ライオンの詩 ~sing's word & diary 2

~永遠に生きるつもりで僕は生きる~by sing 1.26.2012

ソリコミだよ!全員集合!

2015-04-09 20:45:45 | Weblog
中学生はバカだ。この場合のバカは、バカで可愛いという意味である。
バカじゃない中学生もいるのだろうが、それはそれでバカだ。なぜなら、バカじゃないからバカなのだ。
中学生はバカな方がいい。バカなほどいい。バカじゃなきゃダメなのだ。
いや、もうこうなったら、中学生に限らず、人間なんてみんなバカな方がいい。バカは楽しい。バカの方がよっぽど楽しい。

ソリコミロックンロールスターズの余談。

中学三年生の時、ソリコミバミューダトライアングルが隣の中学のソリコミアルカトラズとケンカをすることになった。・・・バカでしょ?

よくわかんないんだけど、隣の中学に乗り込んでいくということになったらしい。
乗り込んでいくとなると、人数が欲しいのである。そこらへんの腕の立ちそうな輩にはもれなく声が掛かる。なぜだかわからないが、腕の立たなそうな僕にも声が掛かる。

「バンドマンはさ、そういう暴力的な厄介ごとには首を突っ込まないんだよ、ばーか」と言いたいところだが、大変面白そうなので「いくいく!おれもいく!」と答えてしまうのである。バカでしょ?

そんで、何十人かが集まって、いざ出陣!
ゾロゾロと行く。
ゾロゾロと行く。
バンドマンはワクワクしながら後方をついて行く。
決闘だなぁ、マンガみたいだなぁ。出入りだなぁ。ヤクザみたいだなぁ。おれは高倉健になるっかなぁ。

そんでもって、敵の学区へ侵入。敵が現れるのかと思っていたら、なかなか現れない。
敵の中学に乗り込むと聞いていたのに、敵の中学には乗り込まない。なぜなら、放課後だから。学校にはもう誰もいない。バカでしょ?行くなら授業中に行けっての。

何十人かでゾロゾロと歩いたのに、敵には遭遇せず、何もせず、決闘せず、解散ということになる。。。

・・・散歩?

そんでもって、中学生というのはバカだから、翌日には職員室に「散歩」の話がバレている。
なんでバレるのだろうか?やっぱりバカだからなのだろうか?

ソリコミメイン組が順々に呼び出されていく。

別に、なんにもしてないんだから、怒られる筋合いもないのだが、現場は戦々恐々である。

ソリコミ談志師匠のヨコちゃんが、呼び出しから戻ってきて、僕のクラスへやって来た。ソリコミ歌丸師匠やソリコミ喜久蔵師匠も一緒である。

僕の机を取り巻いて、職員室での取り調べの状況を教えてくれる。

一人一人呼び出され、決闘へ参加したメンバーを洗いざらい言わされたらしい。それはそれは厳しい取り調べだったと口々に言う。大体が何発かは殴られている。そういう時代だったし、そういう中学だった。
決闘で殴られるならまだしも、決闘を出来ずに教師に殴られるというね。。。非常に残念な結末である。

そして、ソリコミヨネスケのヨコちゃんが言う。

「おれたちはよ、しんぐの名前は出さないからな。お前は頭がいいからよ、いい高校へ行くんだろ?内申点に響くと困るからな。へへへ。」

ソリコミ笑点ズの言った通り、見事に僕は呼び出されなかった。
ソリコミお笑いスター誕生の、こういう時の結束は固いのだ。

ちなみに、僕の内申点が高かったのかというと、決してそんなことはなく、三年生の時点では、地の底を這うようなものだったとしか思えない。

ソリコミひょうきん族の面々には、逆に、気を遣わせて悪かったなぁと想ってしまう、今日この頃なのである。

以上余談。

つづく。

本屋大賞ロックンロール。

2015-04-09 04:21:54 | Weblog
このブログの記事を完成させて、本にして出版して、来年の本屋大賞を獲ろうと想ってるんだけど、何か?

今年の本屋大賞の鹿の王。すごく面白そうなんだね。読みたいんだね。僕はさ。
あぁ、誰か、鹿の王、差し入れしてくれないかなぁ?とか言ってさ、優しい人がたくさんいてさ、鹿の王が我が家に30冊届いたりしたら困るからね、差し入れはお断りだよ。
いいんだよ。大丈夫。いいの。大丈夫。五年くらい経ったらブックオフで100円で買うから。
いいの。大丈夫。だって、今、2010年の「
このミス大賞」の『さよならドビュッシー』を読んでるからさ。


で、ジュニアハイスクールロックンロールの話。

ソリコミ君からの挑戦を受けたことなどすっかり忘れて、ダラダラと物置小屋で練習を重ねていた僕らだった。

ボーカルのバーチーが出演拒否を表明した話は何度も書いた。
結局バーチーを除く五人でオーディションに臨んだ。インストゥルメンタルで。映像も音源も残っていないので、どんなだったかは想像をするしかないのだけど、「意味がわからない」ものだったことだけは確かだ。「ねぇ、キミたちは一体全体何がしたいの?」と言われるものだったことだけは確かだ。
だって、ボーカルいないし、ヤナギはアコギだし。オグちゃんとキヨタはデキてるし。ダーオーのことはよく覚えていないし。

オーディションは、本番と同じ、体育館のステージで行われた。審査員は、強面の生徒指導担当の先生方。中学生として相応しいモノだけが、文化祭への出演を許されるということだ。

実際、職員室では相当揉めたらしい。何を揉めたのかはわからない。歌無しのアホバンドを出すか出さないかとかで?とかね。アコギでチャボのパートを弾くのはどうか?とかね。かな?

本題はそこではない。本題は、僕らの後に控えていた、ソリコミランDMCたちのことなのである。

僕は、もう何十年も前に、目の前で起こったその光景を忘れることが出来ない。光景は忘れないが、内容は忘れた。
スーパー記憶のオグちゃんに聞いてみたら、こう言っていた。
「おれは、ソリコミハマーたちのステージは観てないから知らない」だそうだ。
なぜ観ていないか。それは、ステージを降りたあと、キヨタとイチャついていたからだ。僕は知っている。

ソリコミガゼボたちは、ゾロゾロと、上履きを引きずりながらステージに出てくる。
そして、それぞれが所定の位置につく。所定の位置とは、バンドマンの所定の位置である。メインボーカルの位置、つまりセンターには二人が立った。
「おっ、ツインボーカルか?」とか、そういうのじゃないことだけは確かだ。

「あいつら、楽器も持ってなかったのに、この短期間でバンドが出来るようになったんだなぁ」とか、感心したりは、絶対にしない。

なぜなら、それは、衝撃的な光景が目の前にあったからである。

ソリコミナックたちの誰一人として、楽器を持っていないのである。
楽器を持っていないのに、楽器を持った人が立つポジションに立つ。その意図が分からない。意味不明だ。イミフだ。

そして始まる、恐怖の惨劇。

初代総長のヨコちゃんが、隣に立つアサヤンに何か言っている。マイクを通して何か言っている。
アサヤンもマイクを通して何かを返している。

「えっ?漫談?」
「これ、漫談だろ?」
・・・

ロックである。

ここ何年か巷を騒がしているエアプレイバンドよりもロックである。

「なぜ?」
「センターの二人以外はいらないだろ?」
「なぜ?ギターやベースやドラムの位置に立たせてんだ?」

ロックなのである。
なんかよくわかんないし、バカ丸出しだし、意味不明にも程があるけど、こいつらはロックだ!と、中学生の僕は思えなかったが、今の僕は思える。

そんなわけで、「何がしたいんだキミたちは?」の一等賞を決めるオーディションは、ソリコミキャリーパミュパミュが優勝。二等賞の僕たちは、優勝を逃した代わりに文化祭へ出られることになった。

いや、他にもオーディションに出た人たちはいたと思うんだけど、全然覚えていない。だって、ソリコミチルドレンたちの衝撃が強すぎて。。。

いやしかし、恐るべし、初代総長ヨコちゃんなのである。ほんとに。

つづく。

ソリコミロックンロールの初代総長。

2015-04-09 00:09:59 | Weblog
まさかの雪でね。焦ったね。驚いたね。嵐山の我が家の庭には積もったね。野菜の新芽に雪が被って要塞みたいになっていて焦ったね。

それはいいんだけど、テントの屋根に穴が空いたんだね。穴が空いたってより、引き裂けたんだね。泣けたよ。泣けた。補修パッチを探しています。直します。本気で直します。このままだと、薪ストーブの上に、雨がダダ漏れです。ダダ漏れなんです。

じゃんじゃん丸が面白いと言ってくれたので、続きを読みたいと言ってくれたので、書くのを止めかけた話の続きを書くかな。とかね。


エレキギターは、不良。バンドマンは、不良。
うちらの親や先生たちの世代のレトリック。それは致し方ない。だって、セックスピストルズとかだし。クラッシュとかだし。キッスとかだし。

でも、学校には、バンドマン以外にも不良がいる。ヤンキー系の不良。つまり、つっぱりジュニアハイスクールロックンロールの方々。

僕は、坊主頭にソリコミなど入れたくないので、ヤンキー諸君の方向性は理解し難い。
どちらかといわなくても、ソリコミを入れた中学生よりもエレキギターを担いだ中学生の方が女の子にモテると思っているので、ソリコミロックンロールのお方々とはソリが合わない。

でもまぁ、バンドマンもソリコミ君たちも、両方とも、ちょっとだけ不良なだけなので、可愛いものである。だって、ゲーセンに行くために電車に乗らなきゃならない、ちっちゃな町の中学生だから。

こっちの方がモテるだろ?ソリコミ先生?と、僕は思っていたのだが、ソリコミ先生たちも、エレキギターandバンドマンに対する憧れみたいなものはあるようで。ソリコミ教授たちも、バンドマンの方が女の子にモテるんじゃないかと気づいてしまったようで。

ある日、ソリコミロックンロールの初代総長のヨコちゃんが、僕のクラスへやって来た。ソリコミベイビーの取り巻きと共に僕のテーブルをにわかに囲むのである。

「しんぐよぉ、お前らバンドやってんだって?ずいぶんカッコイイじゃんかよぉ」

まぁね。

「お前よぉ、エレキ持ってんのかよ?」

持ってるよ。ヤナギはアコギだけどね。

「でなに?文化祭のステージに出る気なんだって?」

出るよ。

「おぉ、おぉ、ずいぶんと調子に乗ってくれちゃってんじゃねぇの?」

それほどでもないね。

中坊ソリコミ博士たちも、人数が集まると意外と迫力がある。

が、ビビったりはしない。なぜなら、おれはバンドマンだから。いざとなったら、奴らのソリコミに消しゴムスリスリ攻撃とかを食らわしてやるから大丈夫。というのは嘘で。
ソリコミランダムスターたちと僕は、仲が悪いというわけではないからだ。

だが、この場合、ちょっと違う。

こいつら何しに来たんだ?何が目的なんだ?という思いがある。
おれがバンドマンで、エレキギターを持っていて、ちょっと弾けて、文化祭のステージに立って、女の子にキャーキャー言われるという未来の決定事項に対して、何か文句があるのだろうか?ということである。

ソリコミリッチーブラックモアのボスのヨコちゃんは、去り際にこう言った。

「おれらもよ、バンドやるからよ。文化祭出るからよ。覚悟しとけよ。ヨロシクシクヨロ」

そして、ヨコちゃんの「行くぞ!」という声とともに、ソリコミフライングブイたちは去って行くこである。

なんとなく、去りながら、ソリコミムスタングの子分たちが、ヨコちゃんに「どういうこと?出るってどういうこと?」と聞いていた気がするのだけれど、気のせいだったのかもしれない。

よし、受けて立つぜ!ソリコミランディローズ!
とは、少しも思わない。
だって、あいつら、楽器、持ってないじゃん。
ハンドルを変な形にしたチャリンコしか持ってないじゃん。

つづく。