アフターファイブに習い事をしている教員は珍しくない。
私はエッセイ教室に通っているが、英会話などの語学系を続けている同僚もいる。また、エアロビクス、ボクシングなどのスポーツ系、楽器演奏、着付けなどの文化系を選んだ教員も知っている。
通う頻度もさまざまだ。週イチが最も多いようだが、スポーツ系だと週三ということもあるし、私のエッセイ教室は月イチである。各人が無理のない範囲で続けられれば、異業種交流にもなるし、人間性も高まり、本業にプラスになる気がする。
1月のエッセイ教室は14日の予定だった。成人の日を含む三連休で作品を仕上げ、他のメンバーに批評してもらうことを楽しみにしていた。教室のあとに、喫茶店でお茶を飲みながら、おしゃべりするのもストレス解消になる。
私以上に毒舌の熟女たちが、社会問題をバッサバッサと斬っていく様は痛快だ。聞いているだけでスカッとする。
しかし、前日にとんでもないことが起きた。
「笹木先生、実は、集団での飲酒行為が発覚しまして」
「へ!?」
担任している生徒や、隣のクラスの生徒など、全部で8名の男子が居酒屋で酒を飲んでいたことがバレたらしい。今後は、生活指導部と協力して、当人たちに事実を認めさせ、家庭で謹慎することになる。
「明日は忙しいですよ。何時までかかることやら」
「ひいい~」
習い事と仕事のどちらを優先するかといえば、仕事に決まっている。最初は、定時になったら帰らせてもらおうとの誘惑に駆られたが、そんな甘いことを言ってはいけない。潔く、講師の先生にメールを送り、「明日はお休みします」と連絡した。
翌日、しょげた顔で職場に向かう。年明けからずっと楽しみにしてきたのに、一瞬にして消えてなくなるとは。来月こそは行きたいが、まだまだ先だ。生徒たちが悪ささえしなければ、と天を仰いだ。
職場に着いた頃、メールの着信があった。講師の先生からである。
「昨日から熱があり、様子を見ていたのですが、さきほどインフルエンザと診断されました」
おやおや。
さらに読み進んでいくと、衝撃のひと言が書かれていた。
「申し訳ありませんが、今日のエッセイ教室はお休みさせてください」
……これはこれは、まさかの展開。
先生は高熱に苦しんでいるだろうが、私はスッキリした気持ちで仕事に向き合うことができた。
ちなみに、すべてが終わり、家に着いたのは22時を回っていた。残って正解である。
今は、少しずつ落ち着いてきた。
「すみません、今日は5時半に上がらせてくださ~い!」
同僚の智香さんはフラダンスを習っている。
こちらの先生は、インフルエンザに罹っていないので、お稽古が待っている。
「どうぞ。気をつけていってらっしゃい」
私は笑顔で送り出した。
↑
クリックしてくださるとウレシイです♪
※ 他にもこんなブログやってます。よろしければご覧になってください!
「いとをかし~笹木砂希~」(エッセイ)
「うつろひ~笹木砂希~」(日記)
私はエッセイ教室に通っているが、英会話などの語学系を続けている同僚もいる。また、エアロビクス、ボクシングなどのスポーツ系、楽器演奏、着付けなどの文化系を選んだ教員も知っている。
通う頻度もさまざまだ。週イチが最も多いようだが、スポーツ系だと週三ということもあるし、私のエッセイ教室は月イチである。各人が無理のない範囲で続けられれば、異業種交流にもなるし、人間性も高まり、本業にプラスになる気がする。
1月のエッセイ教室は14日の予定だった。成人の日を含む三連休で作品を仕上げ、他のメンバーに批評してもらうことを楽しみにしていた。教室のあとに、喫茶店でお茶を飲みながら、おしゃべりするのもストレス解消になる。
私以上に毒舌の熟女たちが、社会問題をバッサバッサと斬っていく様は痛快だ。聞いているだけでスカッとする。
しかし、前日にとんでもないことが起きた。
「笹木先生、実は、集団での飲酒行為が発覚しまして」
「へ!?」
担任している生徒や、隣のクラスの生徒など、全部で8名の男子が居酒屋で酒を飲んでいたことがバレたらしい。今後は、生活指導部と協力して、当人たちに事実を認めさせ、家庭で謹慎することになる。
「明日は忙しいですよ。何時までかかることやら」
「ひいい~」
習い事と仕事のどちらを優先するかといえば、仕事に決まっている。最初は、定時になったら帰らせてもらおうとの誘惑に駆られたが、そんな甘いことを言ってはいけない。潔く、講師の先生にメールを送り、「明日はお休みします」と連絡した。
翌日、しょげた顔で職場に向かう。年明けからずっと楽しみにしてきたのに、一瞬にして消えてなくなるとは。来月こそは行きたいが、まだまだ先だ。生徒たちが悪ささえしなければ、と天を仰いだ。
職場に着いた頃、メールの着信があった。講師の先生からである。
「昨日から熱があり、様子を見ていたのですが、さきほどインフルエンザと診断されました」
おやおや。
さらに読み進んでいくと、衝撃のひと言が書かれていた。
「申し訳ありませんが、今日のエッセイ教室はお休みさせてください」
……これはこれは、まさかの展開。
先生は高熱に苦しんでいるだろうが、私はスッキリした気持ちで仕事に向き合うことができた。
ちなみに、すべてが終わり、家に着いたのは22時を回っていた。残って正解である。
今は、少しずつ落ち着いてきた。
「すみません、今日は5時半に上がらせてくださ~い!」
同僚の智香さんはフラダンスを習っている。
こちらの先生は、インフルエンザに罹っていないので、お稽古が待っている。
「どうぞ。気をつけていってらっしゃい」
私は笑顔で送り出した。
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「いとをかし~笹木砂希~」(エッセイ)
「うつろひ~笹木砂希~」(日記)