(1) オリンピック・ボート競技の開催地
東京オリンピックのボート競技の開催地として宮城県が急浮上しているが、これはやめてもらいたい。そもそも大震災からの復興を東京オリンピックの基本テーマにすること自体が不適切だ。
その理由は、2020年時点で東北大震災は9年前の出来事であり、諸外国の人々からすればとっくの昔に済んだはずの話題である。オリンピック競技を見に来て、そんな昔の話を蒸し返されたら、「えっ、まだそんな話につきあわされるの?」ということになる。“大震災からの復興”は日本人にとっては、錦の御旗のテーマだから誰もノーと言えないが、外国人にとっては関係ない話だ。
どうしても“復興”をテーマにするなら、被害が宮城よりも酷かった福島も、なにかの競技の開催地にしないのは不公平だ。それに、熊本はどうなる?
オリンピックは未来志向でまとめるべきだ。
(2) バカ丁寧な言い方はやめてもらえませんか
東京都議会が閉会した時、小池都知事は「ご提案させていただいた議案をすべて可決して頂きほっとしました」と発言した。これは「提案した議案がすべて可決されて、ほっとしました」でいい。
「ご提案させて頂く」と言う表現は、議員に対する謙譲を示しているのだろうが、議案を議会に提出するのは知事として当然やるべき仕事である。議員にへりくだったり、遠慮したりする類(たぐい)の事ではない。これでは、まるで「やるべきではないことをさせてもらって申し訳ありませんが、ご好意に甘えて….」と言っているように聞こえる。
もっとも、「させていただく」は首相はじめすべての閣僚も使っている言い回しだから、小池氏もそれに倣ったのだろうが、せめて私が支持する小池氏には過剰な丁寧語・謙譲語はやめてほしいと願う。