なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

肺癌の緩和ケア、急性腎盂腎炎

2013年09月03日 | Weblog

 基幹病院呼吸器科から肺癌の75歳男性が外来に紹介されてきた。外来でか緩和ケア(オピオイド投与)で経過をみて、病状が悪化した時に入院ということで、先週電話で依頼されていた。話を聞くと、一人暮らしで、食事の宅配サービスを受けるようにと指導されたそうだ。妻子はない。他県から兄弟が来て世話をしていた。胸部X線・CTを見ると、右胸水が著明にあり、左右肺内に多発性の転移巣を認めた。2週間おきに外来通院というのも無理と判断された。付いてきた兄弟に話をして、前医での話よりも進行していること、いったん入院すると最期まで入院することになるが、それでよければ入院で預ってもいいと伝えた。患者さんもこの状態でひとりで過ごすのは不安があったようで、結局そのまま入院となった。1~2か月、平穏に過ごせればと思うが、経過をみないとわからない。

 内科医院から急性腎盂腎炎の51歳女性を救急車で送りたいと連絡が入った。相当悪いのだろうと思った。来てみると、普段は高血圧症で治療を受けているのに血圧は90台と下がっていた。受け答えはできるが、ぼやっとしている。昨日から発熱と左側腹部痛(重苦し感くらいか)があり、今日かかりつけの内科医院を受診していた。糖尿病で治療を受けているが、経口血糖降下剤は最大限に出ていた。インスリンもランタスが40単位/日入っている。このランタスの使い方は標準的なものではないが、血糖コントロールに苦労しているらしい。肥満があって、夫の話では食事療法を守る気がないらしい。血液培養2セットと尿培養を提出して、さっそく抗菌薬を開始した。ヴィーンFの持続点滴として、インスリン強化療法を行う。

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