8月22日(木)、広島の筆研修では、熊野町が紹介して下さった広島駅前のホテルに宿泊しました。中間日に少し時間があったので、熊野町に行く前に広島市中心部の頼山陽史跡資料館に寄り、学芸員の花本哲志さんとお会いしました。数年前に一度伺ったときにいろいろお話をしてくださった方です。
頼山陽は今自分が研究している阿波・讃岐の儒学者たちとも関連の深い、幕末の有名な儒学者ですが、この記念館は山陽の父である頼春水の家のあった場所で、『日本外史』は山陽が実家であるこの場所で書かれたと言われています。
館内には緑がたくさんあって、広島中心部のオアシス的存在になっています。
雰囲気の良い場所で、長くいたいと思わせます。
この日は「頼山陽と幕末の群像」という企画展が行われていました。頼山陽に関係する多くの文人の作品が展示されていてたいへん参考になりました。近世日本の書作品は、地域にも多く存在するのですが、その割にはしっかり研究されていないので、地域の人びとにも意外に知られていません。、この館のように、しっかりした展示をされていることは地域の人びとの関心を高めるという面でとても重要です。
この展示の監修をされている広島文教女子大学教授の日比野貞勝先生は、私の卒業した大学の4学年ほど上の先輩に当たります。以前、何度もお会いしたのですが、ここ10年ほどはお会いできずにいて、懐かしくお名前を拝見しました。
ここで刊行されている図録はたいへん詳細で、素晴らしいものです。広島にお出かけの際は一度ご来館ください。