スケルトンハウス‐きまぐれCafe

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「ハレの日」と「ケの日」

2020-04-18 09:46:32 | 本、雑誌とCD、DVD

 

 




 この本は恋愛小説です。ヒロインとヒーローと言えばいいんでしょうか、登場人物の高津麦さんと蜜柑崎捨吉君との純真なまでの恋愛小説です。表現の仕方は今までの恋愛小説とは違っています。有川浩氏の「植物図鑑」と比べ、甲乙着け難いものと思います。

 鳩見すた氏著作の”ハリネズミシリーズ”或いは“フォカッチャ シリーズ”とでも言うのでしょうか、その2巻目の「ときめきフォカッチャ ハリネズミと謎解きたがりなパン屋さん」を読んでいた時のことです。

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                書名:(1) なるほどフォカッチャ ハリネズミと謎解きたがりなパン屋さん 〔A6判;文庫本〕
               (2) ときめきフォカッチャ ハリネズミと謎解きたがりなパン屋さん 〔A6判;文庫本〕
著者:鳩見 すた
発行所:株式会社KADOKAWA メディアワークス文庫
  初版発行日: (1) 2019年1月25日
                      (2) 2019年5月25日
ジャンル;文学・ロマンス/ライトノベル



 この本を読んでいて11頁8行目に、「・・・ハレの日もケの日も、・・・」と記述されています。
 この本の凡そのカタカナ語は英語が日本語化されたものであり、判っているつもりですが、『日』に掛かる“ハレ”だとか“ケ”とかについては私にとっては初めての遭遇であり、よく判りません。私だけが知らなかったようです。

 したがって、いろいろ調べてみました。すると分かったことの一つに、明治時代の官僚&貴族院書記長、後に枢密顧問官であり、民俗学者であり、文化人類学の第一人者でもある、兵庫県福崎出身の柳田国男氏にひっかかりました。

 調べたことを要約すれば、「ハレとケ」とは、柳田國男氏によって見出された、時間論をともなう日本人の伝統的な世界観のひとつとされています。
 『ハレ(晴れ、霽れ)』は儀礼や祭、年中行事などの「非日常」ケ(褻)』は普段の生活である「日常」を表している。とのことです。
 他の説では『ケ』は「“ケガレ(穢れ)”のケ」であるとも言われていますが、この議論の結論を得るには至っておらず、統一的な定義を打ち出せずに今日に至っているとのことです。この議論では、日本においては死を穢れの一種とみなす土着信仰があるとの考えからです


<「Book」データベースより>

(1) なるほどフォカッチャ ハリネズミと謎解きたがりなパン屋さん

 「人の秘密はそっとしておかなければならないんです。膝の上に乗ったハリネズミみたいに」いつも無表情な麦さんは“ささいな謎”を愛する、ちょっと不思議なパン屋の店員さん。彼女の貴重な笑顔に一目惚れして以来、毎日せっせと謎を探しお店を訪ねる僕。パンとコーヒーと“ハリネズミ”とともに、今日も僕らのおいしい謎解きが始まる―。“なるほどフォカッチャ”。それは「僕と彼女」を結び、「日常の謎」を紐解く魔法の合言葉。

(2) ときめきフォカッチャ ハリネズミと謎解きたがりなパン屋さん

 僕が一目惚れしたのは“ささいな謎”を愛する、ちょっと不思議なパン屋の店員さん。「返事は桜の季節にください」そんな麦さんに想いを打ち明けた正月も過ぎ、僕らは再び「日常の謎」を紐解いていく。消えたしゃもじに、誰も知らない透明少女、そして麦さんの出生に隠された、計り知れない愛の秘密。パンとコーヒーと“ハリネズミ”とともに、今日も僕らのおいしい謎解きが始まる―。フォカッチャが初めての恋にときめくと、約束の春はすぐそこに。


 驚いたのは、社会科の教員免許をもっていた長男がこの言葉を知っていたことです。「ハレの日」・「ケの日」それぞれの意味を問うと、正確に答えるばかりか、「ケ」については“穢れ”の「ケ」とも言われているとの追加説明もしてくれました。



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 〇 小説『植物図鑑』









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