これは したり ~笹木 砂希~

ユニークであることが、ワタシのステイタス

お呼ばれマナー

2010年01月31日 20時46分04秒 | エッセイ
 今日は、教え子でマイミクのみぃ♪ちゃんが所属している楽団、『ハルモニア ウインド アンサンブル』の定期演奏会にお呼ばれしてきた。
 今回で、ちょうど20回目だというから、大したものだ。彼女は在学中、吹奏楽部に入っていたが、卒業後は社会人の楽団で得意のフルートを続けているらしい。
 こういった場にお呼ばれしたら、手ぶらで行ってはいけない。ちゃーんと花束を用意して出かけるのがマナーだと思う。

 かくいう私も、大学生のときには手品のサークルに所属しており、発表会のたびにお花をもらったものだ。
 手品というと、大抵の人が噴き出し、「何でそんなサークルに入ったの!?」と聞かれてしまう。動機は単純で、「タネが知りたかった」だけなのだが、変人の扱いを受けたこともある。
 ついでに、高校生のときは簿記部に所属していたと打ち明けると、「昔から、普通じゃないことが好きなんだねぇ」と呆れられる。それは正しい。平凡で無難で退屈なことは、私の好みではない。

 手品のサークルでは、11月から12月にかけて、世田谷区の公共ホールを借りて大々的なマジックショーを行っていた。連日、遅くまで練習し、当日は朝早くから準備をしたり、リハーサルをしたりと大忙しだ。無事、発表会が終わり、出口で友人から花束をもらう瞬間は、これまでの苦労へのご褒美のように感じられた。
 両手に抱えきれないほどの花をもらうと、持ち帰るのがひと苦労だけれども、これほど嬉しいことはない。
 しかし、当時の彼氏には、私の気持ちが伝わらなかったようだ。「花が欲しい」と頼んだのに、「花屋が見つからなかった」と言い訳されたときはガッカリした。もっとも、彼は毎回欠かさず見に来てくれたから、花がなかったくらいで何十年先まで、ブーブー言われるとは思っていなかっただろうが。
 一輪でもいいのだ。演者は、「これからも、楽しんでもらえるように頑張ろう」という気持ちにさせられる。花には、人を和ませ、前向きにさせる力が宿っている。

 さて、今日の演奏会では、「花束・贈り物受付」という場所が用意されていた。花束を持っていくと、受取人と差出人を書くメモ用紙に記入するよう指示された。
「To       パート        」
 メモのフォームを見て、Toのあとに名前を、パートのあとに楽器を書くのだと思った。
 しかし、名前を書く欄がやけに狭い。「もっと広くしてよ!」と文句を言いたくなったが、強引に詰め込んだ。
「……お母さん、先に楽器を書くんじゃないの? パートのあとに、様があるよ」
 一緒についてきた娘が、笑いながら言った。
「えっ、様?」
 メモの右端を見て驚いた。たしかに「To      パート         様」となっている。
 でも、私は先に名前を書いてしまったから、パートの後ろに楽器名を書く羽目になった。
「To みぃ♪  パート フルート    様」という、しょうもないメモの出来上がりだ。

 ひええ、ごめんなさーい!!
 これって、立派なマナー違反!?

 書き直そうかと思ったが、「大丈夫ですよ」という受付嬢の言葉に安心し、続けて2行目に記名する。
「From  笹木 砂希」

 ああ、恥ずかしい……。
 お花に罪はないから、許してね~~!





 2時間ちょっとの演奏会は、迫力があり、なかなかの盛り上がりを見せた。
 来年は、2011年2月11日に実施するそうだ。「20110211」か。数字の並びが面白い。

 今度は、ちゃんと「楽器」「受取人」の順に記入するぞっ!!




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演奏会関連リンク 「勇気がいります……」

※ 他にもこんなブログやってます。よろしければご覧になってください!
 「いとをかし~笹木砂希~」(エッセイ)
 「うつろひ~笹木砂希~」(日記)
コメント (18)
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