早稲田大学の有馬哲夫教授が、Moving Beyond Hate という学生団体からネット上で批判されている。事の発端は有馬教授が次のようにツイートしたこと(9月26日)。(赤字)
ヨーロッパでもアメリカでも韓国人とか韓国系〇〇人は日本ブランドを利用して商売している。いかにも日本人がやっているように見せかけて、寿司とかラーメンを売っている。ヨーロッパ人やアメリカ人はそれを見抜いてる。・・・
この発言をMoving Beyond Hate なる日本の学生グループが次のように批判した。(赤字)
有馬氏はふだんから「慰安婦」ヘイトや歴史否定を用いて中国人、韓国人を攻撃しています。社会的地位を利用して差別や歴史否定を煽ることは許せません。私たちは早稲田大学が有馬氏を処分し、講義中にも差別が行われていなかったかを調査し再発防止措置をとるよう要求します。
この文面に使われている「慰安婦ヘイト」とか「歴史否定」という用語から判断して、このMoving Beyond Hate なるグループは在日韓国人が主体のように思える。一方、有馬教授は最近「慰安婦はみな合意契約をしていた―ラムザイヤー論文の衝撃」(WAC新書)を上梓して、慰安婦の嘘を暴く活動をしている。
なお、この論争は韓国の中央日報も取り上げて(10月7日)、韓国では評判になっているようだ。
さて、本稿では慰安婦問題の観点ではなく、有馬教授の「韓国人が日本人になりすましている」と発言した部分に焦点を当てたい。
韓国人の常日頃の反日的言動に接していると、彼らが「いかにも日本人がやっているように見せかけて寿司とかラーメンを売っている」のは怪しからん、と憤慨したくなる気持ちは十分に理解できる。
しかし、その韓国人たちは韓国料理店よりも寿司店やラーメン店の方が、集客力があると判断しただけで、単なる経済的選択にすぎない。そして、彼らは「われわれは日本人です」と嘘を言っているわけでもない。この点で、有馬教授の発言は過剰反応といわざるをえない。
このブログで、繰り返し述べてきたように、海外の日本食ブームは主に海外在住のアジア人のお蔭である。彼らに感謝する必要はないが、非難するのは的外れなのである
韓国が発祥って言うんじゃないかな。
パリのホテルのフロントで揉めてた
2人連れが、「We are J apanese」て
喚いていたので、頭にきたので
「どうかされましたか」と日本語で
尋ねたら、そそくさとその場を離れて
いった。フロントの皆んなが、私に
ウインクしてくれたっけ。
この業界でご飯を食べてきた爺さん
としては、日本食ブームの牽引者として
アジア人の貢献を是とされるのは
理解できるが、キムチの匂いプンプンの
海苔巻が日本食と思われるのは如何
なものか。
テコンドーの五輪勝者が韓国人でないことが韓国で話題になりました。ジュード―の勝者が日本人でないこともあります。
キムチを具にした海苔巻きもあります。ミシュランは日本人がシェフのフランス料理店に★をつけました。
日本食はグローバル化して、日本人の手を離れました。それでも、世界中が日本食の起源は日本だと認識しています。それで満足すべきです。
一緒にするのは如何なものかと思います。
伝統に裏付けされながらも進化(深化)を
遂げて行く【本物】と【モドキ】の違いとでも
言いましょうか。
柔道だって、巨漢が相手の力勝負になっては
話になりません。相撲も然り。
日本人シェフのミシュラン☆フレンチとて
フランス料理の本流から決して外れては
いません。キムチ、クサヤを素材になんか
出来ませんよね。 田舎料理なら話は
全く別ですけどね。
ゲテモノが【日本食】として世界中に
拡散して行くのが果たして喜ばしい事
なのか。本物と偽物との違いが分かる程
大衆は、自分も含め、そんなに賢くは
ないと思います。 完
貴殿が「本物」と認識している料理とは伝統的日本料理ということだと理解し、その前提で論じます。
寿司ブームが始まったときは、生魚に拒否感がないごく少数の白人を対象にしていました。しかし、それでは寿司店の採算に乗らず、大衆化が必要でした。そこで、生魚を使わないカニカマとアボカドを具にしたカリフォルニアロールが考案され、次にそのバリエーションとしていろいろなロールが開発されて、ブームに火がつきました。こうしたロール類は貴殿が言うところの「ゲテモノ」だと思います。
ラーメン(伝統的日本料理ではありません)は、こうした「ゲテモノ」主体で定着したスシ人気があったからこそ、関心を呼び、その美味しさが理解されて、人気がでました。
つまり、世界の日本食ブームは「ゲテモノ」に出発点があり、「日本食」の大部分は伝統的日本料理ではありません。「それが日本食ブームなら、喜んではいられない」と考える日本人は多いと思います。しかし、日本人がどう感じようが、「日本食ブーム」はもう日本人の手を離れ、グローバルで無国籍な世界になりました。プレーヤーも韓国人であれ、中国人であれ、白人であれ、誰でも参加できます。
したがって、「韓国人が日本人になりすまして、寿司やラーメンを売っている」という認識は日本食ブームの全体像を見誤っているわけです。
但し、私の蔵書には有馬哲夫教授の「日本人はなぜ自虐的になったのか」「NHK解体新書」があり、彼の知見には敬服している立場です。