けんきゅうきろく(と、あともうひとつ)

レアル・マドリー、リーガエスパニョーラ関係の、なんとなく気になるニュース。

ロビーニョ

2008-07-21 23:26:57 | football
マドリーの公式に「ロビーニョはオーストリアに行く」と書いてあったので、何を寝言を言っているのかと思ったのですが、

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レアル・マドリーの選手、ロブソン・ダ・ソウザ“ロビーニョ”は、本日オーストリアに発ち、他のチームメイトと共にベルント・シュスターの監督下につく予定である。メディカルテストを実施した結果、ロビーニョは今朝、鼠径部の負傷との診断を受けた。この結果、レアル・マドリーはCBF(ブラジルサッカー協会)に、同選手をオリンピック代表から離脱させるように求めた。

ロビーニョは今朝、シウダ・レアル・マドリーに現れ、診断を受けた後、バルデベバスの施設内で軽度のトレーニングを実施。ここでレアル・マドリーの医師は、ロビーニョの負傷を鼠径部のものと診断した。クラブは、メディカルチームの要求に鑑み、ロビーニョにとって最も良いのは、その負傷に応じた完全なリハビリプログラムを実施でき、クラブのドクターから常にアドバイスを受けられる場所である、マドリーのチームと共にプレシーズンを過ごすことであると理解した。

レアル・マドリーはFAXでロビーニョの負傷についてCBFに説明を行い、オリンピックへの召集をしないように求めた。ロビーニョはマドリーの遠征に加わり、同日午後にイルドニングに出発する予定。オーストリアでは、11日間の予定でトレーニングを実施する。

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鼠径部の負傷により、オリンピック欠場になる見込み、だそうです。マドリー公式の記事の書き方からいくとロビーニョは既にヨーロッパにいるということになりますね、いつの間にか。

MARCAには簡単なコメントも。
「僕は長い期間、レアル・マドリーと共にやっていきたいと思っている。それで満足だし、そうしたい。
残念なことに、僕はブラジル代表としてオリンピックに行くことはできない。でもこれはレアル・マドリーの決断であり、僕はそれに敬意を払う」


まずロビーニョが、負傷によってオリンピック出場が不可能になってしまったことが、素直に残念です。かなり本気でメダルを取りに来ていたであろうブラジル代表でのロビーニョの活躍、が楽しみでもあったのですが。

次に負傷の件。鼠径部の負傷、って要するに恥骨結合炎と言われたりすることも多いかと思いますが、私の理解だと、股関節周辺の骨の痛み、内転筋といった筋肉等の炎症を総合しているようだ、と。フットボール選手ではよく耳にする負傷で、痛みが酷かったり慢性化していると、手術に踏み切る場合もあります。ASモナコの、非常に大切にしたいジェレミ・メネズは、昨シーズンの2月頃から鼠径部の痛みが表面化してきて試合出場を阻み、ずっとリハビリを続けた後、5月末のエスポワールの試合に出場したものの悪化。遂に手術を受ける羽目になりました。メネズの場合、回復には術後2ヶ月が必要と言われています。
今回のロビーニョが、軽く痛みがある程度なのかシリアスなものなのか、その辺はまだまだわかりません。重くなければいいと思いますが、イルドニング合宿に帯同ということはそれほど重度ではない、ということでしょうか。でも慢性化することも多いようなので、いつかどこかで治療に長く時間を割かなければいけなくなるかもしれない。

それから、たとえばバルサがメッシのアルゼンチン五輪代表への召集を快く思っていないような現状がある中で、こんな形でマドリーが五輪代表へのドナドナを1人減らしたことで、他のクラブに何か影響があるかも…しれないし、ないかもしれないということ。もしオリンピック真っ最中に、ロビーニョがマドリーで普通に試合に出たりしたら、各方面からの風当たりが強くなりそうな気もします。

そして今回の件が移籍問題に及ぼす影響。これについて考えたいと思います…のは、無理です。もう何が正しくて何がデマなのか、正確な判断は現時点では難しい。少なくともロビーニョ本人はマドリーで続けてくれるつもりでいるようだ、と理解しているのですが。


イルドニングにいます

書けないこと

2008-07-21 18:45:34 | football

昨シーズン途中、ディ・ステファノの功績をたたえる銅像のお披露目式にてスウェットを着用し、皆様の失笑と会長のお怒りを買ったらしいガゴですが、わりときちんとしたスーツ姿にてASにインタビューが載っていました。マドリー公式にも「ほぼ同じ内容」のものがありますが、とりあえずASから。長いのでぼちぼち進んでいきます。(でも最近仕事の速い公式に追いつかれる前に、できれば。)

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Q:バカンスは終わりましたが、どうでしたか?
A:とても良かったよ。とても落ち着いて過ごしていた。太陽を浴びて、家族と一緒に過ごして、彼女と一緒に旅行にも行ったよ。

Q:どこに行ったのですか?
A:カリブに行って、非常に素晴らしい時間を過ごした。じっくり休んで、シーズン中に頭の中を埋め尽くしていた集中しなければならないことから、できるだけ離れるようにしていたよ。

Q:いつレアル・マドリーに戻りますか?
A:うまくいけば、オリンピックが終わるまで。つまり、アルゼンチンが8月23日のファイナルに到達できれば、ということだよ。本当のことを言うと、僕たちには良い代表、素晴らしいチームができていると思っている。メッシやアグエロ、リケルメ、と素晴らしい選手たちがいる。多くの人が、僕たちは本命だと言ってくれる。でも毎試合それを証明していく必要があるね。最初の目標はグループステージを首位で抜けること。その先どうなるかはすぐわかるよ。

Q:バカンス中にもトレーニングはしていましたか?
A:何をする時間もあったけれど、でも僕はトレーニングはしていない。(フットボールから)離れることが良いと思っていたから。そうやって10日か12日間くらい休んで、すぐにトレーニングに戻ったよ。今は代表に集中して、最大限のトレーニングをこなしている。もう僕たちのコンディションは出来上がり始めているよ。いずれにしても、一人で遣るより皆でトレーニングする方がはるかにいい。今はブエノスアイレスのエセイサにあるトレーニングセンターでチームと一緒に過ごしている。

Q:マドリーの新シーズンをどう見ていますか?
A:2シーズン続けてリーガタイトルを獲得したことが、非常に良い効果を持っている。おかげでチームには安定性と自信が生まれたからね。最初のタイトル(06/07シーズン)では頂点に立つまで信じられないようなテンションで戦い続けた。2回目(07/08シーズン)は、僕たちは非常に素晴らしい試合を戦っていたと思う。個人的にも、素晴らしい試合に参加し戦えたことがとても幸せだ。

Q:ファンももうあなたがマドリーにとって軽い存在の選手だとは考えませんね。
A:初めてマドリーに来たときから、自分が馴染むのに時間が必要だと思っていた。家族や僕が育った街から遠く離れて、フットボールのスタイルも違っていたからね。でも新しい環境に触れたときに、そのフットボールのプランにとても嬉しく満足した気持ちを感じたんだ。

Q:そういった時期を通して何を学びましたか?
A:選手というものは毎日学んでいくものだし、多くのことをチームメイトや監督にフィードバックしていく必要がある、そういった信頼が皆をひとつにしていくものだと考えている。僕にとって、毎週が多くのことを学習するものだった。概念的なこと、フィジカル面、チームメイトに関する多くのこともね。

Q:同じ監督の下で続けていくことがいいことなんですね。
A:もちろん、その通り。シュスターと一緒にやっていく2年目で、選手たちにとって彼をキープできているのはとても素晴らしいことだよ。シュスターはチームにとって素晴らしい仕事をしてきている。タイトルを取った上に、僕たちは素晴らしい試合をしている。これはマドリーのようなチームに必要とされるものだ。

Q:なぜマドリーは非常に素晴らしい試合をしたと繰り返し言われるのでしょうか?
A:多くの人々が、それを忘れるからだよ。僕たちは素晴らしいことを成し遂げ、2位に大差をつけた。さらに、このチームのキャラクターや成熟度は、リーガの中の重要なビッグゲームを経る中で研ぎ澄まされていった。

Q:将来のチームメイト、ファン・デル・ファールトについて何か言うことは?
A:本当のことを言うと、彼についてはほとんど知らないんだ。でも興味深い選手だし、十分な品質を持った選手だと思う。もしレアル・マドリーが彼を望むなら、それなりの理由があるんだろう。考えなければいけないのは、このチームが今あり、非常に良くまとまっているということ。そして次のシーズンは非常に競争が激しくなるだろう。なぜなら僕たちはあらゆるタイトルを獲りに行くからね。彼がサインするかどうかは僕たちの決めることではない。でも最終的に彼がマドリーに来ることがあれば、快く迎えられるだろう。

Q:ではクリスチアーノ・ロナウドについては?
A:彼は非常に素晴らしい選手だから、レアル・マドリーのようなチームが彼を望むのは当然のことだと思う。あらゆるビッグクラブが彼に興味を持っているからね。彼が来るかどうかはわからないけれど、でも僕たちは彼にもドアを開くだろう。

Q:彼は世界一の選手だということでしょうか…
A:僕の意見ではNoだ。僕は世界一はメッシだと思っている。彼のプレイスタイル、どうやってボールを扱うか、どうやって戦況を変えていくか…。メッシは信じられないようなクオリティを持っているし、僕は彼がフットボールを息づかせるのに魅せられている。

Q:チームメイトの何人かは、クリスチアーノ・ロナウドがチームにやってくることは、彼の高額な給料という点からマドリーのロッカールームのバランスを崩すのではと考えているようです。
A:もしクリスチアーノがレアル・マドリーで多額の給料を得るとしたら、彼にはそれだけの価値があり彼にとっては嬉しいことだろう。でもピッチの中ではかれは一人の選手であり、カンテラーノと同様に振舞うことが求められるだろう。ここでは皆が同様だ。ひとつのチームであり、誰もが自分のベストを尽くすことで、共通の目的が達成される。

Q:チャンピオンズは1年以上にわたってチームの目標となっていますが…。
A:マドリーはあらゆるものを目指して進まねばならない。すべてのタイトルを手にすることは非常に難しいことは明らかだろう。でも今シーズン、負傷に関して僕たちに運があれば、明確な目標はチャンピオンということになる。世界中のすべての選手がこのタイトルを得ることを望んでいるし、僕たちのチームはずっとそれを望んでいる。少しずつ進んでいくことが必要だけれど、これがファンの夢であることも僕たちは理解している。できるなら、今シーズンこそ10個目のタイトルを手にしたい。勝利のために死ぬ気で戦うつもりだ。

Q:ロビーニョが移籍する可能性があるようですが…。
A:それは僕が話すには難しすぎる問題だ。距離もあるし、何が起きているのか僕にはわからない。でも僕たちは、ロビーニョが非常に素晴らしい選手であることを知っているし、どの選手も自身にとってベストな事態を求めるものだろう。

Q:バルセロナは非常に良い強化を進めているようですが…
A:バルセロナはつねにレアル・マドリーのライバルであることは確かだ。でも強化のすべては、プレゼンテーション(お披露目)で見るものではなく、ピッチの中でわかるものだ。僕は落ち着いているよ。僕たちのチームの基盤はできているからね。移籍が安定感を作り出すわけではない。同じ仲間たちと共にあることが良いプレイを作っていく。既にお互いのことがわかっているし、戦い方の記憶があるからね。(ちょっとこの辺り微妙)

Q:今シーズンのマドリーで爆発するのは誰でしょうか?(いい意味で、だと信じたい)
A:わからないよ。でもラウルやグティ、ファン・ニステルローイ、ラモスやイケルといった選手たちがいて、彼らは非常に重要なレベルを保っている。確実に今シーズンも、こういったすばらしい選手たちが力を示すだろう。

Q:スペイン代表をどう見ていましたか?
A:EUROのファイナルを見たよ。セルヒオやイケルのことを考えて、とても嬉しかった。スペインは非常に素晴らしくこの大会を戦っていたし、優勝に値すると思う。遅かれ早かれ、スペインのようにクオリティを持った代表チームは、ヨーロッパやW杯のタイトルを手にしたことだろう。

Q:今シーズン、個人レベルで注力したい目標は?
A:選手として成長を続けること、それから多くの試合に出場すること。このチームは多くのものを得ていくはずだと信じているし、面白いシーズンになるだろうという感じがするんだ…。
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ということでインタビュー終了。ちなみに○をつけた箇所は、マドリー公式には掲載されなかったQ&Aです。ファン・デル・ファールトにクリスチアーノ・ロナウド、ロビーニョのこと……当然といえば当然か。
もしクリスチアーノ・ロナウドが来たらロッカールームが…と聞かれて「カンテラの選手と同じように云々」と答えている箇所がありますが、厳密に訳していくと「カンテラの選手と同等に要求に応じる」とか「求めに服従する」みたいな意味にならなくもないようで……おお怖い。ガゴが自分の経験から語っているのでしょうか……おお怖い。


いいかげんにしろMARCA
昨日は「ロビーニョがミヤトビッチとの会談でマドリーを出て行きたいと直訴」とトップにでかでか乗せていたMARCAは、きょうは一転「ロビーニョはマドリーと5年間契約を延長する」との記事。ずっと「クリスチアーノロナウドクリスチアーノロナウド」と旗を振ってきたMARCAは、どうにかしてそれを実現させたいようですが、いい加減にしろと。シーズン中のMARCAはわりとマトモだと思うこともありますが、移籍関連に関しては実に酷い。


あっちとこっちと
kiwamiさんのa piacimentoを拝見していて、ちょっとびっくらしたので、スペイン語の記事を探しました。上で文句たれてますけど、MARCAから。

インディシート(小さなインディアン)・サンチアゴ・ソラリ。インテルとの契約を満了して現在フリーのソラリには、ローマと共にアトレチコがオファーを出しているらしい。ソラリ側は届いたオファーを吟味中で、元いたロサリオ・セントラルのコンタクトも待っている。

アトレチコですか……まさかね。99/00シーズン、かなり豪華なメンバーを揃えていた(バレロンとかバラハもいた)アトレチコはこのシーズンに降格してしまったわけですが、その1シーズンに在籍していたソラリ。しかもその後、隣のレアル・マドリーに移籍して5シーズンを過ごしたソラリ。それが再びアトレチコに帰るというのは……うーん、どうなんだろう。なんでもありのマーケットとはいえ、いろいろ禍根がありそうななさそうな。MARCAのコメンタリオでは「悪い冗談だろ」とか「賛成かも…」とか「今のフットボールではカラーはもう問題じゃない、金だよ」と達観した意見もあり。