らくやの花見

2001年04月05日 | Weblog

 4月2日の月曜日は、私のよく行く居酒屋「らくや」の休業日です。
 先週、いつもの金曜日に飲みに行ったとき「花見をやるからこないか」とい
われた。
 場所は、うちの隣の中央公園ということだった。
 月曜日、仕事は定時で終わり、6時頃家に着いた私は、ホームページづくり
の作業をした。いざはじめてみると難しいですね、ホームページというものは…。
 7時半頃、ぼちぼち行ってみるか、とパソコンの電源を切った。
 外は寒いので、コートのなかわた(というのでいいのかな?)を入れた。今
年は寒暖が激しく変化するので、なかわたを取ったりはずしたり何回もしてい
る。
 こんなに寒くても花見なんてやってるのかな…、と不安な気持ちで中央公園
に行ってみたら、いました、いました、お店でよく見るおなじみたちが。
 6時半頃からやってたようで、もうできあがちゃった人もいるようだ。
 私は、緊張して、その輪に近づいた。
 素面の私は寒さもあり、遠慮がちにいったのですが、向こうはもうできあが
ってる連中です。
「いおぅ、Oさん。いらっしゃい」
 と威勢がいい。
 私は、はじめてらくやで会ったときに山本周五郎の話をしたSさんの隣に坐
った。
 彼はシャイなひとで、ものしずかに私の坐る場所を空けてくれた。
 会費は2000円だった。それをママに払い、私はまずビールをもらった。
 次は、日本酒だ。うまい。
 頭の上には桜の花。まわりには、こころほぐれた「らくや」の常連たち。
 少し寒いが、これを極楽といわないで、なにをそういう。
 そのうち、マスターが「ギターがあればいいね。Sさんのブルースギターは
いいよ」なんてこという。
 ばかな私は「それじゃ、持ってきます」といって、Sさんが「いいですよ」
ととめるのもきかず、家にギターを取りに行った。
 酒も入り、いい気分になった私は、ザックの中に、ケーナ、ブルースハープ、
尺八、サンポーニャ、クロマチック・ハーモニカ、リコーダーを入れ、ガット
ギターをぶらさげて花見の輪に戻った。
 さあーそれからが楽しかった。
 私は、ケーナを吹き、マスターはブルースハープを吹いた。Sさんのブルー
スギターは最高だった。いつも静かなSさんだが、ギターを弾きはじめたらだ
んだんのってきて、もりあがった。そのうち、キーをCにしてもらってブルー
スコードを弾いてもらい、私がクロマチック・ハーモニカでそれに合わせた。
 楽しかった。久しぶりに愉快だった。会社のことも、負け組人生も、みんな
忘れた。
 すっかり酔ってしまった私は、どのように花見がお開きになったかも覚えて
いない。
 翌日、二日酔いの私はつらかった。
 でも、あんな夜はもうめったにないだろう。

コメント
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