デカダンとラーニング!?
パソコンの勉強と、西洋絵画や廃墟趣味について思うこと。
 



塩野七生著『ギリシア人の物語Ⅰ』(新潮社)読了。

『ギリシア人の物語Ⅰ』の後半は主に第二次ペルシア戦役をめぐるテミストクレスとスパルタのパウサニアスの話になるのだが、いろいろ混ざった「コリオレイナス」ですか?といわんばかりの内容のように感じた(笑)。ローマ建国の時代の話を典拠にして書かれたシェイクスピアの「コリオレイナス」の内容とは歴史的背景や舞台もあえていえば人物像も異なっているので同一視はできないことは分かってはいれど、似た話は古今東西あるのだろう、というか「コリオレイナス」が似た話になってしまったというべきか。

「この世を救ってしまえば救世主に用は無い」というわけではなかろうが、テミストクレスとパウサニアスの絶頂期から下降をたどる記述はやるせない気持ちになった。しかし彼らの次の世代の歴史家の書いた内容が、2300年後の世界の研究者たちによって検証され、特にパウサニアスにとって汚名返上と相成ったのは個人的にホッとした気持ちになる。
テミストクレスについてはまた書きたいことができたので、次回に。

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