前年12月11日(土)にUpした性差を考えるとき、江戸時代に確立されたとする今の制度‐‐‐特に「名前」について考えざるを得ません。
氏名を考えるとき、「名乗」という要素を考えなければなりません。幼名・成人名・当主名の他、身分や環境が変わる時(当主に成ったときとか、町人から武士になったとき)「名前」も変わっていくのが江戸時代には当たり前のことであり、一生同じ「名前」を名乗る男などむしろいませんでした。
書名:名字の歴史学 (講談社学術文庫)〔新書版〕
著者:奥富敬之
発行所:株式会社 講談社
初版発行日:2019年4月12日
江戸時代には今の制度の殆どが確立されました。 「姓名」は「本姓」+「名乗」の修飾的要素となっています。
「名前」が主体で、「姓名」はせいぜい従属的・副次的要素です。
故に、『姓名』など人の名ではない。『名前』というのが人の名なのだ」というのが江戸時代の武家や庶民の常識でした。
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