夕べ遅くから夜中に強風と豪雨だったのに、朝は一応雨がやんであたりは暗い。
朝から強風、今にも雨が降りそうな天気だった。今日はフランスのカルカッソンヌを目指し距離は275KM。
地中海もコスタ・ドラダ(黄金海岸)を北上する。この辺りはバルセロナを首都とするカタロニア地方で、スペイン語さえも違う。道路標識などスペイン語とカタロニア語で書かれている。国旗さえも違う。
上のホテルはカタロニアホテルという。このところスペインから独立したがっているカタロニアの地方政府は独立運動の首謀者がベルギーに亡命し、今春ドイツで捕まって監獄に入っている。
このような政治犯は時期が来ればヒーローともなるからどちらが悪いかは時のみが知る。
雪を抱いたピレニー山脈が前方に見える。天気が悪いと雪山さえあまりきれいに見えない。
上手に簡略化された女性像。とっても面白い。
2年前にこのスペイン・フランス間の国境近くを通り、周りの木々が黒焦げになっていた。今も木の幹は黒いまま葉が茂り下草がブルームかゴースの花で満開だった。
ここはまだスペイン側の国境の町、道路も幅広くいつでも駐車可能。
それがフランス側へ入ると巨大な観光バスがズラーっと停まっていて、買い物客がひしめいている。あのおばさん、あんなにトイレットペーパーを買い込んで、どうするのだろう?
狭い道路の両側は駐車している車でいっぱい、そして対向車も駐車場を探してノロノロ運転。
この猥雑な街を通り過ぎてほっとした。
目の前を走るドイツナンバーの川崎チーム、後ろから見ると集塵車のように頑丈だが追い越してみるとただ一人で運転しているキャンパーだった。
ツレブのキャンプサイトには1時に着いたが、レセプションが開くのは2時。それでもサイトの中に入れたからキャンパーを停車し、電気をつないで昼食にした。
2時にレセプションが開いて英語の離せないフランス人女性が一人。明日カルカッソンヌの観光に行きたい、バス停や時間を聞くと明日日曜はバスがないという。ショック、がっかり。
仕方ないからキャンパーで行くことに決め、洗濯機で今までの衣類の洗濯。風が強いから太陽が出なくても早く乾いた。
町を散策に行くと運河はボートでいっぱい。強風の中ローカルのフランス人たちはペタングなるフランスのボールゲームを楽しんでいた。
わき道の玄関壁飾り。よく見ればおまるじゃないか? 本当にここは田舎だなーと感心していた。
人口もほとんどないようなこの片田舎でも巨大な教会が建っている。ドアが閉まっていたから中には入れなかった。
翌日キャンプサイトを出て町を一回りする道路わきのスーパーで二人とも同時に気づいたこと。
ちょうど1週間前IS のテロリストがカルカッソンヌで2人を撃ち殺し、車で逃げてスーパーに立て籠って、買い物客を人質にしたニュースがあった。それがこの町このスーパーだったのだ。
ローカルの警察官が買い物客の身代わりになってテロリストに撃ち殺された。こんな平和な田舎町での痛ましい事件だった。