ライオンの詩 ~sing's word & diary 2

~永遠に生きるつもりで僕は生きる~by sing 1.26.2012

親愛なるキヨシローにーさんに捧ぐ。

2015-04-16 00:31:35 | Weblog
キヨシローにーさん率いるRCサクセションの雨上がりの夜空に。
僕らが、バンドを作って初めて演奏した、雨上がりの夜空に。
バーチーの反乱により、ボーカルなしのインストでオーディションに臨んだ、雨上がりの夜空に。

中学三年生の文化祭で、僕らのバンドが演奏したのは、オフコースの柔らかい曲をバンドで一曲。僕とヤナギと二人だけで、ギター二本で歌ったH2Oの「想い出がいっぱい」が一曲。
雨上がりの夜空に・・・は、きれいさっぱり何処かへ消えた。

なんとなく、思い出したくない想い出がいっぱいの文化祭になってしまったという皮肉な現実。

岡田先輩のビートルズギュイーンに憧れて目指した文化祭のステージだったのに・・・。ヤナギのアコギがシャラリーンと鳴り響く、少しほろ苦い想い出になってしまったというわけ。
ヤナギは、エレキじゃなくてアコギを買って正解だったのかもしれない。

その後、おぐちゃんはベースのキヨタとあっけなく別れた。
あっけなく別れた2分後くらいに、おぐちゃんはバーチーと付き合い始めた。

キヨタもどうかと思うけど、バーチーって・・・どうなのよ?とね。
文化祭が終わってしまえばバンドは活動休止。元々、文化祭のステージに出るためだけに集められたおぐギャルズなわけだから、その後にそれぞれがどうなろうと知ったことではない。

おぐちゃんとバーチーのカップルは、学校でも一二を争う有名カップルとなる。
なぜならば、クラスの違う二人は、全休み時間、廊下で逢瀬を繰り返しているのである。

廊下でくっついたり離れたり、泣いたり怒ってたり、情緒不安定なバーチーが繰り出す様々な攻撃を受け続けるおぐちゃんを、学年の誰もが、同情半分面白がり半分で見ていたのである。

僕はまぁ、バーチーなだけに、なるべく関わらないように過ごしていたのだけれど、おぐちゃんの股間やミゾオチ辺りに、バーチーの膝蹴りが食い込む瞬間を、幾度となく目撃したりはしていたのである。
そんな二人を、ちょっと離れた所から見ているキヨタ・・・。こわーいこわーい。

余談だが、バーチーに夢中のおぐちゃんは、志望校のレベルを4つも5つも下げて、バーチーと同じ高校へ進学した。一年でクラスが二つくらい消滅するような、そういう高校である。

そして、あっという間に二人は別れ、バーチーは速攻で退学し、おぐちゃんだけがなぜかヤンキー高校に残るという・・・非常に良くある結末。

僕らの永遠の遊び場だと思っていた、オンボロのプレハブの物置。中学卒業とともに使用禁止にされてしまう。
せっかく手に入れた自由を、僕らは失ってしまったわけだ。

そして、おぐちゃん率いるオグバンドは、新たなドラムにマサキくんを加え、リヤカー生活を始めるのであった。

つづく。