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BADFINGER 世界デビュー

2015年02月12日 | BEATLES-BADFINGER関連
英国ウエールズ地方の港町スウォンジー出身のグループが母体となっています。 スウォンジー(SWANSEA) は白鳥の海という意味で、ご存知の方もいると思いますが、現在EPLで活躍しているプロ・フットボールチーム、スウォンジー・シティーのホームでもあります。

話を戻して、ビートルズがアップル・コープスを設立し、新たなタレントをサーチしていた時に発掘されたのがBADFINGERの前身のバンドであったTHE IVEYSでした。メロディアスなMAY BE TOMORROWをアップルからシングルで出し、ヨーロッパではヒット(オランダ・シングル・チャート1位)しましたが、肝心のイギリスとアメリカでは不発となり、MAY BE TOMORROWを含んだアルバムはドイツ、イタリアと日本のみの発売となり残念な結果となりました。

落胆していた彼らに救いの手を差し伸べたのはポール・マッカートニーで、リンゴの出るマジック・クリスチャンの映画のサウンドトラックにTHE IVEYSを使うようにプッシュし且つ、新曲のCOME AND GET ITを提供しました。
これが彼らの1969年の世界デビュー作MAGIC CHRISTIAN MUSICでした。内容はTHE IVEYSのアルバムMAY BE TOMORROWからの曲、主題歌であるポールの提供曲とポールによるプロデュースによる彼らの2曲の新曲(メロディアスなCARRY ON TILL TOMORROWとロック・テイストのROCK OF ALL AGES)で構成されていました。この世界デビューアルバムはアメリカで55位にランクイン、シングルのCOME AND GET ITは英米とその他の国でトップ10入りしそこそこの成功を収めました。

MAY BE TOMORROWやCARRY ON TILL TOMORROWなど彼らのメロディアスな曲は、ビートルズがらみではなくとも日本人好みの曲と言えるでしょう。 また同時期にELTON JOHNが出した3枚目のシングルIT’S ME THAT YOU NEED(邦題イエス、イッツミー)は英米では全く売れませんでしたが、日本では洋盤シングルのオリコンチャート2位と大ヒットしました。

使用されている言語や気質、またレコード販売のプロモーションの力の入れ具合など様々な条件により、曲に対する嗜好が国や地域によって異なるのは興味深いことです。嗜好に合うかどうか、一度お試しください。

写真は1970年発売の米盤です。裏ジャケットは、メンバー3人しか写っていません。ギター担当のロン・グリフィスがバンドを抜け、後任のジョーイ・モランドがまだ正式参加していない時点で、すでに3名でのアートデザインが完成し、デザインのやり直しには時間がかかるのでそのまま使用されたのではないかと推測します。 もちろんジョーイの名前は、裏ジャケに記載され4人組のバンドと説明されていますが、世界デビュー盤としてはなんと雑な仕事!


それとTHE IVEYS のMAYBE TOMORROW 2005年国内盤再発CDです。帯で隠れている人がロン・グリフィスです。




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