フォーム・・・・アンダースロー 球種・・・ストレート、カーブ、シュート
1952年
五回までは榎原が七個、鈴木が八個の三振を奪い合う好投手戦を展開した、榎原が速球とドロップで要所を締めれば鈴木は下手からのインシュートと外角にホップする速球で毎日打線を寄せつけなかった。ただ毎日は捕手に上林、遊撃に海部を起用した内野陣の破綻から前半五個の凡失を記録して自ら苦境を招いた。一回阪急は一死後中前安打した川合が投手牽制の悪投で二進、二死後今度は二塁への投手牽制球を本堂が大きくはじき一点を拾い、二回も二死後古川が遊ゴロ失に生き二盗に成功、つづいて三盗の時上林がとんでもないところに暴投して古川は易々と生還、四回も無死戸倉が第一球をレフトホーマーしてさらにリードを大きくした。一方毎日は五回まで二安打に抑えられ、その二安打を集めた三回の二死満塁も三宅が三振で無為に終った。鈴木は後半ますます快調で七回二死一、二塁のピンチも別当を二飛にうちとり、毎日は代打、代走をくり出し最終回に大館の二塁打、伊藤のレフトホーマーで毎日らしい強打を見せたに止まった。この鈴木の好投にこたえ阪急打線は六回戸倉の二塁打につづく東谷の三遊間安打で榎原をKO、リリーフ稲垣の代りハナに植田が左中間二塁打を浴びせ、八回二死二塁のチャンスには代打ブリットンが右前に快打して止めを刺した。なお鈴木は八回三振を奪いそこねて惜しくも毎回三振の記録を逸し九回代打大舘、伊藤に長打されシャットアウトを出来なかったが、毎日を七安打、三振十一に抑え天晴れな勝利投手となった。
阪急はナイターに強い下手投げの鈴木をマウンドに送ったのはうなずけるが、東急が球速なくスローカーブのコーナーワークだけを武器とする宮沢にスタートさせたのはこころもとない限りだった、果して阪急は初回から宮沢に襲いかかり毎回ランナーを出して攻めたてたが、粗雑な攻め口で二回中谷、東谷の連安打と植田の右飛で一点を入れただけだった、しかし五回に至り無死で植田、新居の連安打と鈴木の手堅いバントで二者を進塁させたあと藤井が中前安打して二点を追加、有利な態勢となった。一方鈴木は例によってアンダースローから外角大きく流れるカーブとホップする速球のコントロールよく容易に東急につけ入る隙を与えず三回の無死鈴木、宮沢の連安打によるピンチも中谷の好守に救われ不安のないピッチングを続けた。投球は宮沢を見限って六回から樽井をリリーフさせたがその樽井も七回トップ植田に第二球のゆるいカーブをレフトに叩き込まれ一点を追加された、鈴木のこの日の調子からみて東急の敗色はいよいよ濃くなったところが鈴木がこの回四球を右腕に食らって退場、七回から原田がリリーフにたちここを投球につけいれられるかとみえた、しかし原田は速球とカーブで低目を攻めてよくリリーフの役目を果たした。東急は日頃の元気なく三塁を踏むもの唯一人という有様、これに反し阪急は前半おとなしかったブリットンが五回ごろから例の奇声を発して景気をつけナイン全体張り切って投球を完全にその意気込みでも圧倒していた。
1952年
五回までは榎原が七個、鈴木が八個の三振を奪い合う好投手戦を展開した、榎原が速球とドロップで要所を締めれば鈴木は下手からのインシュートと外角にホップする速球で毎日打線を寄せつけなかった。ただ毎日は捕手に上林、遊撃に海部を起用した内野陣の破綻から前半五個の凡失を記録して自ら苦境を招いた。一回阪急は一死後中前安打した川合が投手牽制の悪投で二進、二死後今度は二塁への投手牽制球を本堂が大きくはじき一点を拾い、二回も二死後古川が遊ゴロ失に生き二盗に成功、つづいて三盗の時上林がとんでもないところに暴投して古川は易々と生還、四回も無死戸倉が第一球をレフトホーマーしてさらにリードを大きくした。一方毎日は五回まで二安打に抑えられ、その二安打を集めた三回の二死満塁も三宅が三振で無為に終った。鈴木は後半ますます快調で七回二死一、二塁のピンチも別当を二飛にうちとり、毎日は代打、代走をくり出し最終回に大館の二塁打、伊藤のレフトホーマーで毎日らしい強打を見せたに止まった。この鈴木の好投にこたえ阪急打線は六回戸倉の二塁打につづく東谷の三遊間安打で榎原をKO、リリーフ稲垣の代りハナに植田が左中間二塁打を浴びせ、八回二死二塁のチャンスには代打ブリットンが右前に快打して止めを刺した。なお鈴木は八回三振を奪いそこねて惜しくも毎回三振の記録を逸し九回代打大舘、伊藤に長打されシャットアウトを出来なかったが、毎日を七安打、三振十一に抑え天晴れな勝利投手となった。
阪急はナイターに強い下手投げの鈴木をマウンドに送ったのはうなずけるが、東急が球速なくスローカーブのコーナーワークだけを武器とする宮沢にスタートさせたのはこころもとない限りだった、果して阪急は初回から宮沢に襲いかかり毎回ランナーを出して攻めたてたが、粗雑な攻め口で二回中谷、東谷の連安打と植田の右飛で一点を入れただけだった、しかし五回に至り無死で植田、新居の連安打と鈴木の手堅いバントで二者を進塁させたあと藤井が中前安打して二点を追加、有利な態勢となった。一方鈴木は例によってアンダースローから外角大きく流れるカーブとホップする速球のコントロールよく容易に東急につけ入る隙を与えず三回の無死鈴木、宮沢の連安打によるピンチも中谷の好守に救われ不安のないピッチングを続けた。投球は宮沢を見限って六回から樽井をリリーフさせたがその樽井も七回トップ植田に第二球のゆるいカーブをレフトに叩き込まれ一点を追加された、鈴木のこの日の調子からみて東急の敗色はいよいよ濃くなったところが鈴木がこの回四球を右腕に食らって退場、七回から原田がリリーフにたちここを投球につけいれられるかとみえた、しかし原田は速球とカーブで低目を攻めてよくリリーフの役目を果たした。東急は日頃の元気なく三塁を踏むもの唯一人という有様、これに反し阪急は前半おとなしかったブリットンが五回ごろから例の奇声を発して景気をつけナイン全体張り切って投球を完全にその意気込みでも圧倒していた。