同じ物のようだ。」

(あれ,正式版では『見事な物だ』とかいうような事も言っていたような気がしますが; ‥そう言えば,ボートを見た話で『角笛はどうしたの?』と語りかけるようなセリフもまだ入ってないのかな)

「しかし,そうだとしても,あなたの見たのは幻かもしれません。どうやってラウロスの滝の沸き立つ流れを無事に流れ降りられたのか,しかも振り落とされる事もなく,しかし角笛だけなくなり,浸水する事もなく。。?」
「わからない。しかし,そのボートはどこの物だ?」
「ロスロリアンの物です。エルフのボートです。」
「黄金の森の魔の女王と渡り合えば,‥‥不思議な物や邪悪な物が付いてくるであろう。」
ここでサムは我慢の限界。「ロリアンに悪はねえだよ。すんません,フロド様。話を聞いておりましただ。モルドールのオークが来る前に,本題に入ろうでねえか,おい,いいか,ゴンドールのFalborn様よ,それがあなたのお名前なら。。」兵士達はびっくりして,大将の目の前に仁王立ちしているこの小さなホビットを見つめています。「おい,いいか! 何を考えておられるのかね? 我々があんたの兄貴を殺して逃げたと言うなら,はっきりそうおっしゃったらどうだね!」
「最初はそう考えていたが,もしお前のようにせっかちだったら,とっくに殺していたぞ。」そしてFalbornは,彼らに一緒に来るよう言います。
</本文>

ついに本棚から翻訳版まで引っ張り出して参りました。(笑)
サムがキレる場所が正式版と微妙に違いますね。それにやっぱり「おい,いいか,大将!」がいいですよねぇ。(笑) で,何気に気付いたのですが,この下書きと正式版は,かなり「似て非なる物」。トールキン父さんは,この後出版するまでの間に,相当推敲していますよ。

HoME8 2-V Faramir (2)

2006-06-21 23:40:38 | Tolkien・HoME
最初の頃は,まだホビットを足止めしようという意図はなかったそうです。次の下書きで,フロドの有名なセリフ"But those who claim to oppose the Dark Lord would do well not to hinder it."は正式版と同じ位置へ移動。さて,Falbornが,何故ボロミアの死を知っているかとフロドに説明するくだりですが,初期はこうなっていたそう。

フロドは何か「目印」を知らないかと言われ,罠ではないかと恐れながら,
<本文>
「彼が角笛を持っていたのを覚えています。」
「そなたはよく覚えておる。彼に会った者は必ず知っている事だ。ではおそらくそなたはそれを心の目で観る事ができるであろう。その角笛は(東の荒野の)巨大な野牛の角で,銀で装飾され,彼の名前が書かれている(修正→銀の鎖が付いている)。アンドゥインの流れがその角笛を我々に運んでくれてから,おそらく(もっと)7日経っている。これは凶兆だ。ボロミアの父上デネソール殿は悲しんでおられる。角笛は剣か斧で2つに割られているのだ。そして幾つかの破片は海岸にまで流されている‥」
</本文>

(た大将こんな堅っ苦しい言い方してましたっけ? いやしてますよね~(汗))
で,どうやって破片を見つけたかの話(正式版と同じだそうで)の後,

<本文>
「角笛が割れた事は知っているか? 誰がラウロスに投げ,その渦の中に永遠に沈めたのか?」
「いいえ,知りません。仲間の誰もそのような事はしませんし,アラゴルン以外にそのような力を持つ者もおりません。しかしそれが割れた事が凶兆であるとしても,所有者が死んだとは限らないでしょう。」
</本文>

この時点でもまだボロミアのボートは登場していませんね。ゴンドールの人達は,角笛が割れ,破片が海岸に散らばったというだけで,ボロミー殺してます。(汗)

‥しかし,ボロミアをミナス・ティリスに返さないとトールキン父さんが決心した事が,指輪物語を並みのファンタジーとは違う作品に導いた(=映画化を難しくした(笑)),決定的瞬間がついにやってきますよ。

ここへ来て,お父さんの文章は,また,より速く,より読みにくくなっていたそうで(いやな予感を感じていたクリストファーさんの様子が目に浮かぶようです(笑))。

<本文>
「いや,しかし,角笛を捜しているうちに,不思議な事が起きた。アンドゥインの川原で座っていた時,暗がりで川の流れを眺めていたら,悲しげな葦が囁き。。。
</本文>

その(ボートの)記述は正式版の物とほぼ同じ。そして,まだ名前は変わってませんが,ここで突然,Falbornはボロミアの弟に! "It was Boromir my brother, dead."(BBC版のこのセリフがとても印象的だったのを思い出します)  クリストファーさん曰く,お父さんは無意識のうちに,あたかも初めから決まっていた役割かのように,決めてしまったかのように思えたそうです。フロドの役割と,ボロミアの運命にいたく興味を持つこのゴンドールの大将は,他に一体誰だと言うのかって。

さて,1944年5月6日の手紙(66番)に実際何が書いてあったかって,もったいないから(笑),もうそのまんま引用します。
A new character come on the scene (I am sure I did not invent him, I did not even want him, though I like him, but there he came walking into the woods of Ithilien): Faramir the brother of Boromir.
こんなに「生年月日」がはっきりわかっているキャラクタって他にいたかなあ?(笑)

HoME8 2-V Faramir (1)

2006-06-20 22:26:22 | Tolkien・HoME
最近珍しくとても長い章です。8巻は注まで入れてだいたい平均10ページ程度なのですが,この章は本文だけで20ページあります。

さて,何がクリストファーさんを驚かせたって,5月4日「C.S.ルイスに読み聞かせた。今新しい章で忙しい」(65番)。5月6日「突然新しいキャラクタが沸いて出てきた(^^;)」(66番),5月11日「新しい章をC.S.ルイスに読み聞かせた」(67番)。このすごい展開です。(笑) これって,つまり,正式版で「The Window of the West」という章を,なんと,5月4日~11日までの,1週間以内に書き上げた事になります。

この辺りの話がどのように作られたのか,クリストファーさんはまとめるのが大変,と言っていますが,まずは,「Of Herbs and Stewed Rabbit」の最後の方から参ります。この時まだ大将の名はFalbornで,ボロミアの近親者ですが兄弟ではありません。

<本文>
彼(サム)はフロドを振り返り囁きます。「立ったまま寝てしまう所でしただ,フロド様。しかしこの人達は友達のようです。ボロミアの国から来た人達ですだ。我々を信用してねえようですが。しかし,ここは休んでいるのが1番いいですだ。」

「寝ていてもよいぞ。」とマブルング。「我々の主人Falborn様がお帰りになるまで,そなたとそなたの主人をお守りしよう。もし無事であったらであるが。しかしご主人様が帰られたら,すぐ移動するぞ。この騒ぎが周囲に知られない事はない。夜までにたくさんの追っ手が来るであろう。川まで急いで行かねばならぬ。」

(先生~,レンジャーさんの言葉難しいんですけど~。。(笑))

サムは数分寝ただけと思ったのですが,目を覚ました時,Falbornが帰ってきていて,数人の男達と一緒にフロドを取り囲んで話をしていました。サムはやがて,リーダーが,幾つかの点でフロドの説明に満足していない事に気付きます:彼は裂け谷から出発したメンバーの中でどういう役割を果たしていたのか,何故ボロミアから離れたのか,そして,どこへ行くのか。彼はイシルドゥアの禍に話を戻そうとするのですが,フロドは指輪については語りません。

「しかしその詩では『イシルドゥアの禍を手に』と言っておるぞ。おまえがそのHalfhighならばそれが何であろうと持っているはずだ。持っておらぬのか? それともお前の一存で隠しているのか?」

「ボロミアがここにいれば,あなたの質問に答えられるでしょう。ボロミアは随分前にラウロスにおりましたから,急いでミナス・ティリスに行けば答えがわかるはずです。私の役割については,ボロミアと旅の仲間,エルロンドが知ってます。私はその役割故にこの国に来ました。そして,冥王を敵とする者はそれを止めるのは賢明(?)ではありません。」

「わかった,思ったよりたくさんの事がありそうだ。しかし,私もイシリアンで見つかった者は,殺すか,理由によっては連行するようにと命じられている。そなたを殺す理由はない。」
</本文>

確か正式版では,イシリアンで見つかった者は『殺す』しか選択肢はありませんでしたよね。(汗) フロドのセリフを細かく観察した事ありませんでしたが,カッコいい事言ってるじゃん~。(こらっ,何を今頃‥‥) こうして見ると大将はやっぱり厳しいですねぇ。

このドラフトは大変読みにくかったそうですが(笑),まあでも,最初からいきなり正式版に近いですね。ここで突然,トールキンさんの一言メモ。

ボロミアの死は知られている


別の所に次のようなメモもあったそうですが,最初意味が全然わかりませんでした。

<メモ>
ボロミアの死は知られている? 流れるボートと光,そして声。彼の漂流について?
これは2月6日。ガンダルフが到着するのは2月5日の夕暮れ。レンジャー達はそのずっと前に出発していなくてはならない。エドラスからの遣いは厳しい。(250マイルある)
1月31日の朝から2月3日まで3日半。レンジャー達は2月3日の夜に出発。
違う。
</メモ>

(ちなみに,日付は正式版の物とは違います。)

クリストファーさんによると,どうやら,お父さんは,最初,ボロミアの死を知らせるのを,ガンダルフ,あるいは,ローハン側から誰か遣いをよこす事にしようとして,エドラスから1日70マイル移動できるかとか,いろいろ計算していたようです。しかし(もちろん)その考えはボツとなりました。

へぇ~,先にボロミアのボートありき,ではなかったのですね。

TOEIC結果発表

2006-06-20 00:38:40 | 英語・TOEIC
以前レポートした5月28日のリニューアル第1回の得点が,ネットで発表になりました。

3年前にLOTR原書にハマって以来(こらっ!LOTRのせいにすんなっ!(^^;)),TOEIC用勉強をちっともしてないもんで,ずっと伸び悩みでなくて,落ち込んでおりますが,どうやら復活の兆しが見えて参りました。リスニングはパート3の大失敗にも関わらず,「いつもの点」(笑)。う~ん,不思議だ。リーディングは,ちょうど苦手パートがなくなった分上がったって感じで。。しかし,得意だと思っていたパート7はホントに得意なのか?という疑惑が出てきたな。。。(汗)

ももしかすると,パート3のあの大失敗がなければ,完全復活を遂げられたかもしれません。しかし,‥そろそろ本気で,リーディング対策を考えないといけません。リスニングで失敗なかったとしても,リーディングがコレでは,点が伸びないぞ!

リスニングの時間,冷房を切るので夏は受けられません(爆!)が,次は9月24日のテストに挑戦しようかな~。(その前に勉強しろっ)


HoME8 2-IV Of Herbs and Stewed Rabbit (2)

2006-06-19 23:06:48 | Tolkien・HoME
<下書き>
彼らは夜の間進み,朝早く,松の木の下の茶色い蕨の茂みで休憩。丘から冷たい水の流れる沢に近い所です。サムの頭には,食べ物についてある考えが巡っていました。恐ろしい門は今や後方にあり,どっちみちエルフの食べ物は後々の為にセーブした方がよいと思えました。彼はゴラムが茂みを這い出そうとしているのを見つけると,「おい!どこへ行くだ?狩りか?もしできたら,ホビットが食べられる物を獲ってもらえると嬉しいだよ!」するとゴラムは,「Yes,Yees」と答え,

(ここから下書きっぽい文章に)

ゴラムは2羽のうさぎを持ってくる。火を見て怒る。ジューシーなうさぎがダメになると抵抗。フロドになだめられる。(おさかなのやくそく?)

満月とアンドゥイン。
3日目の夜,彼らはまだ十字路に着かない。近道をする為に森の中を通る。首のない王(の像)にオークがくっつけた偽の頭。
彼らは左へ曲がる。ミナス・モルグルと月。
</下書き>

ここでこの下書きは終わり。そして次には,ほぼ正式版と同じサムのクッキングの様子が描かれているそうです。そしてハーブの木々の描写がプラスされ,それでイシリアンは素敵な所なんだよ,と,1944年4月30日の64番の手紙で説明するトールキンさん。

当時のタイムテーブルは以下のようになっていたそうです。

2月5日:夕方モランノンを発ち,夜通し南へ向かう。
2月6日:夜明けに休憩。イシリアンのハーブと花についての記述。サムの料理,そして,

ゴンドール人の登場。
です。

その初期の下書きは,例によって鉛筆ですごい勢いで書かれたもので,断片的にしか解読できない(笑)そうですが,あらすじは,

<Outline>
サムはゴラムがいない事に気付く。彼は火を消して食器を洗いに行く。その時話し声が。彼らはゴラムを追っていたが,ゴラムは彼らをかわして逃げる。サムはさらに笑い声を聞く。『オークではないようだ。』 戻ると,フロドも声を聞いて既に隠れていた。そして彼らはたくさんの男が道の方へ向かって隠れているのに気付く。
</Outline>

また他の所にあった下書きには,上の話の続きと思われる話が。。

<Outline>
殺されたミナス・ティリスの男が土手の上から,彼らの上に落ちた。フロドは駆け寄り「orch!」と叫んで,‥‥しようとしたが,彼らは「ゴンドール!」と叫びながら倒れた。ハラド人はゴンドール人を追い込む。ホビット達は茂みから木に登った。ゴンドール側が勝った。夕方ゴラムが戻ってきて,サムを,(敵を招いた?)と言って怒る。彼らは道には戻らず,森の中の空き地を歩く。満月を見る。他に誰にも会わなかった。3日後,十字路に到着。壊れた石像を見る。
</Outline>

この時点では,この話に何も続きがないように見えますが,ここで突然,正式版に近づいて参ります。

この時,ゴンドール兵を率いていたリーダーは,ボロミアの弟ファラミアではなく,Anbornの息子Falbornと言いました。ただ,マブルングとダムロドによれば,既に,ボロミアの近親者だという事だそうです。

さて,お父さんは,64番の手紙に,このゴンドールの人達の話と,じゅうについての解説,5月4日,65番の手紙で,C.S.ルイスに読み聞かせた事を報告。そして,5月6日,66番の手紙に,クリストファーさんを「えっ?」と驚かせるような事を書いてきます。(笑)

どうでもいいけど,エライ筆まめなお父さんですね。(爆)

The Farthest Shore 読書 (8)

2006-06-16 22:18:39 | ゲド戦記・Le Guin
Lorbanery (2)
最近は昼休みにHoME,夕方の休み時間にこちら,と読み分けています。しかし,HoMEは所詮下書きとメモと解説の山です。余計な推測やら文学的味付けは,一切なし。(いやそれはそれで大いにメリットはあるのですが(笑)) ついつい比較してしまう,Le Guinさんの文章は,本当~に流れるように美しいっ。

さて,最初からそういう傾向はあったのですが,最近ますます,Arrenの考えや態度がハナについてきましたねぇ。(もう~,そんな所で偉大な魔法使いが魔法使って人間を凝らしたりしないよっ;) でもこれも計画のうちなのかな。まるで5巻のハリー・ポッターです。それに対するGedも,やはり5巻辺りのダンブルドア先生を思い出させます。ただ,1巻の,若くて傲慢だったGedを思えば,とても不思議な感じ。


HoME8 2-IV Of Herbs and Stewed Rabbit (1)

2006-06-16 22:08:15 | Tolkien・HoME
トールキンさんはその頃(1944年4月26日)ある「扱いにくい」問題に悩んでおりました。何が扱いにくいって,サムは,そろそろ,レンバスに代わる画期的な食べ物を見つけなくてはならなくなったんですよ!(爆)

初期の草稿はこんな感じで始まります。

<下書き>
彼らは昼間の間数時間休み,食べ物と飲み物を控えめに摂りましたアンドゥインに降りれば水を得る事はできると思ってはいたのですが。そして夜,南へ向かって歩きます。何しろ彼らは急いでいたものですから。。
</下書き>

が,トールキンさんは,ちょっと考え直し,以下のようなアウトラインを描きます。

<Outline>
それまでの苦労や危険を考えたら,殆ど休憩のようなもの。ゴラムによればモランノンからミナス・モルグルの入口までは20リーグとの事。ゴラムは食べ物を見つける。満月の夜,彼らは白い?を左の遥かな丘の上に見る。広い谷の上がミナス・モルグルだ。翌日の夜,彼らは十字路へ。巨大な石像。Elostirionに戻り‥(→削除:Sarnel Ubed,Ennyn Aran)Taur Toralt (→削除:Sarn Torath) Annon Trath。Aranath。フロドはSern Aranath(またはSairn Ubed)の王を思い出す。しかしその首は切り落とされ,オークに粘土のボールをくっつけられた跡が。。赤い目は。。。
</Outline>

う~~ん,何だか暗号のようなわけのわからん言葉がガンガン並んでおりますが(笑),フロドは十字路の石像を見て,アルゴナスの兄弟王の像を思い出したという事ね? で,そこに石像がある,という事は初期からの計画だったのですね。それと,正式版にはオークがどうやってその像を汚したのか,具体的な事は書いてなかったような気がしますが,粘土のボールをくっつけて,‥‥何したんだろう????(^^;) ライオンの顔に落書きした誰かさんの事を思い出してしまった(笑)

で,この時点でも,まだ大将どころか,ゴンドールの兵隊さんが現れるという計画は全くされてないって事。

ところで,このアウトラインの中に,Ubedという言葉が2回も出てきますが,後のアルゴナスを表す言葉ですが,この言葉には「拒絶」という意味があるそうです。これは,アルゴナスのあの像たちの手が,大的の進入を「拒絶」しているという意味につながるそうです。

このアウトラインを踏まえ,次の下書きはこんな感じ。

<下書き>
今までの苦労と危険を思えば,この道はとても快適でした。風は強いけれども,天候も上々。この辺りはかつてイシリアンと呼ばれ,傾斜した森と,早い流れのある,美しい土地でした。ゴラムはモランノンからElostirionの上の分かれ道まで30リーグと見ていましたが,もっと遠くにあるようで,彼らの歩みも思ったより進みません。3日目になってもまだ到着していません。
</下書き>

おいおい!30リーグに増えてるぞ! Elostirionという言葉が2度出てきましたが,シルマリルに出てくる,山の中の塔の名前ですね。(LOTR正式版にも出てくるのかな?)

でもこの文はすぐ削除されたそうです。

しかし,この時,トールキンさんは,このシーンちょっと大雑把過ぎるんでないの?と気付き始めたのでした。で,まず,足元を流れるアンドゥインと,エント川を結び付けてみましたが,それはすぐ却下。

‥そして,いよいよ,運命の(笑)「ゴラムが捕まえたうさぎ」の話を思い付くわけです。‥残念!今日は時間切れ。また来週!

Run!Run!Run!