ミドリ色の屋根は永遠に~René Simardに首ったけ~

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小さな生命①

2006年09月22日 | 小さな生命
 ルネの「ミドリ色の屋根」に続く第2弾は「小さな生命」。
「小さな生命」に込めたルネの想いを「セブンティーン」の特集記事より紹介いたします。

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 歌いながらも、いつも明るい笑顔を絶やさないルネ。そのルネがふと顔色をくもらせるときがある。『小さな生命』を歌いおえて深々と頭をさげた、そのときに・・・・。ブラウン管にうつらない、涙のわけは・・・・・・?

symbol1願いをこめて『小さな生命』を歌いあげる
========ルネの胸に秘められた愛

なぜボクの家だけが悲しいめに

”小さな生命、どうぞ助けて・・・・”
 きまって、ここまで歌うと、ルネのつぶらな瞳に、うっすらと涙がにじむ。
 そう・・・・この歌のでだしのように”アヴェ・マリア”と聖母に、なんどお願いしたことか・・・・・・。
 パパのいのち、姉のいのち、そして小さな妹ナタリーのいのち。
「マリアさま、どうかこのいのちをお救いください」
 歌っているときよりも、もっといっぱいの涙をためて、ルネは胸の上で十字をきって祈った日のことを、はっきりとおぼえている。
ーーールネが7つ、すぐ上の兄レジスが8つのときのことだった。
 それまで元気に製材工場で働き、日曜日には教会で聖歌隊のリーダーをしていたパパが、重い病にかかり、寝こんでしまった。
 ゴホンゴホンと、せきこんでは、背中をエビのようにまげて苦しむパパ。パパの病気はぜんそくだった。そして心臓病も・・・・。
 ぜんそくには明るい光とさわやかな空気が必要だというのに、収入の道を絶たれたルネ一家は、家賃の安い暗くじめじめとした地下室にひっこまなければならなかった。
「レジス、これではパパの病気は悪くなる一方だよ」
「うん、ルネ、いいかいパパやママにはないしょで、歌を歌ってお金をかせごう」
 ルネとレジスはひそかに相談した。ルネはそのころすでに、聖歌隊のリード・ソプラノを受けもつほど歌の才能に恵まれていたし、レジスはギターをじょうずに弾けた。ルネとレジスは、酒場や通りで歌を歌ってかせいだお金を持って帰り、そっとママのお財布に入れた。
 ママにないしょだったからおおっぴらにはいかなかったのだ。
 そして、寝る前にはかならず、
「マリアさま、どうかパパのいのちをお救いください」
 と祈るのだった。だが、その願いもむなしくこな雪が舞いおちるある日、パパは入院することになった。

コメント
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