「ガス人間第1号」
1960年 日本 92分
■監督:
本多猪四郎
■出演:
三橋達也
八千草薫
土屋嘉男
左卜全
佐多契子
●あらすじ
生体実験の犠牲で、身体をガス化できる特殊能力を持ってしまった男と、
彼の愛する美しい女、春日流家元・藤千代との悲恋を描いたSFスリラー。
強盗殺人を捜査する岡本警部補たちは、容疑者として日本舞踊の家元・藤千代に目を付けた。
だが、彼女は無実であると主張する男が現れる。
彼・水野こそ、自在に身体を気体化できる能力を以て、強盗を働いていた真犯人だった。
通称“東宝変身人間シリーズ”第3作。
(TSUTAYA DISCASより)
★感想など
東宝の変身人間シリーズはどれも良いねえ。
1960年代くらいまではあったスリラーと言うジャンル。
これって推理小説の世界観っぽくて好きなんだよねえ。
ただ本作は今までの変身人間シリーズと違う感じにはなっている。
何せ変身人間が途中で自ら名乗り出てきちゃうからね。
そのせいかミステリー風味は弱く、代わりにメロドラマ要素を強くしている。
確かに八千草薫の美しさは、まるで横溝正史の小説に登場するかのような美しさがあった。
だがガス人間と八千草薫の間の男女の関係については、始まりとか経過が全然描かれていない感じだったので
八千草薫が何故ガス人間を信用しているのか。全然恋心があったように見えないのに、
どうして最後に二人は結婚するとかまで発展してたのか。
などなどが全く見えず消化不良な感じであった。
ただガス人間の特撮などは見応えがあるので、スリラー映画が好きな方なら是非。