2020年10月5日付けの朝日新聞朝刊「しつもん!ドラえもん」に振袖のことがでていました。
振袖に大振袖、中振袖、小振袖があるのは知っていましたが、おとこの子が着ていたのは・・・
・・・あ~ぁ・・・昔みた映画やTVドラマの時代劇で牛若丸やお小姓が着ていたような......
今や洋装が当たり前になっている時代、振袖は若い女性の正装として着用されています。
そんなわけで、知っているようで知らない振袖は如何様なものなのか。
振袖(ふりそで)とは、身頃と袖との縫いつけ部分を少なくして「振り」を作った袖をもつ着物です。
現代では若い女性(本来は着用者が未婚か既婚かということで決めるのではない)の和服でした。ある程度の年齢になると一般的な(江戸時代以降25歳になった)女性は着用しません。黒留袖や色留袖、訪問着に相当する格式の礼装です。
例外的に、演歌歌手など芸能の女性は年齢・既婚などに関係なく公演等で振袖を着る場合があります。
振袖はその袖丈の長さにより以下のように分類されます。
・大振袖:袖丈114cm前後
・中振袖:袖丈100cm前後
・小振袖:袖丈85cm前後
現代では最も袖丈の短い小振袖はほとんど着用されず、もっぱら大振袖・中振袖が用いられています。
小振袖や中振袖が大振袖より格が落ちるわけではありません。(振袖の大きさで“格”が決まるわけではありません。)
振袖は男女ともに着用され、色柄や構造に男女差がほとんど有りませんでした。
現在振袖と呼ばれている和服は、世の中が安定期に入るにつれ文化に対する民衆の関心が高まった江戸時代前期に、若い女性が着る正装の和服の袖丈が徐々に長くなっていきました。元禄時代(1688年-1703年)には袖丈は55cmから95cmくらいだったのが、江戸末期(1867年まで)には袖丈は95cmから122cm位になったと云われています。