受験生のメッカ、湯島天神に行ってきた。目的は、中3の娘の合格祈願である。
「ご祈祷っていくらかかるの? ミキのだから、自分で払うよ」
出発前に、娘が財布を持って尋ねる。
「3000円、5000円、10000円から選ぶんだよ」
「じゃあ、10000円だ。ケチって落ちたら困る」
娘は、残り少ないお年玉を財布に入れ、支度を始めた。
湯島まで、家から1時間弱かかる。本郷3丁目から歩いていくと、鳥居が見えてきた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2d/bd/b7522db997582ff84d4d3476c88d5edf.jpg)
参道は人がまばらだったが、境内に入ると混雑している。合格祈願だけでなく、商売繁盛や厄除けで来る人も多いようだ。参拝者をあてにして、屋台がズラリと並んでいた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/73/47/ee75f36edb7cbfa7e1ad6648b4605575.jpg)
「お母さん、見て! あの絵馬の数」
娘が仰天し、大きな声を出した。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/25/f3/3ef3710f82bf1dc9361ca85915b8a0e3.jpg)
なんだ! この多さは!!
私も度肝を抜かれた。境内には他にも数箇所、絵馬をかける場所があったが、どれも鈴なりになっており、重そうだ。夏に来たときは、こんな状態ではなかった。
気を取り直して、まずはご祈祷受付に足を運ぶ。本殿は開放されており、外気がもろに入ってきて寒い。受付の足元に、ホットカーペットが敷いてあるのも道理である。
ご祈祷では、「平常心を保ち、実力が発揮できるように」と祈ってくれる。勝負ごとは、相手に勝つ前に、まず自分に勝たねばならない。落ち着いて試験に臨むことが、何よりも重要だ。決して頭がよくなるわけではないけれど、心の安定には役立つだろう。
ご祈祷が終わると、お札や神饌を受け取って本殿を出る。ここで絵馬がもらえるので、鈴なりの上から掛けてきた。合格できますようにと願いながら……。
「甘酒が飲みたい」
娘が屋台に目をやった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/50/22/4c60241902e588e3afce41ec4e045edc.jpg)
合格という文字には弱い。1杯300円という強気の価格であったが、買ってみた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/19/11/fcbb8f9bbd91264cfd2b3ed249f8e44a.jpg)
ここの甘酒は、甘さ控え目だ。私はもうちょっと甘いほうが好きなのだが……。
物足りなくて、大判焼きも買った。こちらは、小倉あんがグッドである。
家で、ご祈祷でもらった袋を開けてみた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/25/71/a71a4443a1840cd67f2c70b2ad6fb9b8.jpg)
学業成就暦という、11月から3月までしかない不思議なカレンダーが入っていた。それに「入試突破」の文字が入ったハチマキが、異様な雰囲気をかもし出している。「おさがり」と書かれた箱の中身は、梅干であった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1a/ee/4461318c89c1b41fcce5bdd9b5a5f37c.jpg)
「入試まであと25日で、この梅干もちょうど25個だから、1日1個食べるよ」
「それがいいね」
「ハチマキもする」
全員が「合格」や「必勝」といった文字入りのハチマキをして、勉強させる塾もあると聞く。ミキは髪の上からハチマキを締め、机に向かった。
「ちょっと休憩」
一時間後、ミキがお茶を飲みにやってきた。入試突破のハチマキを取る。
「あっ!」
ハチマキの下の、前髪が真っ直ぐになっていた。ミキはクセ毛で、アイロンを使わないと直毛にならない。しかし、ハチマキで押し付けられて、同様の効果が発揮されたらしい。
「毎朝、ハチマキをしてから学校に行けば、アイロン使わなくてすむね」
「……」
ミキが無言で睨んできた。
wikipediaによると、ハチマキは「精神の統一や気合いを向上させるために用いるもの」とされている。これに「クセ毛の矯正」をつけ加えてはどうだろう?
というのは冗談だが、精神統一と気合いで頑張ってほしい。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7f/18/b2b19eb2db2595e3407c99e2498c999f.png)
クリックしてくださるとウレシイです♪
※ 他にもこんなブログやってます。よろしければご覧になってください!
「いとをかし~笹木砂希~」(エッセイ)
「うつろひ~笹木砂希~」(日記)
「ご祈祷っていくらかかるの? ミキのだから、自分で払うよ」
出発前に、娘が財布を持って尋ねる。
「3000円、5000円、10000円から選ぶんだよ」
「じゃあ、10000円だ。ケチって落ちたら困る」
娘は、残り少ないお年玉を財布に入れ、支度を始めた。
湯島まで、家から1時間弱かかる。本郷3丁目から歩いていくと、鳥居が見えてきた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2d/bd/b7522db997582ff84d4d3476c88d5edf.jpg)
参道は人がまばらだったが、境内に入ると混雑している。合格祈願だけでなく、商売繁盛や厄除けで来る人も多いようだ。参拝者をあてにして、屋台がズラリと並んでいた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/73/47/ee75f36edb7cbfa7e1ad6648b4605575.jpg)
「お母さん、見て! あの絵馬の数」
娘が仰天し、大きな声を出した。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/25/f3/3ef3710f82bf1dc9361ca85915b8a0e3.jpg)
なんだ! この多さは!!
私も度肝を抜かれた。境内には他にも数箇所、絵馬をかける場所があったが、どれも鈴なりになっており、重そうだ。夏に来たときは、こんな状態ではなかった。
気を取り直して、まずはご祈祷受付に足を運ぶ。本殿は開放されており、外気がもろに入ってきて寒い。受付の足元に、ホットカーペットが敷いてあるのも道理である。
ご祈祷では、「平常心を保ち、実力が発揮できるように」と祈ってくれる。勝負ごとは、相手に勝つ前に、まず自分に勝たねばならない。落ち着いて試験に臨むことが、何よりも重要だ。決して頭がよくなるわけではないけれど、心の安定には役立つだろう。
ご祈祷が終わると、お札や神饌を受け取って本殿を出る。ここで絵馬がもらえるので、鈴なりの上から掛けてきた。合格できますようにと願いながら……。
「甘酒が飲みたい」
娘が屋台に目をやった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/50/22/4c60241902e588e3afce41ec4e045edc.jpg)
合格という文字には弱い。1杯300円という強気の価格であったが、買ってみた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/19/11/fcbb8f9bbd91264cfd2b3ed249f8e44a.jpg)
ここの甘酒は、甘さ控え目だ。私はもうちょっと甘いほうが好きなのだが……。
物足りなくて、大判焼きも買った。こちらは、小倉あんがグッドである。
家で、ご祈祷でもらった袋を開けてみた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/25/71/a71a4443a1840cd67f2c70b2ad6fb9b8.jpg)
学業成就暦という、11月から3月までしかない不思議なカレンダーが入っていた。それに「入試突破」の文字が入ったハチマキが、異様な雰囲気をかもし出している。「おさがり」と書かれた箱の中身は、梅干であった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1a/ee/4461318c89c1b41fcce5bdd9b5a5f37c.jpg)
「入試まであと25日で、この梅干もちょうど25個だから、1日1個食べるよ」
「それがいいね」
「ハチマキもする」
全員が「合格」や「必勝」といった文字入りのハチマキをして、勉強させる塾もあると聞く。ミキは髪の上からハチマキを締め、机に向かった。
「ちょっと休憩」
一時間後、ミキがお茶を飲みにやってきた。入試突破のハチマキを取る。
「あっ!」
ハチマキの下の、前髪が真っ直ぐになっていた。ミキはクセ毛で、アイロンを使わないと直毛にならない。しかし、ハチマキで押し付けられて、同様の効果が発揮されたらしい。
「毎朝、ハチマキをしてから学校に行けば、アイロン使わなくてすむね」
「……」
ミキが無言で睨んできた。
wikipediaによると、ハチマキは「精神の統一や気合いを向上させるために用いるもの」とされている。これに「クセ毛の矯正」をつけ加えてはどうだろう?
というのは冗談だが、精神統一と気合いで頑張ってほしい。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7f/18/b2b19eb2db2595e3407c99e2498c999f.png)
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※ 他にもこんなブログやってます。よろしければご覧になってください!
「いとをかし~笹木砂希~」(エッセイ)
「うつろひ~笹木砂希~」(日記)
自腹を切って祈願だなんて素晴らしい!!うちではありえませんね。都合2度祈願に行ってますが、あたりまえかのように祈祷の初穂料は親が持ってましたよ。雲泥の差だな。
ミキチャン受かるといいですね。
あれだけ絵馬があると、湯島の神様も大変かもしれないけど、その辺は梅干し食って毎日祈願していればれば、差別化もできるってもんですよ(笑)
あと一月、正念場を乗り越えて、笑顔で希望校に通うミキチャンに期待しています。
ところで、友人用フォト変更したんですね。びっくりしましたよ。ウツクシイお顔を拝見できて恐悦至極に存じます。うっしっし。
湯島天神には、まだ訪れておりません
凄い絵馬の数、仰天です
関西では京都の北野天満宮が、学問の神として有名です
菅原道真公の愛した梅の逸話がありますが
湯島天神でも梅なのですね
また楽しませてください
なので、合格したあかつきには合格祝の席に呼んでください! そして、何か栄養がある物を食べさせてくださいまし。
やることは全部こなしているようだから合格間違いないです!
それにしても絵馬がモンスターに見えるのは私だけだろうか。
もし1月じゃなかったら、手持ちの現金がなくて親持ちになっていたかも。
甘酒もおみくじも自分で払っていました。
ついでに私のおみくじも買ってもらいました(笑)
大判焼きもおねだりしたら断られました…。
もし不合格だったら不憫ですよね。
そのときは、合計10500円を出してあげようっと。
友人向けフォトは、心臓に悪いので引っ込めました(笑)
「ほかの写真を見る」でご覧になれます。
はじめまして、ランキングでお名前だけは存じておりました。
来てくださるなんて感激です!
北野天満宮は、9月の修学旅行のコースに入っていたそうです。
しっかりお参りしておいでと言ったのですが、おみやげを買う前だったこともあり、お札だけで細かいお金がなかったとか。
お賽銭がないので、拝んでこなかったと聞きました。ガクッ。
湯島天神では2月8日から梅まつりを開催するようです。
風流ですね。
こちらからも、ときどき遊びに行きます。どうぞ、よろしくお願いいたします。
まあ、お百度参りをありがとう!
合格したら祝賀会、不合格でも残念会をしようと思っているよ。
私が料理を作るより、どこかで食べたほうがいいに決まってる(笑)
栄養のあるものは、Yanoさんが嫌いだと思うけど…。
ああ、ウナギが食べたい♪
いえいえ、あれは間違いなくモンスターですよ。
人の欲望や執念が、大きく膨れ上がっているような気がします。
見た目からして怖いです。
もうちょっと少なければ、夢や希望が掲げられている雰囲気になるんですけど…。
合格したら、絶対お礼参りに行きますよ。
モンスターも昇華できることでしょう。
でも自分でお金を出すってのは本人も本気って事ですから期待しても良いのでは?
私も影ながら合格を祈ってます!
ついでに妊娠も祈ってます(笑)
あっ、締めると言ったらハチマキと越中フンドシ!これを締めたら鬼に金棒です…(笑)