これは したり ~笹木 砂希~

ユニークであることが、ワタシのステイタス

肩こりにサヨウナラ

2013年02月17日 20時45分51秒 | エッセイ
 年末から肩こりがひどい。
 何かいい方法はないかしらと本屋をうろついていたら、効きそうなものを見つけた。



「首こり・肩こりを一発解消 首らくらくサポーター」
 私は、この手のグッズにめっぽう弱い。手に取り中身を確認すると、速攻レジに向かった。
 本の中には、空気で膨らませるサポーターが入っている。



 首こりや肩こりは、首の異常が原因であり、自律神経にも悪影響を及ぼすそうだ。すると、頭痛やめまい、冷え、うつなどの症状につながっていく。だが、このサポーターで首を支えることで、90%以上は回復するというから、だまされたと思って試す価値はある。
 パソコンをするとき、テレビを見るときなど、気軽に巻くだけでいいらしい。
 しかし……。
 見た目の悪さが問題だ。



 ろくろ首のような外見に、自分でも「ギャッ」となる。オフィスでつけるなど、自殺行為に等しい。
 家の中で密かに巻くのが一番である。
 
 今日は、娘と映画「ライフ・オブ・パイ」を観に行くことになった。
 映画を観ると、翌日の肩こりがハンパではない。2時間以上同じ体勢をとるから、相当負担になるのだろう。覚悟を決めたところで、娘にひらめきがあった。
「お母さん、映画館は暗いから、このサポーターしてても平気じゃない?」
「あっ、そうか。そうしよう」
 娘も肩こりに悩んでいるので、二つ買ったのだ。各自バッグにサポーターをしのばせ、家を出た。
 予告が流れているとき、劇場内はまだ明るい。「3Dメガネをお掛けください」の表示が出て、暗くなったら、つけることにした。
 いよいよ、そのときがきた。娘と目配せして、サポーターをこっそり首にまいたと同時に、隣の親子連れが後から来たカップルに、クレームをつけられていた。座席を一列間違えていたらしい。父親が謝り、立ち上がった瞬間に、ポップコーンをぶちまけてしまった。

 あちゃあ……。

 観客の視線が、私の隣に集中した。何だって、こんな姿になってから、目立つことが起きるのだろう。揉めている人間の近くに、ろくろ首の母娘が座っていたら、誰もが驚くに違いない。
 まもなく、カップルが「じゃあ、僕たちがあちらに座りますからいいです」と譲歩した。まさか、私たちが目に入り、「隣のヤツ変だ! そばに行きたくない」とは思わなかっただろうが……。
 理由はともあれ、あとは静かに鑑賞することができた。
 映画の感想は、また後日。
 サポーターの膨らみにあごを載せ、重みを預けていたら、驚くほど首が楽だった。今度から、映画を観るときには、忘れず持っていこうと思う。
 パソコンを操作している今も、サポーターが欠かせない。案外な、掘り出し物だったのではないかとにらんでいる。
 とはいっても、まだ公衆の面前でつける度胸はないが……。


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コメント (16)
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