ギターギンギン、ベースブンブン、ドラムドコドコそしてキーボードがギューンと大音量でハード・ロックを聴いてばかりいると、静かで心温まる音楽が恋しくなる。
そんな時はアコースティックなサウンドのシンガーソング・ライター、例えばジェームス・テイラー、キャット・スティーブンスや渋いところではカナダ出身のエリック・アンダーセンなんかが個人的にはお奨め。
もう一人忘れていた。
大ブレークした翌年、30歳の若さで飛行機事故で亡くなったジム・クロウチである。
亡くなったちょうど一年後の1974年に出したベスト・アルバムがこれ、Photographs & Memories(全米2位)。
ブレークした1972年から翌年にかけて出た3枚のアルバム、Don’t’ Mess Around with Jim(全米1位)、Life and Times(全米7位)とI Got A Name(全米2位)からヒット曲や名曲がてんこ盛りになっている。
たった2年での短期間でアメリカで大成功を収めたにもかかわらず、日本ではそれほどでもなかったみたいで少し残念。
Photographs & Memoriesとは、古い写真を見て、昔を思い出す。
自分に当てはめると、写真に写っていた若い頃ってあまり遠い未来のことは考えていなかった様な。
明日、明後日、長くとも1週間後辺りまでだっただろうか。とてもじゃないが、当時は数十年後の今ある暮らしなんてまったく想像がつかなかった。
人間は未来が分らないから何とか生きていけるわけであって、将来ドツボの人生が待っていると分れば本当に憂鬱な毎日となり、心が折れてしまうに違いない。
その日暮らしの連続がその遥か彼方の延長線上に漠然と存在するであろう未来に繋がっているって感じで、あまり深く考えることも無く多くの時が過ぎ去り現在に至っている。
人生はやっぱり楽観主義で過ごした方がいいと新ためて思う。