2月14日(水)は低気圧が発達しながら日本海を進んでいました。
この影響で、日本列島では強い南よりの風が吹き、北陸地方と中国地方、さらに九州北部地方(山口県を含む)で「春一番(はるいちばん)」が発表されました。
春一番は、北海道と東北、沖縄を除く地域で2月~3月中旬、立春~春分の間に、その年に初めて吹く南寄り(東南東から西南西)の強い風のことで、各地方気象台が認定・発表します。
春一番は、主に太平洋側で観測され、春一番が吹いた日は気温が上昇します。翌日は西高東低の冬型の気圧配置となることが多いようです。⇒ 寒くなるようです。
2月14日に北陸地方と中国地方、さらに九州北部地方(山口県を含む)で「春一番」が発表されましたが、関東地方、近畿地方、四国地方、東海地方においての観測結果発表がなかったので、もう少し、発表があるのを待とうと思いました。
遅れること14日、2月28日にやっと、四国地方と東海地方に春一番が吹いたと発表されました。
更に1日遅れて3月1日、「春の嵐」が去った後に、近畿地方および神戸地域並びに関東地方で発表がありました。
低気圧が急発達、「春の嵐」で全国的に大雨・暴風警戒 TBS NEWS 〔2/28(水)19:45〕
急速に発達する低気圧の影響で、(3月)1日にかけて、西日本から東日本の太平洋側を中心に台風並みの強い風が吹き、「春の嵐」となりそうです。
低気圧に向かって暖かく湿った空気が流れ込む影響で、大気が非常に不安定となります。このため、西日本から東日本の太平洋側を中心に局地的に激しい雨が降り、「春の嵐」となりそうです。
関東地方は 、1日朝は暴風による交通機関の乱れに十分な注意が必要だと発表されました。
また、別の報道では、
「春の嵐」に警戒 交通への影響は (FNN)
前線をともなった低気圧が発達しながら日本海を進んでいることから、広い範囲で風が強まっている。このあと、関東から北海道にかけては、暴風や高波などに警戒が必要となる。
といった、内容の事も伝えられました。
3月1日午前2時頃から、阪神間においては強風が吹き荒ぶようになりました。「春の嵐」で、日本海を、前線を伴った低気圧が発達しながら西から東、北へと進んでいます。北海道地方では、「春一番」どころか「爆弾低気圧」の居座りが懸念されています。
東京では、3月1日朝の通勤時間帯には「春の嵐」が到来し、大変なことになったようです。
東京、大雨から5月上旬並み最高気温に 北海道は猛吹雪 3/1(木) 10:44 朝日新聞デジタル配信
急速に発達しながら北上する低気圧の影響で、1日の東日本は天候がめまぐるしく変化した。早朝に激しい雨が降った都心は一転して晴れ、午後には最高気温が5月上旬並みの21度まで上がる見込み。一方で、北海道や東北は2日にかけて猛吹雪が予想される。
と、報道されていました。
「春一番」という言葉からはうららかな春の訪れを想像しがちですが、この日は強い風が吹き、翌日には冬型の気圧配置となって北よりの冷たい強い風が吹く荒れた天気となる場合があります。
油断せず強い風雨、所によっては落雪や降雪への注意が必要です。
「春一番」は、災害発生のリスクを伴っています。
「春一番」が吹くと気温が上がり、ポカポカと過ごしやすい陽気になります。
しかし、雪が多く残るエリアでは、気温の上昇が雪崩や融雪洪水を誘発する危険性があります。
さらに、強風で海がしけて船が転覆したり、突風や竜巻によって釣り人が海中へ転落したりするといった事故も起こりやすくなります。
また、山越えの風となるエリアでは、乾燥した強い風が吹くので、火災の発生に注意が必要です。
発生条件及び認定基準は、地域・気象台により、多少異なりますが、おおむね、立春(2月4日頃)から春分(3月20日頃)までの間に、日本海を進む低気圧に向かって、南側の高気圧から10分間平均で風速8m/s以上の風が吹き込み、前日に比べて気温が上昇することを発生条件としています。
広島地方気象台では、立春から春分までの間に、広い範囲(中国地方くらいの範囲)で初めて吹く、南よりの暖かく、やや強い風を中国地方(山口県を除く)における春一番としています。山陽でやや強い風が吹かない場合でも、山陰でやや強い風が吹けば、中国地方の春一番とすることがあります。
「春一番」が観測されたとき以降、同じ年に同様の南風が複数回発生した場合、俗に「春二番」「春三番」と呼ぶことがありますが、気象用語ではなく、気象庁もそのような発表はしません。
<2018年春一番のお知らせ>
北陸地方 中国地方 九州北部地方(山口県を含む)
四国地方 東海地方 近畿地方 神戸地域 関東地方
【関係記事】
○ 風と高波及び大雨に関する全般気象情報【第2号】 ( 2018年2月28日 5時05分 気象庁)
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