コメント欄にてスティーブ・ウィンウッド局地的ではありますが、少々盛り上がりましたので今回忘れてはいけないアルバム紹介してみたい。
それはツトム・ヤマシタ(何故か英語表記ではStomu Yamashtaとなっていて、その方が欧米では発音し易かったのかも?)の1976年のアルバム、Stomu Yamashta’s Go。
当時FMラジオでスティーブの伸びやかなボーカルに心を奪われたものの、結局レコード購入には至らなかった。
ツトム・ヤマシタ氏については全く知らなくて、このアルバムをサポートしているメンバーがスティーブ以外に、初期サンタナ・バンドのドラムスだったマイケル・シュリーブ、タンジェリン・ドリームのアンビエント系シンセを奏でるクラウス・シュルツ、チック・コリアのリターン・トゥ・フォーレバーからは超高速ギター奏者のアル・ディメオラ、そして管・弦楽器のアレンジがポール・バックマスターと半端ない著名なメンバーで構成されていて当時驚いたものだった。
その後アルバムも廃盤となり手に入りにくくなってしまい、時が流れその存在はやがて忘却の彼方へと...
そして2005年に突然Stomu Yamashta’s GoがStomu Yamashta’s Go Session として改題されCD2枚組で発売されようやく手に入れた次第。
(何故かプログレのイメージが全く湧かないオーストラリアのレーベル、Ravenから発売。)
このアルバム、Stomu Yamashta’s Goだけでなく、同年のパリ公演の音源とセカンド・アルバム、Go Tooが一挙収録されている優れもの。
ただ難もあってファースト・アルバムの組曲形式の音源がイエスのClose To The Edgeの様にトラックの分割がされていないノン・ストップでの編集なので、ある箇所だけを聴きたい人にとっては少々難儀かな。それとライブ音源がCD 1とCD2に泣き別れ。
それはともかくかってラジオで聴いたものの、ほとんど記憶が薄れてしまったスティーブの熱唱がもう一度味わえたのは大きな収穫だった。
彼のボーカルがこのアルバムではやっぱり肝ですからね。
因みにツトム・ヤマシタ氏のプロフィールを今更ながら調べてみたところ、打楽器奏者として10代の頃にすでに楽団で演奏していて、17歳の頃に渡米し彼の地の名門の音楽学校であるジュリアードやバークリーで学び、70年代にロンドンにて前衛音楽家として活動し、1973年にはグラミー賞2部門にノミネートされたと書いてあった。
(若き日のツトム・ヤマシタ氏)
かなりの実力者であり、当時の一流ロック・アーティストらがこのアルバムに参加していたのが今更ながら頷けた次第で…
居酒屋での三者会談?