オペラ座の怪人 日本上演25周年の今日、オペラ座の怪人を観てきました。
劇場へ着くと、ミュージカル・アカデミーを思い出させる長蛇の列が。
先着100個のファントムのミニチュアマスクを、購入するために並んでいる人達でした。
ロビー右手のインフォメーションカウンターで、順次販売されていました。
以前、名古屋公演でシリアルナンバー入りのファントムのマスクが記念品として配布されたことを思い出すと、ちょっと複雑な思いです。
で、今回の記念品は、こちらでした。
オーケストラピットから流れてくる楽器の音と、満員の観客の期待感が入り交じって、記念日公演独特の雰囲気が漂っていました。
久しぶりの佐野さんのファントムでしたが、以前観た佐野さんのイメージとは、少し違っていました。
ミュージック・オブ・ザ・ナイトでファルセットが、かなり厳しい状態でした。
元々佐野さんはバスの声域であったものを、ご本人の努力で声域を拡げてファントムを演じていると聞いていましたが、今日は調子が思わしくないのかと感じてしまいました。
クリスティーヌにマスクを奪われたシーンでは、以前は自分の一番観られたくない姿を晒された事への怒りを強く表現されていたのですが、割と淡々とシーンが進んでいると感じられてしまいました。
1幕最後のゴンドラでもファルセットが出ませんでしたが、逆にクリスティーヌとラウルの歌声に悩み苦しんでいるかのようにも感じられました。
いずれにしても、1幕での印象はいつもの佐野さんではないのかなと言う感じでした。
クリスティーヌの土居さんですが、今回が4回目となりました。
以前に比べると歌声も出ていて良い感じでしたが、まだ表情や台詞回しにもう一頑張りして欲しいなと言うのが正直な感想でした。
2幕では、ファントムのファルセットも少ないので、どう変わるか興味がありました。
マスカレードで、土居さんが小柄と言うこともあってか、最近はあまり観られなくなったラウルの肩乗せリフトが観られました。
Wandering Childでクリスティーヌへの甘い歌声が響くシーンで、私の好きなシーンの一つです。
オケからメロディが流れてくると、あれっ?もう登場という感じで早々にファントムが振り向いていました。
1幕の流れがあるせいか、クリスティーヌを誘う甘い歌声とは感じられず残念でした。
ただ、ドン・ファンの勝利でPoint of No Returnからは、ファントムのクリスティーヌへのねじ曲がった思いが強く感じられ、観ていてドキドキしてきました。
マスクを奪われ再び地下の隠れ家へクリスティーヌを連れて行くシーンからは、自分自身でもどうにもならない苦しみと悲しみが入り交じった様子に、観ている私も苦しくなる思いでした。
ラウル、クリスティーヌとの三重唱では、自分自身を追い込むファントムが観ていて辛くなりました。
クリスティーヌのキスから、猿のオルゴールへの独白。
そして、指輪を返しに来たクリスティーヌへ初めて告げたI Love Youに涙が溢れてきました。
結局、今回の歌は残念な面もありましたが、今回も佐野ファントムの熱い芝居に泣かされたました。
通常のカーテンコールが終わると、天井から『オペラ座の怪人 25th ANNIVERSARY IN JAPAN』のプレートが降りてきて、青木さんと増田さんからのご挨拶がありました。
特別カーテンコールは、上手の鈴木さんが若い姿のままで A Collector's Piece Indeedを歌い始めました。
続いて、土居さんのThink of Me。
さらに、佐野さんを始め全員でのThe Music of the Night。
歌い出しは、全員で。
『静かに拡がる闇~♪』を佐野さんが。
続いて『煌めく夜の光~♪』を土居さんが。
鈴木さんのソロパートも入り、全員のコーラスで歌いあげてくれました。
普段は決して聞けない1曲を、感慨深く聞くことが出来ました。
オペラ座の怪人 : 佐野正幸 クリスティーヌ・ダーエ : 土居愛実 ラウル・シャニュイ子爵 : 鈴木涼太 カルロッタ・ジュディチェルリ : 河村 彩 メグ・ジリー : 中里美喜 マダム・ジリー : 戸田愛子 ムッシュー・アンドレ : 増田守人 ムッシュー・フィルマン : 青木 朗 ウバルド・ピアンジ : 永井崇多宏 ムッシュー・レイエ : 林 和男 ムッシュー・ルフェーブル : 寺田真美 ジョセフ・ブケー : 佐藤圭一 | |
【男性アンサンブル】 金本和起 五十嵐 春 町田兼一 伊藤 源 山口泰伸 佐野隼平 見付祐一 |
【女性アンサンブル】 小野さや香 菊池華奈子 勝田理沙 湯本真菜 松ヶ下晴美 山本紗衣 西田ゆりあ 高田直美 森田真代 古屋敷レナ 田中あすか 小澤真琴 |