イエローフローライトを探して

何度も言うけど、
本当にブログなんかはじめるつもりじゃなかった。

毎日1億使っても100年

2007-07-26 22:24:38 | テレビ番組

 今日はスーパー駆け足。『金色の翼』第19話。

 東京から帰った槙を待っていたのは、玻留大暴れで荒らされた無線室と私室。怒りに震える槙の背後から覗き込んでいた絹子(高嶺ふぶきさん)の「私ならこんなモンじゃ済まないわ」がちょっと意味不明。“こう見えてもオトコがらみで怒らせたら怖い女よ”って言いたかったのかな。

それより、絹子が今日、槙の部屋で善意なのか下心あるのか不明な軽口を叩いている間、半分剥がされた視力検査表のランドルト環に手を上げたり左右に伸ばしたりして反応していたのは、やはり1話でこの部屋を初めて見たときふと思った通り“最終回近くで槙が視力を失う(か、失う危機に遭う)”伏線のように思えてなりません。

 今日は何より、コレを書いてみたかった(↑↑↑記事タイトル)。

 書いてるだけで、なんか、景気づけにな……らないか(虚)。

 最後のシーン、ブラジルから来島の迫田(片岡弘貴さん)と修子が夕映えのテラスで差し向かうシーン、クラシック洋画風のBGMが尻切れになったのが惜しかった。このシリーズの映像編集さん、音声さんにしては珍しいエラーです。

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吸血佳人

2007-07-25 20:59:01 | コスメ・ファッション

 昨日の記事を書きながら、シャルル・ジョルダンのランソランがむしょうに恋しくなり、空きボトルだけでもどこかに一つぐらい残ってなかったかなと引き出しにガサ入れてみましたが、無駄足(寂)。

 月河、男じゃなくてよかった。男だったら、元カノストーカーの資質あったかも(爆)。

 最後に空けたのが10年以上前じゃ仕方がないか。コレ、もともとの液色がなんともさわやかな萌黄色で、たぶんグリーン成分と、ムスクなど動物性の成分との調合が絶妙だったんでしょうね。スプレー使い終わった後、容器の底の四隅に、スプレーしきれずに微妙に残るじゃないですか?空き瓶で保存しとくと、それがいかにも“ごめんなさい、頑張ったんだけど、酸化しました(泣)…こんなワタシを許して…”とでも言うように、紅茶色に変化しちゃうんです。

 こうなると、薄れ行く残り香に執着せず、「出会った頃のキミを忘れないよ」と捨てるしかない。

 …そんなことを幾度か繰り返した日々から10余年。残ってるわきゃないわ。

 代わりに、ランソラン愛用時代、夏はこちらと決めていたロベール・ピゲのフラカの空きボトルが1コだけ出てきました。それも函ごと。夏だけの別荘か。愛人か。我がバブルの時代。

 こちらは函が黒一色に、“fracas”の白抜きロゴの周囲だけがベビーピンクのスクエアで囲んである。フタを開けると函内部も同じ色。いちごミルクのようなベビーピンク。

 キャップを開けると、おぉ懐かしい香り。ストレートにフローラルなんだけど、べっとり甘くなく、涼感のある甘さ。昨日買ったオムニア アメジスト同様、お花屋さんの店先系です。このテに、月河、本当に弱いんだなあ。

 返す返すも男でなくてよかった。これ系の香り漂う女性が現れたらイチコロだもん。身ぐるみ剥がれるね。

 フラカは月河が愛用していた80年代に輸入販売権を持っていた会社の権利が契約切れになって、いまも個人輸入サイトなどで一部のアイテムは買えるようです。廃番になってはいないというだけでも、かなり心強いですが、やはり地方のショップでもまた買えるようになってほしいものです。

 『金色の翼』第18話。

 先週末~昨日辺りで、修子が“自分の意志とは無関係に周囲を狂わせるファム・ファタール”に擬せられるポジションなのだと読めてから、一気に物語が読解しやすくなりました。

 今日はアバンタイトル、姉が槙と密会するのではと疑った玻留に「東京に行くなら、オレも一緒に行くよ、出発は何時?」と訊かれて、慌てず騒がず「9時よ」とにこやかに答える修子が最高でした。「寝過ごしたりしないでね、きっとよ」…怖えー。ヘタなホラーより怖えー。

 昨日放送分を飛ばして、今日ポッと観た視聴者は、残念ながら修子が植木鉢に隠した槙への秘密メッセージで“出発は8時”と告げてあることを知らないわけですから、この場面の修子の怖さがわかりません。

 そういうときの連ドラ演出の常套手段として、“槙がメモを拡げ、そこに「明日AM8:00」と女文字で走り書きしてある”アップ映像をモノクロ粗粒子で記憶として1カット挿入して、視聴者に「ホラ修子は弟にも平然と嘘をついて同行させないようにしたんですよ、怖い女でしょう?」と説明する手がありますが、このドラマの演出はそれをしないのです。

 なぜしないか。しないだけの理由がちゃんとある。

 主題歌、CMをはさんでこの5分後、時計が7:34を示す寝室で玻留が眠りこけているのをしっかり確認してから(このドア越しの目つきがまた怖い)出発する修子、続いて「なんだ、まだ8時か、あーあ」と再び寝てしまう玻留、「日ノ原様の飛行機は予定通り8時に離陸しました」とオーナーに告げる槙が、ちゃんと映るからです。

 昨日の放送を観ていない、あるいは観ていても忘れてしまっていた視聴者が「え?予定8時だったの?じゃ玻留に言ってた9時はウソだったの?」と、その時点でさっきのにこやかな修子を思い出し、初めて「怖えー!」と思っても少しも遅くはない。

 むしろ、にこやかさの記憶が新しい分、リアルタイムにこやかで怖えーと思った、昨日を記憶する視聴者よりも、怖えーの質が濃く新鮮かもしれない。

 今日の放送で唯一言葉足らずかなと思ったのは、乗る予定の定期便ヘリ操縦士の急病で、修子を追って出発できなくなった槙のために、理生が機転をきかせ一度立ち消えになった奥寺の自家用機での東京行きを(たぶん)ねだるくだり。

 放送尺の都合でしょうが、「これ(=パイロットがいないと、島を離れることもできない状況)が翼を持たない俺たちの現実だ」と槙に言い放たれた後、籠の小鳥を見つめる理生の脳裏にこの策が浮かんだ描写が1枚不足。

 理生を伴った奥寺の機に同乗させてもらい飛行場で槙が荷物を渡すとき、奥寺「さぁ行きましょう、理生さん」のあと「急でしたが嬉しいですよ、貴女が僕と2人で東京へ行ってみたいと言ってくれて」と台詞ひと言付け加えれば済んだ。

 さらに「思いがけない2人きりのデートだ、ね、理生さん」と奥寺独特の傲岸な愛想笑いのひとつも見せれば完璧。

 もうすぐ掴めるはずの自由のために、心を殺して槙を修子と2人きりにしてやった理生の心理、捨て身さが、もっと鮮明に伝わったはず。

 もちろん理生はその場で槙と別れ奥寺と専用車に乗り込む前に、万感の表情で槙を一瞬見つめていますから、これで十分、さらなる説明台詞は不要という考え方もあるでしょうが。

 視聴者の想像力や読解力に全幅の信頼をおきつつ、決して必要以上にラクをさせない作り。なんだかんだでこのスタッフの作るドラマがファンを惹きつけて離さない魅力はここだと思います。

 怖いと言えば、奥寺と別れた槙が修子の待つはずの搭乗ラウンジに駆け上がるも、修子はすでに待ちぼうけたか姿はなく槙ガックシ…と階下を見下ろすと修子がこちらを見上げていて…というシークエンスで、一気に有頂天まる出しの槙を上目使いに仰ぐ修子の微妙な表情もじんわり寒気がしました。美しいだけに。

 決して「来てくれて嬉しいわ」「約束の時間を過ぎても、信じていたのよ」「無事でよかったわ、心配したのよ」なんてありきたり炸裂の甘っちょろい内面ではない。

 「来てしまったのね、踏み止まれば止まれたのに…これも運命よ」という悟りが、あるいは「またひとり、わたしのせいで…」という悔悟とも取れる何かが、微量その目の奥に湛えられている。

 この東海昼ドラ枠、昨年『美しい罠』放送中だったか、『偽りの花園』のときだったか忘れましたが、ドラマ公式BBSにメッセージを書いた後出てくる“ドラマ化してほしい原作(小説、漫画、映画など)はありますか?”というアンケートに、月河、贔屓の作家のひとりであるD・デュ=モーリア(ヒッチコック監督映画『レベッカ』その他の原作小説の著者)の『レイチェル』(創元推理文庫)を推したことがあります。

 錯乱した書簡を残し南国イタリアで急死を遂げた従兄の未亡人として、彼の英国の領地に現れた美しい女性レイチェルに、最初は従兄殺しの疑いを抱き、徐々に男として惹かれて行く従弟の心理を横軸、彼女が前夫の死にも関与していた財産狙いの連続殺人疑惑解明をもう一方の軸にとったロマンティック心理サスペンスで、1952年にはリチャード・バートン、オリヴィア・デ=ハビランド(『風と共に去りぬ』のメラニー役が有名。『レベッカ』のヒロイン役女優ジョーン・フォンティンの実姉)主演でハリウッド映画化もされています。

 のちにエリザベス・テイラーと結婚→離婚→復縁→離婚と話題をまいた英国の名優バートンは、26歳のときのこの作品(邦題『謎の佳人レイチェル』で初めて、アカデミー助演男優賞にノミネートもされました。ちょっと脱線。

 月河は原作小説よりむしろ、10数年前にTVの名画劇場で一度だけ観たこの白黒映画のほうが印象深く、夫殺しと財産狙い疑惑の影をまといながら不思議な魅力で従弟を魅了していく女相続人レイチェルをうまく映像化、連ドラシナリオ化できさえすれば、息もつかせぬ魅惑のサスペンスに作れるのではないかと思って、アンケートに提案してみたのですが、今作『金色の翼』の修子像には、どことなくレイチェルを偲ばせる雰囲気もあります。

 映画の時点ですでに30代後半だったデ=ハビランドが、持ち前の顔パーツの大きいダークな美貌で“怪しくないわけがない”みたいな濃艶さを湛えていたのに対し、国分佐智子さんは“可憐”と言えるぎりぎりの瀬戸際で怪しさを成立させており、もちろん原作がこちらはまったく別物ではあるのですが、月河としては“アンケートで要望した以上のモノを見せてもらいつつある”と思えています。

 「今週は毎日VTRチェックできないかも」なんて週末言った舌の根も乾かぬ先に、毎日チェックしてるし。

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飛ぶしかなくなった

2007-07-24 21:02:59 | コスメ・ファッション

 コスメショップのフレグランスコーナー、よくテスターを、コットンボールにしみ込ませてプラスチック容器に入れて置いてありますが、アレ、結構、信用なりませんよね。

 オーデパヒュームやオーデトワレなど“オー”の付くアイテムはアルコール含有率が高いのでどんどん揮発して行くし、ショーケースや棚の、照明当たりまくりの場所に置きっ放し揮発にターボかけてるお店が多い。

 しかも、ちゃんと密閉できるフタ付きの容器じゃなかったりしたら、もう最悪。

 未知の、初めての香りでも「あーコレ完全に変質してるわ(憤)」とド素人の鼻でわかる状態になってることすらある。

 高額なアイテムだからボトルから直接スプレーできる形でテスター置いといたらすぐ使われて無くなってしまう…というお店側の気持ちもわからないではないけれど、それならそれでコットンボールをまめに交換して、できるだけ新品の、スプレーしたての香りに近い状態で客に試してもらえるようにすべきだと思います。

 …とまぁ文句垂れてたらきりがないけど、今日は待ち合わせの時間調整をかねて、オフィスビル地下のショップで、お昼休みマスカラや口紅の物色に余念ないOLさんたちに混じって目についたヤツをテスト。

 石をこよなく愛する月河としてはつい“石っぽい”名前のアイテムに目が行ってしまうので、以前からブリリアント・カットなパッケージにも惹かれていたショパールのピンクダイヤモンドをいちばん先に試してみましたが、十分スイートではあるのだけれど、ちょっと香りが軽くて、幼いというか、“浅い”と感じてしまいました。

 続いて、直球で林檎っぽい可愛いパッケージが中村中(あたる)さんを思い出させる(?)ニナリッチのニナ。ピンクダイヤモンドに劣らずたっぷりスイートで可愛い系なのですが、微量オールドファッションドで、大人なのか乙女なのか、バランスがいまいち。

 ただ、一部で“似ている”と評判のディオールのプワゾンのラインよりは、月河なら断然こちらの林檎ちゃんを取ります。

 どう言うのかなぁ?先日(これも名前から)期待して試したヴェルサーチのブライトクリスタルもそうでしたが、どうも、プロデュースしている人たちの脳内で“フレグランスをつける女性”のイメージがステレオタイプな気がする。なんか一様に、“つけてるとオンナオンナして窮屈”な気分になるんですよ。

 もっと、“オンナであること、オンナとして振舞うことが、もう楽しくて仕方がない”みたいな女性が使うと活きるのかもしれない。

 そんなこんなで、本日はブルガリのオムニア アメジストを選択。ぷはー。やっぱり石つながり。

 トップの、かすかに青草っぽい香りに惚れました。お花屋さんの店先みたいなのね。

 このシリーズ、最初のチョコレートのオムニアは「食いモン以外に食いモンの匂い付けるなよ!」って感じで“やり過ぎ”感が強く、その後の、媒体に出始めてもう3年近くになるのかな?クリスタリンは月河の周囲でも老若を超えてちょっとしたセンセーションでしたが、いかにも“欧米人がイメージする東洋”の押し付けっぽくて、やり過ぎと言うより、こちらはちょっとズレていた(好みですよ好み)。

 3作目にして、やっと何かが見えてきたのかな。このアメジストは、シリーズでいちばん嫌味がなく、甘さと辛さ、軽快さと濃厚さのバランスがいいと思います。

 スプレーする前、函を開けた瞬間わずかに滲み出す香りが、昔、大好きだったシャルル・ジョルダンのランソランにちょっと似ているんですね。

 あれは真赤な函に黒のロゴ。黒のリボン結んだ形のパッケージ。空いたボトルをぜんぶとっておいて、スカーフやランジェリーの引き出しに入れて残り香を楽しんでいました。懐かしい日々。復刻されないかしら。

 トップがグリーン寄りで、じんわり華っぽく、色っぽくなって行くところもアメジスト、軽く似ています。

 結局こうして、昔の愛用品に近いゾーンに回帰していくのかぁ。何だか、遊び人のくせに初恋の女性が忘れられなくて放浪してるだけの情けない男みたいだなぁ。

 『金色の翼』第17話。

 「“描かない”ことで虚構を補強するのには勇気が要る」と先日書きましたが“映さない”ことで情景の含蓄を濃くする演出の、あっぱれ豪胆ぶりが際立った日でした。

 槙に「もう近づかないで、お互いのためよ」と引導を渡すべく夜半、バードカーヴィングのアトリエへ呼び出した修子、「あなたの“昔の男”になんかなるつもりはない」「愛しているなんてクチが裂けても言うもんか」と槙逆襲熱弁のあと「この温もりには微塵のウソもない」と抱きすくめられ、“扉をこじ開けられて”しまう。

 2人が横たわる背もたれ付きの長椅子を、わざと背もたれ越しに撮り、足首から先(サンダルのストラップを外された後、修子の足指の先が浮世絵によくあるエクスタシーの形になり、2本がときどき3本になる)手の先(髪の間に指が入った後、手同士重なり組み合う)しか画面に映らないのに、じゅうぶん濃密な時間を想像させる約30秒間の抑制されたエロスもお見事なら、逢瀬のあとの火照った身体で、サンダル片手にナマ足でダンスステップ踏みながら、弟の寝静まった(はずの)部屋にこっそり戻る修子の顔・上半身を画面に入れない配慮も気がきいています。

 その分、この後の、槙と打ち合わせたメッセージの隠し場所でメモを探し当てたときの修子の、花のほころぶような微笑みの美しいこと。槙程度の男と恋仲になったぐらいで、こんなにわかりやすく表情が和らぎ光が差すような、他愛無く素直な女性が、夫殺しなわけはない…と思わせるに十分なのですが、これで心に修羅を秘めているとなれば、さらに凄絶な美しさのファム・ファタールともなり得る。

 さらに、背もたれ越しの足先より、顔無きダンスステップより素晴らしかったのが、目立たないけど、修子が私室不意打ちの槙に「鳥のアトリエで待ってて」と命じてから、2人が同所で差し向かう場面までの時間の経過(=槙侵入時の修子は夕食にラウンジへ下りて行くための身支度中だったので、この間に夕食が挟まり、槙は客たちへの給仕と片付けの仕事を済ませて、制服を黒スラッシュネックTの私服に着替えたはず)を、“点灯された無人の夜のテラス”2カットと“夕食ラウンジのBGM”だけで暗示していること。

 この間に、嵐の一夜の姉の居場所と理生が尋ねた真珠の落とし物を疑問に思った玻留が、姉の化粧台をこっそり開けてネックレスがなくなっていることに気づく場面も挿入されているので、時間経過の表現としては併せワザではあるのですが、差し向かうまでの2人の一秒千秋の思い、他の客たちの前ではそ知らぬふりを装ったのだろうな…などをも想像させる、冴えた演出テクニックです。

 もう理生(肘井美佳さん)の槙を見る目が、最愛の恋人を見るそれではなくなっている。かりに今日の時点で、修子が黙ってカネ積んで永遠に姿を消し、槙と理生がめでたく島を出る自由を手に入れたとしても、以前の仲には一生戻れないだろうな。

 「扉が開かれた」と修子は言いましたが、槙と理生が開けたのはあらゆる災いを解き放つ、パンドラの箱だったかもしれません。

 最後に“希望”は残るのだろうか。

 小柳ルミ子さん。結局、27歳年の差再婚は否定されたようですね。話題づくりだったのか。

 この話題のおかげで、石橋正高さんのお父上・石橋正次さん(実写版『あしたのジョー』・『夜明けの停車場』『鉄橋をわたると涙がはじまる』)とともに、なぜか唐突に小柳ゆきさん(『あなたのキスを数えましょう』)を思い出してしまいました。

 単純に小柳つながり。最近FMのチャートでさっぱりお名前を聞かないけど、活動されているのでしょうか。デビューの時期がなんとなく氷川きよしさんのブレイクと月河の中ではかぶっていて“女版バタくさ氷川”みたいなイメージだったのですが。

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髪も巻きマキ

2007-07-23 21:31:42 | スポーツ

 今年も、地元代表なりのぬるーい愛をこめて、月河のジンクス通り“勝利を願う無視”を貫くぞ!と思っていたら、地区予選優勝しちゃいましたよ、駒大苫小牧。あーあ。…“あーあ”ってことはないけど、今年も行くかぁ甲子園。

 地区決勝のレヴューを見ると、15X-0で函館工業には気の毒な気もするけど、走塁の貪欲さ、守りの機敏さと高度な連携など、どこを切ってもちょっと地元・北海道では格が違うようです。

 同じ北海道の北地区でも、今季から地区割りがかわって移動した駒大岩見沢が、ひと足先に代表を決めました。こちらは南地区にいた頃から、ここ数年の駒苫黄金時代以前はむしろ古豪としてアタマひとつ抜け出ていた、元祖“ヒグマ打線”。

 北海道で、野球で目ぼしい高校っつったら駒大しか無いのか?と思われそうですが、いや決して………それに近い(爆)。

 そもそも、いちばん人口が多く学校数・生徒数も多く、コマが揃っているはずの札幌勢が最近精彩がありません。公立で、かつ北海道一の高偏差値進学校の札南がベスト4に残るくらいですから推して知るべし。

 北地区における旭川勢も似たような状況らしい。

 たぶん少子化に伴って、かつての私立スポーツ強豪校も路線を変更して共学に改編したり、偏差値アップのほうに力を注いだり、スポーツに傾注するにしても野球1枚看板ではなく多種目に手を広げたりで、勢力地図が描きかえられたのでしょう。

 全国に目を転じれば、かのPL学園も(屈指の激戦区大阪とは言え)3回戦敗退だそうです。

 まぁ特待生問題で揺れに揺れた高校野球この1年、何がともあれ北国の短い夏を、今年も暑くしてほしいものです、両“駒”

 駒苫の名物監督・香田誉士史(よしふみ)監督も、一時は教師の暴力問題・部員喫煙問題など、ご自身の指導管理の及びにくい、しかし責任を指摘されても仕方のないところでの好ましくない事象が相次いで表面化したこともあり、体調を崩しておられた時期もありますが、昨日の勝利監督インタビューではお元気そう、かついつもながらの、マスコミ擦れしない素朴な雰囲気も健在で安心しました。

 05年から優勝・優勝・準優勝と、チカラ通りと言えば通りだけど、地元としては“できすぎ…?”とも思える結果が続いているだけに、「甲子園、出るなら優勝期待」となるのはかなりプレッシャーでしょうが、駒岩ともども、できるだけ長い夏になりますように。

 月河は、心をこめて無視します。あ゛ーー今年も大会期間中、試合ある日は外出しにくいなぁ。どこでもTVついてるもんなぁ。

 『金色の翼』第16話。槙との一夜を経て心解き放たれた修子、喪服を脱ぎ捨てカラフル衣装になっただけではなく、表情が一気に明るくほぐれました。

 玖未との夜遊び明けの玻留に「あなたも早起きなさい、いくら若くても、時間は待ってはくれないのよ」と微笑むだけで、まるで人が変わったよう。

 玻留の「どうしたの、まるで昔の姉さんが戻ってきたみたいだ」で、やっぱり昔はこんな風に、屈託無くお茶目なのが地の女性だったのね、とよくわかります。

 今作、国分佐智子さんという女優さんの力量にも、失礼ながら改めて少し驚いています。1・2週の修子は特に、ともすればデクノボウみたいに見えやすいキャラだったのに、国分さんの修子はちゃんと“心を閉ざしたゆえの無表情”に見えていた。

 ときどき持ち前の大きな瞳を、必要以上にパチクリしたりギョロつかせたりする場面が多く見受けられましたが、15話の一大イベントを経てから思えば、“感情をなるべく表出させまいと心に鎖していたため、いちばん表出力の高いパーツである瞳と、他のパーツとが調和連動しなかった”とも取れる。

 …ちょっと深読みし過ぎかな。とにかく、この人、ちゃんと表情や仕草に、演技として意味が乗っている。当たり前のことだけど、この当たり前が当たり前にできていない女優さんが最近多いのです。

 2時間ドラマなどですでにお馴染みの国分さんですが、所詮ワンギャル出身だし、『危険な関係』の高橋かおりさんや『美しい罠』の櫻井淳子さん、あるいは同枠前作『麗わしき鬼』の遠野凪子さん辺りに比べると“女優汁(じる)”の浸み込みかたにおいて昼ドラ芝居、何歩も譲るだろうと思っていましたが、やはり、イメージで決め付けちゃいけなかったですね。失礼をば。

 考えてみれば、米倉涼子さん、松嶋菜々子さん、江角マキコさんなども元はバリバリ、カバーガール、イメギャルですもんね。あなどってはいかんのだな、この世界。

 もう1人、こちらは予想を裏切らずさすがだなぁと思うのが、セツを仇敵と狙う怪しい投資家・静江役の沖直未さん。

 とにかく「ワタシはオンナよ、オンナっぽいでしょホラ」と24時間、休むことなくシナつくり通し。「雇ってあげるわよンオンオン」とか語尾にフシ付けて伸ばしたり“こうすれば、こう喋れば可愛く見られる”の基準がどっかでズレたまんま、加齢とともにさらにズレが拡大した感じ。

 しかも、企ててること、いっさい可愛くないし。

 11話での奥寺(黒田アーサーさん)の、ヒゲ剃り中断廊下飛び出しシーンでは“更年期扇子(せんす)”持参で待ち伏せ。この年頃の、こういうプチ脂っこいタイプの女性って、たいてい扇子手放さないもんな。

 沖さん、ポーラTV小説でデビューされたお若い頃からチャームポイントだった“猫系”のハスキーヴォイスを、今作は軽く酒潰れした感じに使って、なかなかの存在感です。

 第1話からの登場人物ではいちばん“ストレートにブラック”担当の静江、早めに殺されちゃったりするのかな。でも彼女が消えると、修子-槙-理生の三角に並ぶもうひとつのドラマの軸=セツ(剣幸さん)との島の所有権をめぐる対立が消失しちゃいますからね。もう少しブラックに策動続けていただかないとね。

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備後!

2007-07-22 20:26:44 | テレビ番組

 このブログもネットの広大な海を泳いで、何とか7ヶ月。

 本日PM1:00頃、めでたく開設以来22,222人目のお客様を迎えました。

 ビンゴ引いたかたおめでとうございます。と言っても何も賞品は出ませんので、「たかが月河ごときの無駄グチブログでゾロ目踏んだばっかりに2007年の運を使い果たしてしまった」などとお嘆きになるには及びません。サマージャンボもナンバーズもサッカーくじも、まだまだチャンスはあります。あるはずです。

 一応右袖→に付いてる来館者カウンターで、該当アクセスがどれかは当方、把握できますが、個人情報的なものや、どのキイワードで食いついてくれたのかなどはまったくわかっておりません(わかるのかもしれないけどそこまでカウンターを使いこなしてない)ので、これからも気兼ねなくお運びください。

 意外と、33,333人目を踏むのもアナタかもしれません。可能性少ないとは思うけど。て言うか、そこまでこのブログ生き延びていられるかな。その時ゃさすがにアナタも運使い果たしてるかもね。

 お互い、ネットの荒波に足をとられることのないよう、楽しく、かつ無難に泳いで行きましょう。…って誰に向かって言ってるんだ。

 最近、地元の百貨店で「ハリウッドスターも愛用のエコバッグ限定販売に行列」という話題があり、ローカルTV局情報番組でも採り上げられていたなと思ったら、今日は『たかじんのそこまで言って委員会』の冒頭でも話題でした。東京では、評論家宮崎哲弥さんの奥様も買いに並んでおられたらしいですよ。

 美人なんだよね、宮崎夫人。一度この番組で写真晒してました。三宅久之さんが「アンタには過ぎた奥さんだね」とやっかみ半分?に茶化してたな。別にいいけど。

 まぁ省資源ゴミ減量のためのツールに行列して、“時間”という、もうひとつのかけがえない資源を浪費するのもどうかと思うし、プレミアつけてネトオクで売り買いしたりするに至ってはスマートじゃないにもほどがありますが、月河も遅ればせながらここ3~4年は、特に食品スーパーでのまとめ買い時は一貫して「レジ袋要りません」で行っています。

 一昨年の夏からよく使っているのがconciergeROOTOTE(ルートート)です。たまたま某大手通販の季節カタログで見つけ、1,050円というお値段にひかれて買ってみて以来、幅広の持ち手の安定感と、厚手綿素材のザラッとした肌合いが気に入って、ネット環境になった昨年はメーカーのオンライン販売サイトを探して、新柄を4個も買い足してしまいました。

 持ち手長めでショルダー向きの“TALL”と、手掛け・肩掛け2ウェイの“MEDIUM”を食料調達時に使っているほか、大型の“GRANDE”は、家族の入退院時の身の回り品や着替え類搬入出に重宝してます。

 メーカーさんがセールスポイントとして強調している、内側の大中小サイズ3ポケットは携帯持ってない月河には飛び上がるほどありがたいとは思えませんが、外側のファスナー開閉できる“ROOポケット”は“絶対玄関先で鍵を見失わない”必殺アイテムとして大活躍中です。

 「アルバムサイズCDがすっぽり入る大きさ」が触れ込みですけど、さすがに食料品ぎっしり買って詰め込んだ日は、さらにROOポケットにCDケース入れる気にはなれないな。て言うか、CDのケース自体が、角張ってプラスチック多用でちきゅうにやさしくないんですよね。

 “CDアルバムサイズ”はものの喩えとして受け止めるべきでしょう。

 同じメーカーが、CRUTTO(クルット)という、折り畳んで縮小してバッグのストラップに留めて、荷物が急に増えたときに備えて携帯できるタイプのエコバッグも販売していて、こちらも別の大手カタログ通販から1個買ってみたことがありますが、ポリエステル素材が思っていた以上に薄手で、重い物を入れるには華奢と思えたこと、折り畳むときに内ポケットに本体を押し込む感触が、どうもムリヤリですぐに破れそうに感じたこと、さらに、内ポケットから広げたとき、ビニール密閉時独特の素材臭が鼻をついてあまり気分がよくなかったこととが理由で、一度も買い物に使用せずに返品してしまいました。

 あのテのビニール臭は、広げた状態でしばらく使って空気に触れさせていれば消えたかもしれません。月河が毎日外へ勤めに出る生活だったら、お洒落な通勤ハンドバッグにもちんまり収納できるという意味で、厚地のROOTOTEより小回りがきいて便利と思ったでしょう。

 思い返せば、月河が幼かった昭和40年代前半は、いまよりずっと子だくさんでエンゲル係数高かったであろうお母さんたちも、みんな自宅から買い物籠一個さげて、帰りはその籠をいっぱいにして、長ネギ飛び出させて帰ってきていました。

 休日に手ぶらで、ちょっとコンビニに立ち読みに寄り、目についたお菓子やファストフードが食べてみたくなって、ふと気がつけばアレも切らしてる、コレもついでに買っとくか…と思い付きで買い物が増えるときはレジ袋に入れてもらうのも致し方ありませんが、最初っから“かさ張りモン”をまとめ買いする意思満々で出かけるときには、自前の、丈夫で手になじんだバッグを携帯したいものです。

 そのほうが、日常性にまみれた、日々の食料調達もいくぶん楽しくなることだし。

 さて、ビンゴ!と言えばいまや『金色の翼』の玻留くん(倉貫匡弘さん)ですが、来週からちょっと毎日夜に当日分チェックするのが難しくなりそうなので、このドラマの第3週、15話までを総括しときますか。

 何度巻き戻してみても、15話(20日放送)で、カラの鳥篭ひとつ提げて、パーティー終わりのドレス姿のまま嵐をつき槙(高杉瑞穂さん)の部屋を訪れる修子(国分佐智子さん)は胸を打つ美しさ、痛々しさです。

 この時間にこんな格好で男ひとりの部屋をたずねれば、そういうことになるであろうことは生娘でない未亡人、念頭に微塵もなかったわけがありません。彼女にとっては、槙と寝る寝ないではなく、「人を信じてはいけない、愛してはならないと自ら心に掛けていた鎖を解く」ことに大きな意味があったのです。

 修子の出自や、理生(肘井美佳さん)に語った通り夫の死に関してイノセントなのかどうかはまだドラマ上解明はされていないのですが、あらゆる謎部分を秘めた上で「槙によって衝き動かされ、蘇生させられた情熱だけは本物…」という切なさは胸に迫るものがあったと思います。

 槙、こんなに淋しい女性を騙し落として、本当に罪だよ。バチが当たるよ。

 修子の“国家さえ動かせる”ほどの夫の遺産を継いだという金満ぶりとは裏腹に、“巨万の富を以ても買えない、贖えないものに飢えている”“しかも、金満と見られるゆえに世間から同情されない”孤独感を、金満ならぬ、かつて金満だった経験もない視聴者が共有するのは難しいかもしれない。これが難関のひとつ。

 このドラマの持つ構造的欠陥のもうひとつは、修子のみならず主要登場人物の人となりを構成する要素が“ドラマ開始以前”の過去に重心置き過ぎなことです。

 支配人杉浦夫妻も、石野料理長も、自称作家絹子も、やたら姉さんラブな玻留も、この島に来る前どんな前歴や事情、幼児体験を引きずっていたのか、まったく語られていません。

 槙は兄の事件の真相が思いっきり謎で、修子に語って聞かせた事情には“同情買って落とすための営業トーク”疑惑がドラマ上拭えない。

 唯一、境遇を額面通り受け止められる理生は、1話で“初対面の客=修子に、あり得ないほど気を許してしゃべってしまう”作劇上の荒技を必要とした。

 ドラマ的に自然に披瀝された“来島以前の個人事情”は、静江(沖直未さん)が当面の協力者=奥寺(黒田アーサーさん)に打ち明けた“セツ(剣幸さん)と亡き行永氏との三角関係と遺恨”のみ。

 謎なのは修子だけでいい、修子だけであるべきなのですが、ほぼ全員の登場人物が“何か隠していておかしくない”スタートとなってしまいました。

 サスペンスとして、登場人物の来歴不明は“謎解きとしてフェアでない”意味で大きな欠陥になりますが、不特定多数が見るTV連続ドラマにとってはさらに“無条件に好きになれ、応援できる人物がいない”のは埋め合わせようがないマイナスです。

 脚本の金谷祐子さんは、昨年の『美しい罠』公式インタビューで、「脚本を書く上で、ストーリーはそれほど重要とは思わない、大切なのは“その時、人物がどんな気持ちになったか”である」「心情のリアリティさえ掴めれば、どんな(突飛な)展開でも書ける」と語っておられました。

 05年の『危険な関係』でラクロの同名小説を、06年『美罠』でアルレーの『わらの女』を翻案しようと思った動機を「ヒロインが、背徳に手を染めるといえども、応援したくなるような女性だから」とも。

 残念ながら、“300億$の資産”を継ぎ、弟のカジノの借り100万$を「お小遣いで何とでもなるでしょう」と言い放つ修子に「かわいそう、頑張れ、応援するよ」という心情を添わせられる視聴者は多くはないでしょう。

 “カネはあり余っているのに、それゆえに不幸”という修子の現況にシンパシーを発生せしめるためには“カネはないけど精神的に満ち足りている”人物を対比として登場させなければなりませんが、見渡したところそれも居ない。

 ヒロイン修子にとって、このドラマにとって、孤独にして逆風吹きすさぶ状況は当分続きそうです。

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