山本飛鳥の“頑張れコリドラス!”

とりあえず、いろんなことにチャレンジしたいと思います。
と思っていたけど、もうそんな年齢じゃなくなってきた。

日本最初のショパン弾き「澤田柳吉」

2020-06-10 23:33:04 | 音楽

 

“ショパン―200年の肖像”展で興味を持ったのは、ショパンのピアノ曲が日本に伝来したころの様子である。

それは、明治時代だったようだ。

当時の日本人たちにショパンの曲がピアノで弾けたのかと驚いた。楽譜などが伝来し、普通に取り入れているところが驚きだが、どのような文化でも産業でも、世界から取りいれてしまう日本人なのだから、それは不思議でもなんでもないのかもしれない。しかし、現代のピアニストのように、幼少のころから英才教育を受けてピアノの特訓をして育ったわけではないだろうから、昔の人はすごいと思う。

 

その中で、わが国最初のショパン弾きと言われた有名なピアニストは「澤田柳吉」という人だったそうだ。

これは展示もされていたが、音声ガイドの最後には、「皆さまへのプレゼント」として、当時録音された澤田柳吉のピアノ演奏が流れて驚いた。

 

ネットで澤田柳吉について調べてみた。

澤田柳吉(1886年~1936年)

日本の最初のピアニストである。

この時代の3大ピアニストは、澤田柳吉と、久野ひさ(18851925)、小倉末(18861944)だそうである。この他に小松耕輔(18841966)という作曲家がいて、澤田と久野と小松は明治39年(1906)に東京音楽学校(今の東京芸大)を卒業した同級生だとのこと。

小倉は、東京音楽学校を半年で退学しベルリンへ行ったそうだ。この4人はほぼ同じ年齢のようだ。

そして、澤田は明治42年ころから「ショパン弾き」と呼ばれた。

明治45222日に、日本で最初のリサイタルを開催し、オールショパンのプログラムを一人で演奏した。当時は、複数の人が演奏するのが普通で、1人で演奏するものはなかったそうだ。

澤田柳吉は、ベートーヴェンの「悲愴」を録音したり、浅草オペラの創設に加わったり、レコードを出したり、ラジオ放送をしたり、教師をしたり、コンクールの審査をしたりなど、活動は多岐にわたった。

この時代に、多くの演奏録音を残していることで、特筆すべき人のようだ。

大正2年にショパンの「軍隊ポロネーズ」を録音したが、これが、日本人として最初のショパンのピアノ演奏の録音だそうだ。

(http://www.piano.or.jp/report/04ess/itntl/2014/07/01_18180.html

こちらを参考にさせていただきました。)

 

ショパンが生きたのは1810年~1849年なので、日本では江戸時代。

日本人がショパンを弾きだしたのは、明治時代の後半であった。

それでも、私の感覚ではずいぶん古い時代から日本人はショパンの曲を弾いてきたんだなと思った。

 

この当時のドラマや映画があったら面白そうである。

 

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ショパン国際コンクールについて

2020-06-10 00:34:10 | 日記2020

 

ショパン展の中で「ショパン国際コンクール」についての展示もあって興味を持った。 

ショパン国際コンクールは、ポーランド国立ショパン研究所によって1927年から行われており、現存するピアノコンクールの中では世界最古のものである。

5年おきに行われていて、第二次世界大戦のころに中断されたこともあるが、今年2020年が第18回目になるはずだった。ところが、新型コロナウイルスの世界感染によって、来年に延期になってしまったそうだ。

 

スポーツ選手にとってのオリンピックや重要な試合と同じように、ピアニストにとって重要なコンクールの延期は、とてもショックで大きな影響があるだろう。

 

コンクール開催日は、毎回ショパンの命日である1017日前後3週間の間に行われている。

1955年までは、ポーランドかソ連のピアニストが優勝していた。第6回目の1960年に初めてイタリア人が一位になったそうだ。優勝者がいないときもある。

予備審査・予備予選・一次予選・二次予選・3次予選・本選と進んでいくが、課題曲はすべてショパンの曲である。(展示内容をちゃんと覚えていないので、今wikiで調べて書いている。)

 

日本人は第3回目に原智恵子が日本人として初出場した。

7回、1965年に中村紘子が4位に入賞した。この人は有名だ。

8回、内田光子2位。

11回、1985年の1位は、ソ連のスタニスラフ・ブーニンで圧倒的に優れていたそうである。私も音楽には全く詳しくないが、ブーニンは知っている。

このとき、小山実稚恵という人が4位になっている。

12回は、横山幸雄が3位、高橋佳子が5位になっている。横山幸雄は、私はyou tubeで初めて知った人だが、ショパンコンクールの入賞者だとは知らなかった。

13回では宮谷里香5位、第14回では佐藤美香6位。

14回の1位はユンディ・リ(中国) この人もユーチューブで知った。

15回では山本貴志・関本正平が4位。 

17回の一位はチョ・ソンジン(韓国) この人もユーチューブで知った。

 

16回以降、日本人は入賞していない。ある情報によれば、ダイナミックな個性ある演奏ができないからだとか? 18回はぜひとも入賞してもらいたいものだけど、今年は中止になってしまって残念だった。

 

ショパン展の展示で興味を持ったのは、このショパンコンクールのポスターである。ポスターにもまたコンクールがあって、どのポスターが選ばれ採用されるかが競われる。いろいろなデザインのものがあって素敵だ。ポスターの絵葉書が売っていたら買いたいなと期待していたのだけど、売っていなくて残念だった。

 

そして、漫画「ピアノの森」(一色まこと 作)の展示もあった。この漫画ではコンクールの場面なども描かれていて、原画が展示されていた。

アニメでは、ピアニストたちが演奏して収録しているが、主人公のピアノを演奏したピアニストだけは秘密らしい。

 

追記:

原智恵子(ショパンコンクール第3回のとき日本人で最初に出場した人)の演奏がyou tubeにありました。

 ショパン スケルツオ №2 原智恵子

この人は、入賞はしなかったのですが、聴衆からは高い評価があったそうです。

 

 

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