「江戸川乱歩全集 恐怖奇形人間」
1969年 日本 99分
■監督:
石井輝男
■出演:
吉田輝雄
由美てる子
土方巽
小池朝雄
近藤正臣
●あらすじ
江戸川乱歩の原作を石井輝男監督、掛札昌裕脚本で映像化したカルトホラー。
記憶を失い精神病院に監禁されていた医学生・人見広介は、どこからか聞こえた子守唄に誘われて病院を脱走する。
そして広介は、その歌の主・初代という少女に出会うが…。
(TSUTAYA DISCASより)
★感想など
昔から邦画なのに日本では観るのが難しいと言われていた御三家の一本。
観るのが難しいと言うのは、地上波はおろかBSでもCSでも放送される可能性はほとんど無く
VHSを含めてもソフト化されていないので、ほとんど観る手段が限られている。
唯一観る方法は海外版のDVDを購入すること。
私も15年くらい前に海外版DVDを買って今まで温めてきましたが、そうこうしている内に国内版DVDも発売されたんだね!
世も末だ。。。
ちなみに御三家の残り二本は「ノストラダムスの大予言」と「獣人雪男」
どちらも買ってないけど、昔見つけた時に買っておけばよかったな。
さて本作と言えば石井輝男監督の異常性愛路線で知られているため、エロ・グロがメインかと思いきや
結構江戸川乱歩してる。これは石井輝男監督が江戸川乱歩のファンで、自ら本作の企画を売り込んだかららしい。
そのせいか江戸川乱歩のおどろおどろしい世界観が見事に表現されている気がする。
内容はもっとブッ飛んでいるのかと思いきやそうでもなく、何とも言えないネットリとしたような気持ち悪さでずっと進み
超有名なラストの「おか~さ~ん」で締める。
本作が繰り返し上映された名画座では、この有名なラストシーンになると観客が大爆笑したそうである。
とまあ本作は江戸川乱歩が超好きか、よっぽどの映画マニア以外には用は無いだろうが
自らをレレレと公言するようなマニアには、必修科目と言えよう。