三田市議会議員 肥後淳三のウェルビーイング(幸せ)日記

幸せな出来事、その日の思いをブログにしたためます。        皆さんと一緒に幸せを追求しましょう!

公共交通をまちづくりの中心に

2014年06月22日 | 活動報告
 昨日(21日・土)大阪梅田第3ビル内でNPO法人 持続可能なまちと交通をめざす再生塾主催のセミナーに参加しました。
 主催側の再生塾理事、ランニング・ファシリテーター(学識経験者、コンサルタント、行政専門職員)以外参加者は、38名でバス事業職員、鉄道職員、大学生、市会議員(今回は生駒市と三田市)、コンサルタント職員、旅行事業者職員、近畿運輸局職員、滋賀県、京都府、大阪市、神戸市、寝屋川市、高槻市職員が参加していました。

 再生塾の講義では、京都大学の土井勉教授から「まちづくりと交通政策総論」、続いて写真にあるように参加者38名が公共交通の問題認識を出し合いました。

 続いて、神戸大学の正司健一教授から「公共交通の経営」を

昼食を挟み午後からは、愛媛大学の松村暢彦教授より「交通政策とコミュニケーション」(モビリティ・マネジメント)について、さらに京都大学の中川大教授から「公共交通の活性化、再生の実践」と題した講義を受けました。

それぞれの講義を受ける中で、学習したことを記します。
・これから高齢化が高まる中、まちづくりにおける交通政策の重要性はますます高まるばかりであり、国でも地域公共交通を一つの成長産業とみなしてきていること。
・地域の公共交通を「赤字」と言うひとくくりで見るのではなく、まちづくり施策の別の観点からも支えることが大切(例えば、外出支援をおこなうことによる健康維持・医療費削減)
・地域の公共交通に関して行政は事業者任せにしているところが多いが、例えば路線バス撤退による見えない経費は膨大となるとの試算ができる。このことからもまちづくりにおける公共交通は、事業者だけの責任に留まらない。
・バスなどの赤字路線収支は、ほとんどの事業者が路線ごとの収支を正確に出せていない。国のキロ単価でざっくり出しているのが実情。
・まちを大きく造り変える意味でも地域公共交通の果たす役目は大きい。総合的な交通ビジョンを策定し持続可能なまちをめざす必要がある。

なお、参加者6班に分かれ1時間ほど持続可能な交通に関してワークショップを行いました。私の班では、バス事業者の運転手(乗務員)が集まらないのをどうすべきか。との議論になり、勤務拘束時間が長く、昼間のバス利用が少ない時間帯に乗務員の新たな働き方(魅力ある報酬)、地域でのボランティア(社会貢献)、バスイベントの開催などのアイディアが出されました。


さて、三田市の地域公共交通と言えば、JRの他、神戸電鉄、神姫バス、タクシーなどがあります。
今回のセミナーでも学びましたが、三田市の場合地域公共交通は、ほとんど事業者任せです。
電鉄とバスなどのアクセスの研究、乗車運賃の研究、実際に必要と感じる路線バスの運行、コミュニティバスなど、これらは、交通計画づくりの調査の中で検証できる内容ですし、持続したまちづくりを考える上で必要です。
衰退する公共交通の中にあって、そのまちで暮らす選択を住民は採りません。特に車が運転出来なくなった方は、利便性の高い都市部へ移住してしまします。そう考えるとまちづくりにおける交通政策は重要です。

私は、1期目に市の交通ビジョンが示せていないことを質問したことがありましたが、未だに交通計画は策定する動きがありません。
高齢化を迎えるなかで、市全体の交通のあり方について、ぼちぼちビジョンづくりに着手する必要があると思います。

また、今私が早急に検証してほしいのは、シビックゾーン(市役所、総合文化センター、福祉センター、郵便局、パスカル三田、三田警察など公共施設が集積したエリア)への公共交通のあり方です。このエリアへ市民が出かける際は、ほとんど自家用車に頼っているのが実情です。
自家用車で人の移動を確保するのではなく、市は公共交通での移動を真っ先に考えるべきだと思います。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする