今日も天の川が良く見える。最後の星空。
山部の星空がどうして特別なのか・・・
ここの星空は、特別な感じがしない。普通の木々に遮られて、空全体を見渡せるわけじゃない。まばらな灯りが辺りを照らし、完全な闇というわけでもない。
それなのに、信じられない星空がここにはある。極々自然にここにある。
まるで天井に貼り付けた光るシールのような星。手を伸ばせば剥がしてしまえそうなカシオペア。見上げると星が流れる。小さな流れ星なら無数だ。
毎日見てるのに、見る度に「あっ」と呟く。満天の星空だ。自然に溶け込んだ、当たり前の星空だ。極々普通の星空を見上げては、「あっ」と呟く僕がいる。
僕は自然を守ろうとは思わない。僕は自然に守られている。
だから、僕は自然を愛したい。
この空を、木々のざわめきを、川のせせらぎを・・・僕が感じる、この自然の鼓動を。
最後の星空だ。天の川は今日も綺麗だ。
山部の星空がどうして特別なのか・・・
ここの星空は、特別な感じがしない。普通の木々に遮られて、空全体を見渡せるわけじゃない。まばらな灯りが辺りを照らし、完全な闇というわけでもない。
それなのに、信じられない星空がここにはある。極々自然にここにある。
まるで天井に貼り付けた光るシールのような星。手を伸ばせば剥がしてしまえそうなカシオペア。見上げると星が流れる。小さな流れ星なら無数だ。
毎日見てるのに、見る度に「あっ」と呟く。満天の星空だ。自然に溶け込んだ、当たり前の星空だ。極々普通の星空を見上げては、「あっ」と呟く僕がいる。
僕は自然を守ろうとは思わない。僕は自然に守られている。
だから、僕は自然を愛したい。
この空を、木々のざわめきを、川のせせらぎを・・・僕が感じる、この自然の鼓動を。
最後の星空だ。天の川は今日も綺麗だ。
グッドモーニング富良野。
まぁまぁ早起き。天気がいい。紅葉がとても綺麗だ。
タンポポとアジサイとヒマワリとコスモスが同時に咲くこの場所は、一本の木が見事なグラデーションを創り出す。緑とオレンジと赤。迷いながら染まっていくようで可愛らしい。
グッドモーニング富良野。困難を克服した人に、陽の光は降り注ぐ。今日はまだ発たない。のんびりと、誰も行かない美瑛の裏側の田園風景でも眺めに行こう。名付けて、裏美瑛。
明日は早朝から夜まで走る。そしてフェリー。いよいよ北の大地との別れが近づいてきた。
振り返るのはもう少し先だな。まだ、瞬間が残ってる。まだ、瞬間が山ほど残ってる。逃さないようにいくよ。それが僕の旅だ。
あっ、バイク、直ったよ。結局自分で直せちゃった。心配した?へへへ。
マグナと一緒に帰ります。
まぁまぁ早起き。天気がいい。紅葉がとても綺麗だ。
タンポポとアジサイとヒマワリとコスモスが同時に咲くこの場所は、一本の木が見事なグラデーションを創り出す。緑とオレンジと赤。迷いながら染まっていくようで可愛らしい。
グッドモーニング富良野。困難を克服した人に、陽の光は降り注ぐ。今日はまだ発たない。のんびりと、誰も行かない美瑛の裏側の田園風景でも眺めに行こう。名付けて、裏美瑛。
明日は早朝から夜まで走る。そしてフェリー。いよいよ北の大地との別れが近づいてきた。
振り返るのはもう少し先だな。まだ、瞬間が残ってる。まだ、瞬間が山ほど残ってる。逃さないようにいくよ。それが僕の旅だ。
あっ、バイク、直ったよ。結局自分で直せちゃった。心配した?へへへ。
マグナと一緒に帰ります。
朝の出来事。
最悪の事態が起きてしまった。
これから始まる1200キロの行程の準備として、オイルを替える。この旅二度目。チェーンとスプロケもだいぶへたってきてる。弛んだチェーンを引っ張ってルブを吹きかける。自分で出来るメンテナンスはそれくらいだ。
ホイールのナットを固く締めて、整備は終了。張ったチェーンを確認するために試し走り。数メートル動いた所で、ガチンという大きな音を立てて僕のマグナは止まってしまった。
エンジンはかかる。リアタイヤがロックしたままになっている。前にも後ろにも・・・一ミリも動かない。
自分でガチャガチャと色んな所をいじってみるが拉致があかない。バイクに詳しい知り合いに電話を掛けてみるが、わからないという答と、繋がらないという結果。行きつけのバイク屋は定休日。
一ミリも動かないのだから、修理にも持っていけない。これは由々しき事態だ。
こんな時に役に立つのがロードサービス。任意保険に付随しているロードサービス。遂に僕もロードサービスの力を借りることになる。
三井ダイレクトの対応・・・とても良かった。
何度かのやりとりをするうちに分かったのは、富良野近辺のバイク屋は二件、その二件共、今日は定休日。でも、そのうちの一件の主人は外出先から帰宅し次第山部まで出向いてくれそうだということ。すぐに直らない場合、今日か明日に帰るなら保険会社が帰宅費用上限二万円までを負担してくれるということ。
つまり、こういうことだ。
修理するためにバイクをバイク屋に預ける。数日かかるようなら一緒には帰れない。10日にはライブが控えている。だからそれまでには帰らなければならない。今日か明日に帰るなら保険会社が費用を負担してくれる。直ったバイクは、保険会社が上限十万円で自宅までの輸送費を負担してくれる。
選択肢はない。バイクを預けて帰るしかない。富良野から札幌経由で苫小牧。苫小牧から大洗行きのフェリーに乗って東京までバス。これなら上限二万円で収まるはずだ。
荷物はどうする?宅急便で送るしかない。宅急便で送ったら何個口になるのか?そもそも宅急便で送れるほどにまとまるのか?宅急便の費用もまかなってくれるのか?多分まかなってくれるだろう。富良野駅までどうやって行こう?山部の駅まで徒歩一時間・・・歩くのか?タクシーを呼んじゃうか?
バイク屋が来るであろう時間まで二時間半。バイク屋が見やすいように、シートを外してサドルバッグを降ろす。雨が降ってくる。バイクは一ミリも動かない。散々だ。
旅のフィナーレ・・・。
とんだ展開になったもんだ・・・シートのボルトを緩めながら僕はニヤリと笑う。
人生はバランスだ。
楽しいことがあれば、まるでバランスをとるようにそうじゃない事が起こる。これは摂理でもある。
大丈夫・・・全部を受け入れる覚悟と共に旅をしてきた。これは、人生の話でもある。
旅を重ねるごとに、僕は少しずつ成長している。うろたえたりはしない。
そういう自分を・・・少し頼もしく思ったりもする。
大丈夫・・・
格好良く言うならば、僕は困難に出会うために旅をしているのだから。
格好良く言わないのならば、僕の身体も僕のバイクも・・・もうボロボロだ。
でも大丈夫、僕も僕のバイクも・・・まだ生きてる。そうそう、まだ負けてない。まだ折れてない。
その後の展開?・・・それはまた別のお話。
(続く)
最悪の事態が起きてしまった。
これから始まる1200キロの行程の準備として、オイルを替える。この旅二度目。チェーンとスプロケもだいぶへたってきてる。弛んだチェーンを引っ張ってルブを吹きかける。自分で出来るメンテナンスはそれくらいだ。
ホイールのナットを固く締めて、整備は終了。張ったチェーンを確認するために試し走り。数メートル動いた所で、ガチンという大きな音を立てて僕のマグナは止まってしまった。
エンジンはかかる。リアタイヤがロックしたままになっている。前にも後ろにも・・・一ミリも動かない。
自分でガチャガチャと色んな所をいじってみるが拉致があかない。バイクに詳しい知り合いに電話を掛けてみるが、わからないという答と、繋がらないという結果。行きつけのバイク屋は定休日。
一ミリも動かないのだから、修理にも持っていけない。これは由々しき事態だ。
こんな時に役に立つのがロードサービス。任意保険に付随しているロードサービス。遂に僕もロードサービスの力を借りることになる。
三井ダイレクトの対応・・・とても良かった。
何度かのやりとりをするうちに分かったのは、富良野近辺のバイク屋は二件、その二件共、今日は定休日。でも、そのうちの一件の主人は外出先から帰宅し次第山部まで出向いてくれそうだということ。すぐに直らない場合、今日か明日に帰るなら保険会社が帰宅費用上限二万円までを負担してくれるということ。
つまり、こういうことだ。
修理するためにバイクをバイク屋に預ける。数日かかるようなら一緒には帰れない。10日にはライブが控えている。だからそれまでには帰らなければならない。今日か明日に帰るなら保険会社が費用を負担してくれる。直ったバイクは、保険会社が上限十万円で自宅までの輸送費を負担してくれる。
選択肢はない。バイクを預けて帰るしかない。富良野から札幌経由で苫小牧。苫小牧から大洗行きのフェリーに乗って東京までバス。これなら上限二万円で収まるはずだ。
荷物はどうする?宅急便で送るしかない。宅急便で送ったら何個口になるのか?そもそも宅急便で送れるほどにまとまるのか?宅急便の費用もまかなってくれるのか?多分まかなってくれるだろう。富良野駅までどうやって行こう?山部の駅まで徒歩一時間・・・歩くのか?タクシーを呼んじゃうか?
バイク屋が来るであろう時間まで二時間半。バイク屋が見やすいように、シートを外してサドルバッグを降ろす。雨が降ってくる。バイクは一ミリも動かない。散々だ。
旅のフィナーレ・・・。
とんだ展開になったもんだ・・・シートのボルトを緩めながら僕はニヤリと笑う。
人生はバランスだ。
楽しいことがあれば、まるでバランスをとるようにそうじゃない事が起こる。これは摂理でもある。
大丈夫・・・全部を受け入れる覚悟と共に旅をしてきた。これは、人生の話でもある。
旅を重ねるごとに、僕は少しずつ成長している。うろたえたりはしない。
そういう自分を・・・少し頼もしく思ったりもする。
大丈夫・・・
格好良く言うならば、僕は困難に出会うために旅をしているのだから。
格好良く言わないのならば、僕の身体も僕のバイクも・・・もうボロボロだ。
でも大丈夫、僕も僕のバイクも・・・まだ生きてる。そうそう、まだ負けてない。まだ折れてない。
その後の展開?・・・それはまた別のお話。
(続く)
昨日雨の中走り、辿り着いたのは再び富良野。実は三度目の富良野。
旅のフィナーレは一番好きな場所、富良野山部。
旅の終わりにめちゃ走りをするのも悪くないとは想うが、非日常と日常を繋ぎあわせていくための心の準備も必要だ・・・と言いつつ、本当は山部の降り注ぐような星空をもっと見たかった・・・それが理由。
バスがあって、空があって,山があって、川があって、木の実があって,野菜があって・・・ここにはなんでもある。欲しいものは全部ある。
今日は、釣った魚をオヤツに食べた。朝ごはん用のパンを一斤猫に食われた。もらった野菜を料理して晩ごはんを食べた。薪でお湯を沸かしてお風呂に入った。空には星。薪ストーブの温もり。外なのに暖かい。
目を瞑ったのと同じくらいの暗闇の中を、白い息を吐きながら水汲みに行く。空には星。熱い紅茶から上がる湯気に心を和ませ、川から立ち昇る蒸気で、この場所の寒さを知る。
濡れたテントを広げて乾かす。乾きそうになったところで雨に濡らされる。雨が止んだらまた広げ、また濡らされ・・・まるで自然と遊んでいるみたいだ。
・・・そんなわけで、僕は今自然です。
グッドイブニング富良野。僕は本当に、この街が好きだ。
旅のフィナーレは一番好きな場所、富良野山部。
旅の終わりにめちゃ走りをするのも悪くないとは想うが、非日常と日常を繋ぎあわせていくための心の準備も必要だ・・・と言いつつ、本当は山部の降り注ぐような星空をもっと見たかった・・・それが理由。
バスがあって、空があって,山があって、川があって、木の実があって,野菜があって・・・ここにはなんでもある。欲しいものは全部ある。
今日は、釣った魚をオヤツに食べた。朝ごはん用のパンを一斤猫に食われた。もらった野菜を料理して晩ごはんを食べた。薪でお湯を沸かしてお風呂に入った。空には星。薪ストーブの温もり。外なのに暖かい。
目を瞑ったのと同じくらいの暗闇の中を、白い息を吐きながら水汲みに行く。空には星。熱い紅茶から上がる湯気に心を和ませ、川から立ち昇る蒸気で、この場所の寒さを知る。
濡れたテントを広げて乾かす。乾きそうになったところで雨に濡らされる。雨が止んだらまた広げ、また濡らされ・・・まるで自然と遊んでいるみたいだ。
・・・そんなわけで、僕は今自然です。
グッドイブニング富良野。僕は本当に、この街が好きだ。
グッドモーニング上士幌。
雨は降り続いてる。しとしと、しとしと。まるで、唄のような雨だ。・・・雨のリズム。
東屋のテーブルの上に置かれた、生卵10個、蓋が開けられたまま調理されていない天ぷらうどん、食パン一斤、半額のお惣菜数点、キャベツ半分、玉ねぎ一個、飲み終った味噌汁・・・これは一体なんなんだ?誰のだ?なぜこの状態で置き去りに?
朝7時、「お休みのところすみません」と言う声で目が覚めた。
天ぷらうどんさん?と思い出て行くと、キャンプ場の料金徴収に来たおばちゃんだった。
雨だから誰もいないと思ったわと言いながら、キャンプ場の説明、世間話、自分の子供の話、ディズニーランドに行った話や四国に行った話が続く。外は寒い。いや、実に寒い。おばちゃんも寒いはずだ。スカートにサンダル、実に薄着だ。それでも話は延々続く。
結局、「遅くに着いたんでしょ?雨だしね。うん、いいわ。料金は要らないわ」と言い、徴収の台帳をバッグの中に閉まった。
あはは、実にいいおばちゃんだ。結局、一時間程話して、おばちゃんは帰って行った。
うん、実にいい朝だ。・・・雨だし寒いけど。
いい朝に拍車をかけるように、熱いコーヒーを一杯。温泉卵を二個、頬張ってみる。
誰もいないキャンプ場、テーブルの上には生卵10個と天ぷらうどん・・・。
うん、記憶に残る朝になることは間違いないと思われる。
旅も終盤だ。・・・今日も走ろう。雨が降り注ぐ北の大地を。
雨は降り続いてる。しとしと、しとしと。まるで、唄のような雨だ。・・・雨のリズム。
東屋のテーブルの上に置かれた、生卵10個、蓋が開けられたまま調理されていない天ぷらうどん、食パン一斤、半額のお惣菜数点、キャベツ半分、玉ねぎ一個、飲み終った味噌汁・・・これは一体なんなんだ?誰のだ?なぜこの状態で置き去りに?
朝7時、「お休みのところすみません」と言う声で目が覚めた。
天ぷらうどんさん?と思い出て行くと、キャンプ場の料金徴収に来たおばちゃんだった。
雨だから誰もいないと思ったわと言いながら、キャンプ場の説明、世間話、自分の子供の話、ディズニーランドに行った話や四国に行った話が続く。外は寒い。いや、実に寒い。おばちゃんも寒いはずだ。スカートにサンダル、実に薄着だ。それでも話は延々続く。
結局、「遅くに着いたんでしょ?雨だしね。うん、いいわ。料金は要らないわ」と言い、徴収の台帳をバッグの中に閉まった。
あはは、実にいいおばちゃんだ。結局、一時間程話して、おばちゃんは帰って行った。
うん、実にいい朝だ。・・・雨だし寒いけど。
いい朝に拍車をかけるように、熱いコーヒーを一杯。温泉卵を二個、頬張ってみる。
誰もいないキャンプ場、テーブルの上には生卵10個と天ぷらうどん・・・。
うん、記憶に残る朝になることは間違いないと思われる。
旅も終盤だ。・・・今日も走ろう。雨が降り注ぐ北の大地を。
10/10 にLIVEが決まりました!
CBUプロジェクト主催
「THE VOICE OF HEAVEN」
10月10日(日)
御茶ノ水 KAKADO
開場 16:30/開演 17:00
チケット1,800円(別途ドリンク代)
トラッシュの出演時間は、
今のところ20時頃からの予定ですが、
早まる可能性があるので、
決まり次第またお知らせします!
CBUプロジェクト主催
「THE VOICE OF HEAVEN」
10月10日(日)
御茶ノ水 KAKADO
開場 16:30/開演 17:00
チケット1,800円(別途ドリンク代)
トラッシュの出演時間は、
今のところ20時頃からの予定ですが、
早まる可能性があるので、
決まり次第またお知らせします!
今日は雨だよ。つめたーい雨だ。暗闇の中、ぶるぶる震えながら、人生はなんて素晴らしいんだ・・・と、自分に言い聞かせるようにつぶやいてみる。そんな瞬間が最高だと感じる。
楽しいこともリアル。辛いこともリアル。全てがリアル。二度と還らないリアル。
嘘見たいなリアルも、現実でしかないリアルも、全ては僕に起こるリアル。
泣けなかった夜のリアルも、止めどなく涙が溢れ出した夜のリアルも、全てが君に起こったリアル。
日常の中の煩わしいリアルも、日常から切り離された世界で感じる振り子のような感情のリアルも・・・。
大丈夫だ。どうせ全部がリアルだ。
今日はつめたーい雨が降ってる。
明日は晴れるかもしれない。
明日も雨でも明後日は晴れるかもしれない。
永遠に降り止まぬ雨はない。それもまた・・・リアルでしかない。
晴れるなら晴れればいい。そう願う。雨ならば雨でいい。そう想う。
僕らが遭遇するリアルとは・・・そういうことでしかない。
わかるかい?・・・泣いてばかりの君。
わかるかい?・・・強がってばかりの君。
わかるかい?・・・我慢してばかりの君。
わかるかい?・・・もうすぐ帰るよ。
楽しいこともリアル。辛いこともリアル。全てがリアル。二度と還らないリアル。
嘘見たいなリアルも、現実でしかないリアルも、全ては僕に起こるリアル。
泣けなかった夜のリアルも、止めどなく涙が溢れ出した夜のリアルも、全てが君に起こったリアル。
日常の中の煩わしいリアルも、日常から切り離された世界で感じる振り子のような感情のリアルも・・・。
大丈夫だ。どうせ全部がリアルだ。
今日はつめたーい雨が降ってる。
明日は晴れるかもしれない。
明日も雨でも明後日は晴れるかもしれない。
永遠に降り止まぬ雨はない。それもまた・・・リアルでしかない。
晴れるなら晴れればいい。そう願う。雨ならば雨でいい。そう想う。
僕らが遭遇するリアルとは・・・そういうことでしかない。
わかるかい?・・・泣いてばかりの君。
わかるかい?・・・強がってばかりの君。
わかるかい?・・・我慢してばかりの君。
わかるかい?・・・もうすぐ帰るよ。
目的地まであと少しというところで、とうとう降り出した雨。パラパラというわけでもなく、ザーザーという土砂降りでもなく、しとしとと降り注ぐ・・・濡れる雨。浄化と呼ぶに相応しい雨。
用意周到、合羽を着込んで走っていたお陰でほとんど濡れずにすんだ。
たどり着いたのは、上士幌航空公園キャンプ場。・・・誰もいない。
十月に入って、すれ違うライダーの数もめっきり減ってしまった。知り合った人たちも、ほとんど北海道を去ってしまった。
それにしても寒い。一桁の気温の中を走ること・・・去年は無かったような気がする。寝る時に五度まで下がったってことは何度かあったけど・・・。
これが十月の北海道なんだ。そんな感覚さえも噛み締めながら、僕は僕の旅の終わりに向かって、歩みを進めている。
上士幌、雨。ためてしまった日記を書くには最適な夜だ。
用意周到、合羽を着込んで走っていたお陰でほとんど濡れずにすんだ。
たどり着いたのは、上士幌航空公園キャンプ場。・・・誰もいない。
十月に入って、すれ違うライダーの数もめっきり減ってしまった。知り合った人たちも、ほとんど北海道を去ってしまった。
それにしても寒い。一桁の気温の中を走ること・・・去年は無かったような気がする。寝る時に五度まで下がったってことは何度かあったけど・・・。
これが十月の北海道なんだ。そんな感覚さえも噛み締めながら、僕は僕の旅の終わりに向かって、歩みを進めている。
上士幌、雨。ためてしまった日記を書くには最適な夜だ。