スケルトンハウス‐きまぐれCafe

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アガサ・クリスティ

2020-11-28 08:47:13 | 本、雑誌とCD、DVD

 

 

イギリスの小説家アガサ・クリスティの最初の短編集です。
当然のことながら、収録作全てにエルキュール・ポアロが登場します。



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書名:ポアロ登場〔A6判;文庫本〕
Hayakawa Mystery ①-32
著者:アガサ・クリスティ
発行所:株式会社 早川書房
初版発行日:1978年4月15日
ジャンル;英米文学/ミステリー



 わが国では、1924年に初めて発行されました。私が生まれる25年前です。この本はそれから50年以上も後に何度目かの重版で発行されましたが、版が古いので、フォントが小さく、行間、文字間が狭くて、ページが黒く見えてしまうような勘違いをしそうです。まるで“のり弁”。読みにくいことに加えて、如何にも直訳的な表現がされていたり、古い言い回しが使われていたりで、今読むと読みにくいことこの上ないと思います。

 でも、この本で気に入っているところがあります。それはジャケット(カバー)です。ポアロを描いたものだと思いますが、仏陀をモチーフにしたデザイン画のようにも見えるし、ピカソの人物画のようでもあります。
 作成者は、星新一、筒井康隆などのSF小説の挿絵を多く描いた、特に、星新一については名コンビと称されている真鍋博氏とのことです。氏は、アガサ・クリスティの小説や桃源社版江戸川乱歩全集のジャケット(カバー)なども担当しているようです。

 この作品は、2004年7月15日にハヤカワ文庫/クリスティー文庫でリメイクされた新訳版が発行されています。

 新版の「BOOK」データベースでは、
 おしゃれで、潔癖で、自負心が強く、小柄な体格で風変わりなベルギー人が、“灰色の脳細胞”を駆使して、次々と難事件を解決する…いまや世界に知らぬ人のない名探偵エルキュール・ポアロが、よき相棒のヘイスティングズとともに14の謎に挑む!ミステリー史上屈指の名コンビが活躍する最初の短篇集。
と紹介されています。

 

クリスティー文庫に買い替えた方が読むのに楽かな?





Agatha Christie-2

 2020年10月17日付朝日新聞「ひもとく(ミステリーの収穫)」・「みる 真鍋博の世界」に掲載された詩人・最果タヒさんの記事にアガサ・クリスティの本が紹介されていました。

 アガサ・クリスティの小説といえば、「そして誰もいなくなった」や「オリエント急行の殺人」が有名です。著作を読んだことのない人でも、タイトルくらいは知っているはずです。

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書名:そして誰もいなくなった〔A6判;文庫本〕
クリスティー文庫80
者:アガサ・クリスティ
発行所:株式会社 早川書房
初版発行日:2010年11月15日
ジャンル;英米文学/ミステリー

書名:オリエント急行の殺人〔A6判;文庫本〕
クリスティー文庫8
著者:アガサ・クリスティ
発行所:株式会社 早川書房
初版発行日:2011年4月25日
ジャンル;英米文学/ミステリー





Agatha Christie アガサ・クリスティ(1890年9月15日-1976年1月12日)はフルネームをアガサ・メアリ・クラリッサ・クリスティ(Agatha Mary Clarissa Christie)といい、1914年に24歳で最初の結婚後、1920年に長篇『スタイルズ荘の怪事件』で作家デビュー。1976年に亡くなるまでに、長篇、短篇、戯曲など、100を超える作品を発表しました。発表された推理小説の多くは世界的なベストセラーとなり「ミステリーの女王」と呼ばれました。

 さすがのミステリーの女王・クリスティも米国の人種差別問題解消の波には勝てず、特に、「そして誰もいなくなった」では、幾度となく表現の見直しを迫られました。
 1939年の発表当時の原題は "Ten Little Niggers" (10人の小さな黒んぼ)でした。しかし、nigger (ニガー)は、アフリカ系アメリカ人に対する差別用語とされたため、米国版では "And Then There Were None" (そして誰もいなくなった)と改題して発行されました。後に英国版も同様に改題されました。
 また米国版は発行にあたって、話の鍵となる童謡 も"Ten Little Niggers" から "Ten Little Indians"に改編されました。舞台となる島の名前も "Nigger Island"から "Indian Island"へと変更されました。
 なお、日本の清水俊二訳「クリスティー文庫」版では米国版に準じており、歌の名前は「10人のインディアン」、島の名前もインディアン島でした。
 更に、インディアンも差別用語となって、近年、英米両国で発行されている物は童謡が "Ten Little Soldiers" (10人の子供の兵隊)と改編されている物もあります。
 日本においても2010年発行の青木久恵訳「クリスティー文庫」版ではインディアン島という島名は兵隊島、インディアンは小さな兵隊さん、インディアン人形は兵隊人形へと変更されています。



 軽いタッチでかかれていますが、ハードボイルドやホラーのような過激なエロ・グロ表現や暴力表現、怪奇表現、悍ましい死体表現などが無いだけで、やはり、本格ミステリーではないかと思います。

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【関係サイト】

 ○ 早川書房HP









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