娘の高校では、この週末が文化祭となっている。学校行事には、なるべく顔を出したい。
「お母さん、来るの? ミキが担当する時間は午後だけど、何時にする?」
「朝から行くよ」
「じゃあ、会えないかな。でも、ミキのクラスは絶対見ていってね!」
娘のクラスでは、「場所探し」というイベントをしている。国内、国外のメジャーなスポットの写真を持ち寄り、来客に当ててもらうゲームだ。何日か前に、娘から「どこの写真にしよう」と相談され、登呂遺跡の写真をプリントアウトしたばかりである。
しかし、吉野ケ里遺跡が発見されて以来、登呂遺跡はマイナースポットになったようだ。私が使った教科書には、弥生時代の住居として登呂遺跡が載っていたのに、今の教科書や資料集は、吉野ケ里遺跡ばかりになっている。写真を持って行っても、「何これ? どこ?」という反応だったらしい。
文化祭当日がやってきた。校門をくぐると、受付生徒が「おはようございます」と感じよく挨拶してくれた。
パンフレットを受け取り、校内をブラブラと歩く。まずは、近場にある鉄道研究会の部屋から入ってみた。鉄道の写真や模型がズラリと並び、鉄ちゃんパワー全開の展示である。打ち込めるものがあるのは幸せだ。
華道部の展示もよかった。数は少ないけれど、どの作品も上手にまとまっており、写真に撮らせてもらった。部屋にいた女の子たちと言葉を交わし、礼を言って部屋を出た。
次に、お化け屋敷の呼び込みにつかまった。まだ早い時間だったので、客がいないのだろう。お化け屋敷は小道具、大道具作りが大変なのだが、このクラスは時間が足りなかったようで、恐怖を感じるほどの出来栄えではない。残念なような、ほっとしたような……。
そして、ようやく娘のクラスにたどり着いた。
「じゃあ、この紙に場所を書いてください」
受付の男の子から鉛筆と解答用紙を受け取り、写真の貼ってある場所に進む。写真の上には番号が書かれており、同じ番号の解答欄に答えを書き込む仕組みだ。フジテレビ、首里城、雷門、金閣寺など簡単なものもあるが、全然わからないものも多い。わからないものは空欄にして、わかるものだけ答えを記入した。ちなみに、登呂遺跡は「難関」と書かれた写真に含まれていた。
「終わりましたか。丸つけします」
解答用紙を渡すと、受付の男子が集団で採点を始める。まだ作業に慣れていないようで、相談しながら丸をつけていた。
途中で、一人の男子が声を上げた。
「あっ、登呂遺跡って書いてある。天才だ!!」
私が、噴き出さないようにするために、どれほど苦労したか……。
そりゃあ、自分で撮ったのだからわかって当然なのだが、男の子たちはそれを知らない。可愛いもんだ。
「じゃあ、ここから好きなものをお持ちください」
私の答案は半分が空欄だった。どうやら、出来不出来に関係なく、参加者全員に景品を配っているらしい。遠慮なく、ドーナツ型のメンディングテープをいただいた。
一通り校内を見たあとは、家に帰った。
帰りの電車の中で、再び「天才だ!!」という言葉を思い出した。「くくくくくっ」と笑いそうになったが、息を止め、下を向いて、変な人にならぬよう頑張った。
また来年も行ってみよう。
↑
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※ 他にもこんなブログやってます。よろしければご覧になってください!
「いとをかし~笹木砂希~」(エッセイ)
「うつろひ~笹木砂希~」(日記)
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娘のクラスでは、「場所探し」というイベントをしている。国内、国外のメジャーなスポットの写真を持ち寄り、来客に当ててもらうゲームだ。何日か前に、娘から「どこの写真にしよう」と相談され、登呂遺跡の写真をプリントアウトしたばかりである。
しかし、吉野ケ里遺跡が発見されて以来、登呂遺跡はマイナースポットになったようだ。私が使った教科書には、弥生時代の住居として登呂遺跡が載っていたのに、今の教科書や資料集は、吉野ケ里遺跡ばかりになっている。写真を持って行っても、「何これ? どこ?」という反応だったらしい。
文化祭当日がやってきた。校門をくぐると、受付生徒が「おはようございます」と感じよく挨拶してくれた。
パンフレットを受け取り、校内をブラブラと歩く。まずは、近場にある鉄道研究会の部屋から入ってみた。鉄道の写真や模型がズラリと並び、鉄ちゃんパワー全開の展示である。打ち込めるものがあるのは幸せだ。
華道部の展示もよかった。数は少ないけれど、どの作品も上手にまとまっており、写真に撮らせてもらった。部屋にいた女の子たちと言葉を交わし、礼を言って部屋を出た。
次に、お化け屋敷の呼び込みにつかまった。まだ早い時間だったので、客がいないのだろう。お化け屋敷は小道具、大道具作りが大変なのだが、このクラスは時間が足りなかったようで、恐怖を感じるほどの出来栄えではない。残念なような、ほっとしたような……。
そして、ようやく娘のクラスにたどり着いた。
「じゃあ、この紙に場所を書いてください」
受付の男の子から鉛筆と解答用紙を受け取り、写真の貼ってある場所に進む。写真の上には番号が書かれており、同じ番号の解答欄に答えを書き込む仕組みだ。フジテレビ、首里城、雷門、金閣寺など簡単なものもあるが、全然わからないものも多い。わからないものは空欄にして、わかるものだけ答えを記入した。ちなみに、登呂遺跡は「難関」と書かれた写真に含まれていた。
「終わりましたか。丸つけします」
解答用紙を渡すと、受付の男子が集団で採点を始める。まだ作業に慣れていないようで、相談しながら丸をつけていた。
途中で、一人の男子が声を上げた。
「あっ、登呂遺跡って書いてある。天才だ!!」
私が、噴き出さないようにするために、どれほど苦労したか……。
そりゃあ、自分で撮ったのだからわかって当然なのだが、男の子たちはそれを知らない。可愛いもんだ。
「じゃあ、ここから好きなものをお持ちください」
私の答案は半分が空欄だった。どうやら、出来不出来に関係なく、参加者全員に景品を配っているらしい。遠慮なく、ドーナツ型のメンディングテープをいただいた。
一通り校内を見たあとは、家に帰った。
帰りの電車の中で、再び「天才だ!!」という言葉を思い出した。「くくくくくっ」と笑いそうになったが、息を止め、下を向いて、変な人にならぬよう頑張った。
また来年も行ってみよう。
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