カルカッソンヌを出た後今夜のキャンプサイトを決めるにあたって以前行ったアルビ(Albi)の北25kmにあるコルドへ行きたかった。亭主はこう天気が悪いのではと渋りコルドと正反対の方向にあるキャンプサイトで一泊した後コルドへ向かおうという。
それでアルビから北東20数キロの田舎のキャンプサイトを目指して走る。雨は上がって青空が見えるようになり、田舎の牧場や麦畑など緑が目が覚めるほど美しい。
せっかく行ったキャンプサイトはまだ閉まっていて来週から開くのだそう。さて困ってしまってどこへ行こうとキャンパーストップの本を見たら、私が行きたかったコルドに電気もあるキャンパーストップがあるのを見つけた。
町のふもとのキャンパーストップにはフランスのキャンパーが数台停まって電気をつなぐために6ユーロ機械に入れると小さなディスクが出てくる。ところが電気の4つのコンセントのうち隣のフランス人キャンパーの電気だけがつながっていて、せっかく入れたディスクに反応はなかった。
近くのフランス人2人が電源機械をいじり回したがつながらない。とうとう諦めて今夜は電気なしで過ごすことに決めた。そのころから雨がふりだし、まだ4時、夕暮れには3時間近くあるから町へ行こうというのに、亭主は雨の中を坂道を上るには嫌だと拒否。
私一人傘をさし、カメラをもって出かけることにした。これが全く正解。
この13世紀の町コルドは海抜159メーターから320メーターの細長い丘の上に造られた城砦の町で、数年前アルビを目指して走っているときに、突然雲の間から教会の尖塔と町の一部が現れびっくりしたことがあった。当時歴史も知らず、町の名前もうろ覚えだったが、地図にマークしてもう一度行こうと心に誓った街だった。
ふもとから急な坂道を上りスクエアーに出ると道路は3方に分かれる。右側の道路は車が走れる幅はあるが町のふもとをぐるっと回って上方へ行かない。左も車が走れる距離が数10メータで途切れてしまったと思っていた。
真ん中の狭い道にはお土産店が並び日曜日の雨の降る夕方、まだお店が開いていた。
観光客が数組雨の中を歩いている。この町は坂道ばかりで頂上以外は激しいところでは45度近くの急斜面、文句の多い亭主が来なくてどんなに良かったことか。
花を植えてある面白い石の鉢、なんかストーリーのありそうな模様が気になる。
この急斜面の石段もしっかり上って後ろを見てひぇーという感じ。雨はだんだん激しくなった。
狭い門を通り、
こんな車が駐車しているところを見ると、石段のほかに道路があるらしい。
石畳の急斜面。
岩の上に建てられたアパートメント、For Sale (売り家)の看板が出ていたからアパートだと判ったけれど、あの窓から見るあたりの景色はどんなだろうと想像してみる。嵐の夜などどんなに怖いだろう。でも雲の上に突き出ているから雷など心配ないか?
眼下の景色もよく見えて、これが晴天ならどんなに素晴らしいだろう。あちこち白い山桜の花が満開。
雨に濡れている石畳。
ほとんど頂上のマーケットスクエアー、ここだけが平らだった。
2階、3階の窓が教会のようだけれど,地階はお土産店やギャラリーだった。
この頂上の見晴らし台から、キャンパープラッツがよく見えた。一番手前が我がキャンパー、見比べてみても本当に小さいキャンパーだと思う。
石造りの家屋に急斜面の石畳、当地に住むフランス人には一人も出会わなかった。
マーケットスクエアーから帰路につく。どこも絵になりそうな風景。
キャンパープラッツとは反対側の風景、こうしてみるとこの町がどんなに小さくて狭い丘の上に造られているかが良く分かる。
人口1000人足らずのこの古い町で、人々はどんな生計を立てて暮らしているのだろうか?とっても興味深い。
時計台の時計は5時半過ぎ、サン・ミッシェル教会までは行かなかったけれど、ほとんど見て回った感じ。絵葉書が欲しかったが財布を持っていかなかった。
次はインターネットから切り抜いた写真。これぞ絵葉書。